プロローグ
よかったら読んでみてください
脳はただの優秀な生体パソコンにすぎず、その機能のほとんどが解明されているが、未だに人間の魂とでもいう自我をつかさどる器官は能には見つかっていない。
というのを本で読んだのを俺は半壊した自分の脳みそをみながら思い出していた。
どうやら視覚野に使われている脳機能は生きているらしく、俺の脳以外にのどこかにあった魂がトラックにはねられてバラバラになった自分の体と脳をみている。
その本の結論はもしかしたら魂は人の脊髄にあるのかもしれない。というものだったのを損壊がほとんどない自分の脊髄をみながら思い出した。
しかしこういう時は走馬灯というものをみるのが世間一般の常識みたいなものなのに、今の俺には自分の現状の冷静な考察以外の考えがわかない。
現在の仕事は楽ではないがやりがいがありそこそこの高給で、部下や上司ともいい関係をきずけている。それに街コンにいけば適当にそこそこの容姿の彼女もつくれる。
35年間生きてきてけっして楽しくない人生ではなかったと思うんだ。
ただこれといって光る思い出がなかったといえばそれもそうだ。
それは俺がわりと適当にその場の流れにあわせて生きていたのもあるが、やっぱり一番の理由は中学高校時代に楽しい青春をおくれなかったことにあると思う。
こんなことならあの時やその時好きな女の子にだめもとで告白しておけばよかった。
「あぁもし来世というものがあるなら中高生のうちにやりまくりたいなぁ」
そうつぶやこうと思ったが声はでない、なにせ先ほどから使い物にならないであろう俺の口がちらちら視界にはいっていったからだ。
そんなことを考えながら俺の意識は少しづつ消えていった・・・