第20話 ロールド渓谷の出口
ロールド渓谷に入った空達は魔物に出くわしていた。
(スキル 鑑定)
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ロックサーペントLv.20 ランクE
スキル 毒吐息
毒のガスを吐く
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「リル!こいつら毒ガスを吐くぞ!気をつけて!」
(相手の魔物は2体、大きさはロックウルフ程か。蛇にしてはデカくて、気持ち悪いなぁ…)
そんなことを空が思っている間に、リルは剣の連撃で魔物は倒した。
続けて上の崖から4体の魔物が空達目掛けて降りてきた。
「リル上だ!!」
2人は背後に飛び避けた。
(スキル 鑑定)
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ロックウルフLv.20 ランクD
スキル 尾針
尻尾から鋭い針を飛ばす
針には痺れ毒がある
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「リル!ロックウルフだ!尾針持ちだから気をつけて!」
「りょーかいよ!」
リルは真正面から挑み、突っ込んだ。
しかし、ロックウルフ3体は渓谷の崖と岩をうまく使いリルを通り越し、空を狙ってきた。
残りの1体は後方で尾針を打とうとしている。
空はリルの援護に入ろうと考えたが、行動に移す前にリルが言った。
「こっちは大丈夫!3体頼んだわよ!」
リルは壁を使い尾針を避けた、そして避けた尾針は空に向かったロックウルフに当たり動きが止まった。
(なるほどね。さすがリルだ!)
空は動きの止まったロックウルフ達の首を斬った。
そしてリルは最後のロックウルフの首を斬り、討伐完了した。
「さすがリルだね。渓谷の戦い方がすでに出来ている。」
「私みたいなタイプにはこの場所はよく合ってるのよ!」
(たしかに、リルみたいなスピードと身軽さならこの渓谷は戦いやすいかもしれないな。逆に僕の魔法は岩などで隠れられたら防がれる可能性もあるのか…)
そのあとも何度か魔物に出くわした空達。
気づけば渓谷に入って3日は過ぎていた。
空達は渓谷の本当の厳しさを味わっていた。
「ほとんど3日間戦い続きだわ。寝る暇がほとんどないわね。」
「渓谷に入ってからずっと道が1本だから魔物に遭遇する確率が高すぎるんだ…。分かれ道か洞窟を見つけたらそこで多めの休憩を取ろう。この状態だと弱い敵でも足元をすくわれやすい。」
空がリルに言っていると、魔物が現れた。
カエルの魔物が3体、大きさは大型犬程度だが横に広い分もっと大きく見える。
(スキル 鑑定)
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ロックフロッシュLv.25 ランクD
スキル 擬態
一時的に擬態をし相手の視覚から外れる
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「リル!スキルは擬態だ!厄介だぞ!気を付けよう!」
3体の内2体が擬態で姿が見えなくなった。
残りの1体は長い舌でリルを攻撃。
すかさずリルは上に飛び避けたが、両サイドの壁から長い舌が伸びてきた。
「うそ!空中じゃ避けられない!」
「闇魔法 魔晶結界」
空の魔法でリルに結界を貼り、リルを攻撃から防いだ。
(なるほど攻撃をするときは擬態が解けるのか。)
だが後方にいた魔物が空に向かい舌で攻撃。
「闇魔法 物体交換」
壁の魔物と空の位置が入れ替わり、空への攻撃は入れ替わった魔物に当たった。
「風魔法 風切」
風の刃が2つ生成され魔物2体に向かって放たれ、魔物に当たり、切り裂いた。
リルの結界を解除し、2人とも地面に着地した。
「リル大丈夫かい?」
「えぇ…助かったわ。ありがとう」
リルはそう言い、最後の魔物を討伐しに前に出たが、魔物は擬態で姿を眩ませている。
リルはすぐに後ろに下がり空に相談する。
「どーする?擬態で見えないわ。私の先見眼は視界に入らないと発動しないから無理ね。」
「風の刃で前方を全部切り裂く!そうすれば奴も出てくるからトドメを頼む!」
