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第17話 大きい背中

アンデル宮殿での会談から数日が経った。

空達はトルゴから剣が出来たと報告を受け、トルゴの店に向かっていた。

「新しい武器が手に入るのってワクワクするわよね!」

とリルは言いどこかソワソワしていた。

空もどんな剣が出来ているのか楽しみにしていた。

トルゴの店に入るとそこにはローレンもいた。

「やぁ!お2人さん!この前の会談では良い意見をありがとう!」

空達はローレンがなぜいるのか疑問に思い聞いた。

「何でここにローが?」

「そうだよね!驚くよね!実は俺もトルゴに『これ以上ないほどの最高傑作が出来た!ローレン!お前も見に来い!』って言われて呼ばれた口さ!」

ローレンは笑いながら話した。

3人は店のカウンターで待っていると奥からトルゴが出てきた。

「お前ら、相当出来の良いアダマント鉱石を持ってきたな!いろんな魔鉱石と錬金はできるし相当上等な剣が作れたぞ!俺が生きてきた中でこんな良い剣は見たことねぇ!今持ってくるからちょっと待ってろ。」

そう言ってトルゴは店の奥へ行き1本の赤い鞘に入った片手剣を持ってきた。

カウンターに置かれた剣。

鞘から出してみるとそれはとても美しく刀身は140cmほどで赤をベースに黒の模様が渦を巻いた水のように刀身に刻まれている。

つかは赤く、赤いつばは真横に伸びその周りを黒のつばが形どっている。

そして柄頭つかがしらには赤黒い薔薇の文様が付いていた。

鞘は刀身とは逆で黒をベースに赤の渦を巻いた水のような模様が刻まれていた。

「こいつの名はスケヴニングだ!残念だが俺の鑑定スキルでは全てのスキルを見ることはできなかった。」

そう言うトルゴに対してローレンは言った。

「なら俺が代わりに見よう!俺の鑑定スキルはLv.7だからな!トルゴ!ペンと羊皮紙ようひしをくれ!」

トルゴは店のペンと羊皮紙ようひしを持ってきてローレンに渡した。

「スキル 鑑定」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    スケヴニングLv.1 ランクSS

スキル 攻撃力+15%上昇

    火魔法+15%上昇

    魔法反射+5%上昇

    魔法力+20%上昇

    身体強化+10%上昇


ユニーク

スキル 火炎の刃

     切った相手の切り口に

     弱火魔法発動治癒率低下 

    無限炎火

     火魔法無効

     付与火魔法スキル上昇

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ローレンは鑑定したものを驚きながら書いた。

それを見た全員が驚いたのだ。

空は言った

「何でランクSSなのにレベルが1なの??」

トルゴも首を傾けている。

ローレンが口を開いた

「この剣は上限レベルが無かった。もしかするとレベル上限がないからレベルは1なのかもしれない…」

「これはリル!お前の剣だ!使ってくれ!」

トルゴは言い、剣を鞘に納めリルに渡した。

リルは受け取り剣を腰に付け鞘から抜き取り一振りした。

すると軽く熱風が飛び、刀身は少し赤く光っていた。

赤く光った刀身に漆黒の黒の模様が影を成し見ているだけで熱くなる、そんな剣だった。

リルは剣を鞘にしまい、言った。

「トルゴさん。ありがとう!!大事に使わせてもらうわ!!」

トルゴは嬉しそうに奥に行き空の剣を持ってきたのだ。

持ってきたその剣は鞘は漆黒の黒に染められ白く模様が入っている。

模様の輪部中央には青く光る鉱石が埋められているようだ。

そして剣を抜いた。

刀身は130cm程度、刀の幅がリルの剣よりも狭く、日本刀よりは広いくらいだった。刀身は黒ベースで青白い唐草模様からくさもようのようなものが刻まれている。

つかは細く漆黒、つばは横に少し伸び刃先に向かって途中で曲がっている。正面から見るとコウモリの羽みたいだ。そして刀身とつばの中央には紅蓮の鉱石が埋められており、鉱石の中がすこし黒光りしていた。

(なんて、黒が深い剣なんだ。とても綺麗だ。)

空がそう思う中、ローレンは鑑定を行った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    レーヴァテインLv.1 ランクSS

スキル 攻撃力+10%上昇

    魔法力+25%上昇

    闇魔法+15%上昇

   

ユニーク

スキル 傷つける魔法の杖

     魔法発動時間短縮

     付与魔法スキル上昇

     魔法発動時魔力量低下-50%

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

鑑定の結果をローレンが書くと言った。

「これは剣というよりは魔法の杖に近い。こんな剣は見たことない。空。この剣は魔法剣士にとって喉から手が出るほど欲しい剣だよ!」

空が剣を手に取ると青白い模様が光輝いた。

光魔法とは違い、まるで空を待っていたかのような光だった。

空は剣を鞘にしまい腰につけた。

トルゴは言った。

「あんたらの剣は俺の自慢の剣だ!その剣でお前ら2人の名声を轟かせてくれ!!」

空とリルは返事をし、お礼を言い、トルゴの店を後にした。

帰り道ローレンが話があると2人を北の大門の上まで連れて行った。

日が沈み始めてきて夕日が空達を赤く染めた。

ローレンは口を開いた。

「この間の魔王軍の件、やはり魔王会談で評議に出されたようだ。風、光の魔王は軍事行動は取らないものの言葉での牽制けんせいはかけてくれたみたいで、しばらくは大人しくしているだろうって話さ!そして僕は個人的にウェスタン王国が少し怪しいと思って調査をしてたんだけど、怪しげな噂が流れている大臣がいてね、少し痛い目を見せたら、うまいことはいてくれたよ。その大臣がラーヴァナと内通してた。どうやらアンデル王国と俺を潰させる代わりにアンデル王国の領地をもらうという契約だったみたいだ。ウェスタン王国の国王はこのことを知らないらしいが、たかだか大臣が一国の領地をもらいたいがために魔王に接近するとは思えなくてね。そこは調査をしているところさ。一応その大臣はウェスタンの国王に突き出してあるからあっちには良い牽制けんせいになったと思う。空。今回魔王軍を止められたのは君がいてくれたおかげだ。心から礼を言うよ。本当にありがとう。」

そう言うとローレンは去って行った。

空とリルはローレンの姿が見えなくなるまで背中を見ていた。

「おっきい背中ね!あそこまでなるのにどれだけの死闘をしてきたのかしら。」

リルが言うと

「あぁ。!でも、いつか肩を並べるくらいには僕たちもならないとね!!」

空はにっこり笑って言ったのだ。

夕日が沈み、2人は宿に戻った。

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