薬草とケモ耳
冒険者ギルドを後にした俺は依頼の達成と今夜の宿代を稼ぐため街の外へとお向かった
来るときに通った道を出店を覗きながら戻っていくと門が見えてくる
この街の門は入るときはチャックされるが出るのは自由らしい
さっきの兵士と目が合い気まずい空気が流れるなか軽く会釈をして門をくぐり抜けて行く
目的地の森は目に見える距離にあるためリズさんの言うとおりとても近いのだろう
それでも歩いて森まで向かうと体感で1時間ほどはかかった
ハァハァ
「異世界ってかなり体力が必要だな」
前の世界では帰宅部だったので体力のなさが露呈してしまった
森は街が近いこともあってか整備された道が真ん中を通っていた
道には薬草は生えて無さそうなので探すのを諦め
道から脇の森の中へと入っていくと依頼書に書いて合ったリラク草らしき薬草が生えている
依頼書では10本が条件だったからこれがあと9本か~
「結構探すのも大変だな」
その後も順調に木の根本や大きな葉の下など様々な場所で見つけ依頼の10本を集めることができた
まだお昼前なので時間もあるしさっき貰ったギルドカードのステータスでも見てみるか
ギルドカードのランクが書いてある裏面を見てみると細かくステータスらしきものが書いてあった
これが俺のステータスか~
数値は他の人と比べてないから分からないけどこのスキルのところにある無限収納と鑑定ってやつは明らかにおかしいよね?
リズさんも言ってたけど鑑定って300年前の勇者以外持ってないはずだ
まぁあるものは仕方ないしちょっと使って見るか
「鑑定」
俺が唱えると周りの草木の種類が目に浮かび上がってきた
うぇ~情報量が多くて吐きそう
もっと細かく集中するとリラク草だけ名前が出てくる
ーーーーリラク草ーーーー
ランク E
状態 普通
「どこにでも生えているだけあってランクEなんだな」
そう考えれば鑑定を使えば薬草なんてすぐ集まるんじゃないか?
手の薬草から周りに意識を向けるとそこらじゅうに薬草のステータスが浮かび上がってきた
葉のうらや木の影、あっここにも!
気づくと周囲の薬草を取りつくしていた
俺の後ろには薬草が小山になっている
これだけあってもステータスの無限収納が文字通りなら持って帰れるはず
「無限収納」声に出すと
小山が一瞬で消えてしまい押し潰された草のあとだけが残っている
どこに消えたんだろう
「もうちょっとスキルについて説明があってほしいんだけど」
鑑定しみるか
自分に意識を向けるとギルドカードと同じ鑑定画面目の前に浮かんでいる、無限収納の欄に集中すると説明が出てきた
ーーーー無限収納ーーーー
容量が無限の異次元空間
ステータス画面にて内容確認可能
出し入れは意識することで行える
別名インベントリ
ホントだステータス画面から内容ページに移動できた
無限収納
・リラク草×54
・ヒール草×33
・フラン草×47
・トキ草×1
「4種類とれてたんだ見た目似てるから全然わかんないけど」
ヒール草とフラン草はDとEだけど一本だけとれているトキ草はランクAの薬草みたいだ