「風魔法 多重風切」
複数の風の刃が前方に向かい放たれていき、右の壁際に血が流れた。
「そこね!」
リルは剣を向け魔物を斬った。
「カエルの魔物は見えなくなる分厄介ね。」
「そうだね。無駄に神経を多く使うから疲れる。」
そして空達はそのまま1日歩き、やっと分かれ道についた。
ここからノンデル王国まではさほど遠くはないせいかノンデル王国までの看板が立っている。
リルに聞くとロールド渓谷もギルドのクエストにあるので冒険者が迷わないように立てていると言った。
そしてギルドの人たちが作ったのだろうか広い洞窟に看板があり休憩所と書いてある。
2人は洞窟に入り交代で寝たのだ。
6時間くらい休憩し、洞窟を出て看板通りに進むと出口が近いのか太陽光が差してきた。
するとノンデル王国の冒険者らしきパーティーが魔物達に囲まれて、防戦を繰り返していた。
魔物はロックウルフ3体、ロックサーペント3体だ。
囲まれているパーティーは剣士2人、盗賊が1人、魔法使いが1人だ。
魔物は強いわけではないが数で押されてるようだった。
「空。助けに行くわ!」
リルはそう言ってパーティーの助力に向かった。
「私も手伝うわ!」
リルが冒険者に言うとロックウルフを剣で押さえた。
リルなら簡単にロックウルフ3体は倒せるがあくまでもパーティーの連携の邪魔にならないよう立ち回るようだ。
リルが入り剣士3人でロックウルフを抑え、余裕ができた魔法使いがロックサーペントに魔法を放った。
「水の獣よ水と共に流れその身で敵を削りとれ!」
「水魔法 水斬鮫」
魔法使いが放った水は勢いよく飛び出し鮫の形になった。
そしてロックサーペントの身を削り殺した。
盗賊は短剣でロックウルフに一太刀入れ、怯んだ1体を剣士が倒し、残りの2体も何なく倒した。
パーティーの1人の剣士が礼を言ってきた。
「助かったぜ!ありがとな!俺らはノンデル王国のギルドクエストでここにいたんだ!俺の名はピエーレだ!そしてもう1人の剣士がロング、盗賊のこいつがラガー、そして魔法使いのビアだ!」
剣士ピエーレは鉄の防具を着ていてスキンヘッドに黒い髭が生えている。
もう1人の剣士ロングは黒髪ショートボブくらいの女の人で、顔は綺麗系、目の下にホクロがある。
盗賊のラガーは、見た目は盗賊感丸出しで、オシャレに青のバンダナを頭に巻いている。
魔法使いのビアは黒髪のメガネ女子、見た目はおどおどしそうなタイプだがはっきりと自分のことを話していた。
空達も挨拶をした。
「僕は、真白 空だ。」
「私は、リル・ファーナよ!」
空が冒険者を鑑定するとランクはCだった。
「あんたらアンデル王国から来たのか?渓谷を通って?」
空がそうだと答えると。
「すごいな!あんな険しい渓谷を通ってくるなんてな!もしかしてロールド開道知らないのか?」
リルが答えた
「ロールド開道?なにそれ!聞いたこともないわよ!」するとロングは話した
「あんた達相当世間知らずね。この渓谷は本来は通る道じゃないのよ。渓谷の崖の上には森があるでしょ?その森をずいぶんと前に開拓して道ができてるのよ。なんでも国王達の会談の時にいちいちこの渓谷を通るのは危ないからってことでね!だから通行料は取られるけど全員そっちに行くのよ。渓谷からくると1本道だから魔物と会う率が高くなるし、寝る暇もなくなるからね。」
空とリルは目を合わせた。
(ローのやつ知ってて教えなかったな!!)
2人は少しローレンに怒りを抱いた。
リルもアンデル王国以外は行ったことがないのでわからなかったそうだ。
「よければ俺たちはギルドに戻るから一緒にくるか?」
そうピエーレが言ったので空は縦にうなずき一緒に向かうことにした。
すると空達の後ろから魔物が上からバタバタと落ちてきた。
空達は驚き剣を構え逆方向に下がった。
「なんだ?、なにがおきてる?」
そうラガーが言うと上から魔物の鳴き声がした。
「ギャーーーン、ギャーーーン」
その魔物は肌色の翼を広げて、落ちた魔物めがけて上から降りてきた。
外見はニワトリに似ているが目が鋭くこちらを見ている。
大きさは普通のニワトリの30〜40倍はあるだろう。
空達の目の前に現れたのは冒険者が最初に躓く難関と言われる魔物。
コカトリスだった。




