第24話 ダンジョンに向けて
空達はノンデル王国に到着して2日程経っていた。
2日間はギルドでクエストを行なったり、武器屋や服屋などを巡ったりと充実していた。
ロールド渓谷でのクエストの帰り道リルが言った。
「やっぱりダンジョンに向けて仲間を増やすべきじゃないかしら?」
「僕もそれは賛成かな。前衛か後衛1人欲しいね。そういえばダンジョンってどうゆう作りになってるの?」
「ダンジョンはね突然変異の魔物って言われてるわ。まだ解明はできてないみたいだけど、ダンジョン内で倒れる冒険者達を養分として生きてるとも言われてるし、魔王達の試練場とも言われてる。その実態はまだわからないの。それとダンジョンには階層があるんだけど、私たちが行くカルディアダンジョンは5階層よ。1階層毎にボス部屋があるからそこをクリアすれば1階層下にいけるの。」
「ダンジョンは1回入ったら出られないの?」
「出られるわよ!1階層毎にボスを攻略すれば転移魔法が出るからそこから戻れるわ。ただ転移魔法は時間で消えてしまうみたいだからできることなら戻らずに攻略したいところね。」
「なら1度ピエーレ達に相談してみようか!」
「そうね!ベテランの冒険者の意見も聞きたいわ!」
空達はギルドに戻りクエスト報酬をもらった。
ちょうどピエーレ達がクエストから帰ってきたのでダンジョンのことを相談してみた。
するとピエーレは答えてくれた。
「ダンジョンか…。あそこは冒険者の墓場と言われるからな。それなりのパーティーメンバーは必要だぞ。今夜少し空いてるか?」
「あぁ。大丈夫だけど。」
「なら今夜6時に奴隷オークション前に来てくれ!」
空は少し驚いたが返事をした。
6時になりオークション会場に行くとピエーレが先にいた。
「よぉ!きたな!んじゃ、中入りながら説明してやるよ!」
空はピエーレについていった。
オークション会場に入るにはギルドガードの提示が必要で有り、身分が分からない者は立ち入り禁止だそうだ。
オークション会場の外観は縦長の館のようになっているが、奥はドーム型でとても大きい。
入り口から入ると両端に黒いカーテンが垂れており、真ん中にはレッドカーペットが引かれている。
奥に進むとオークション会場で、目の前の巨大なステージを囲むように椅子が並んでおり、列にすると50はあるだろう。
既にオークションは開催され札を挙げて金額を言う者が沢山いた。
そこにいる人達は貴族や冒険者などだ。
貴族は自分の奴隷を連れて来ている者や複数で来ている者がいた。
空達は1番手前の席に座った。
すると周りに人がいないのを確認してピエーレが話した。
「ここに来たのはダンジョンに必要な情報と、パーティーについてだ。まずパーティーのことだがカルディアダンジョンまではノンデル王国からそこまで遠くはない。最短距離で行くならノンデル王国東に行きオールド湿原を抜ければいい。2時間程度で着くはずだ。だがオールド湿原で出てくる魔物は高ランクで高レベルだ。その為ある程度の人数と高ランクのパーティーの方がいいんだ。それとダンジョンについてだが、ダンジョン内部は1階層から5階層まである、それぞれの階層は迷路のようではなく、1つの広大な洞窟だと思った方がいい。そこでは、どこでどんな魔物が出てくるか分からないんだ。その為1人でもパーティーメンバーは多いに越したことはない。」
「なんでそこまで情報を?」
「俺が前所属していたパーティーはカルディアダンジョン攻略に向かったんだ。強かったぜ!パーティーメンバーにはAランクの剣士もいたからな!…だがそれでも全滅したんだ。俺と残ったもう1人のメンバーは必死にダンジョンから抜け出したよ。そこから残った1人は冒険者を止め、俺はダンジョンを避けて来たんだ…。まぁ、そんな話はいいとしてな!仲間にするなら獣戦士がいいぞ!獣戦士は動物の遺伝子を持っている分五感が利くからな!特に犬の獣戦士だ。鼻が利く。それに優秀なやつはどの程度のレベルかまで分かるからな!」
「だからオークション会場に?」
「そうだ。もしかしたら奴隷としてでると思ってな。」
そう言い2人でオークションを見ている。
だがその日は獣戦士はオークションとして出なかった。
オークションが終わり外に出た2人。
「わりぃな。無駄な時間を過ごしちまって。」
「いや、ピエーレから良い情報が手に入ったから無駄じゃなかったよ。それに、このダンジョンは僕とリルで挑むよ。オークション会場で考えていたけど…高レベル、高ランクなら、いきなりパーティーに入っても僕とリルの連携についていけないと思う。なら2人での方がより力が発揮できるはずさ!」
「そうかぁ…。2人でダンジョン攻略とは度胸があるな!!必ず帰って来いよ!」
「あぁ。戻ってくる!今日はありがと!!」
そう言うと2人は別れた。
そして宿に帰り空はこのことをリルに話した。
「リルに負担をかけるかもしれないけど大丈夫かな?」
「そんなことないわ!私たちのコンビは最強よ!どんな魔物も斬ってやるわよ!」
そうリルは張り切っていた。
次の朝空とリルはノンデル王国を出てオールド湿原に足を踏み入れたのだ。




