第7話
雪の元へ向かった雄馬は果たして!
雪の家の前に着いた俺は、家のインターホンを鳴らした。すると、雪の母親が出てきた。
『あら〜、一樹君!雪に会いに来てくれたのね!雪ったら、朝から、具合悪いの一点張りでね。熱はない様だし、あの子ったら、一体どうしちゃったのかしら。でも、一樹君の顔を見たら、あの子も元気になるかもしれないわね!どうぞ、上がって行ってね!』
『あ、ありがとうございます!お邪魔します!』
そうして、雪の家に上がらせてもらい、雪の母親に雪の部屋の前まで誘導してもらった。
『雪ー!一樹君がお見舞いに来てくれたわよー!
』
雪の母親が部屋の前で声をかけたが、返事はなかった。
『雪ったら、、寝ているのかしら、まぁ、いいわ!寝顔だけでも、良ければ見ていってあげて。
』
そういうと雪の母親はリビングの方へと行ってしまった。
俺は、ドアをノックして一言声をかけた。
『雪、俺だ。入るぞ。』
そう言っても、返答がなかったので、俺はドアを開けて、部屋の中へと入った。
すると、雪はパジャマ姿で、丁度こちらに顔が見えないように、ソファーに座っており、口を開いた。
『何しに来たの?』
『あ、あの、、昨日はごめん。具合は大丈夫か?
』
『ごめんって、何が?』
『何がって、俺、雪に酷い事言っちゃったからさ。
』
『全然!私の方こそ、ごめん。何に怒ってたのか
、意味分かんないよね。』
『そんなことない。俺、雪が怒った理由が分かったんだ。だから、ちゃんと謝りに来た。すまん。
それから、俺、お前にちゃんと言わなきゃならないことがあるんだ。雪、俺な、、お前のこと、』
『わぁーー!ごめんね。私がおかしかったの!本当にごめんね!だから今日は帰って!ね?!』
『でも!俺!』
『帰って!聞きたくない!、、聞きたくないよ!
、、ごめん、大きな声出して、、でも今日は帰って。』
『分かった、、。』
俺は、どうしよもなく、雪の部屋から出て、雪の家を後にした。
一樹の家に着いた俺は、部屋に戻ると、雪がなぜあんな態度をとるのか考えていたが、全く理由が浮かび上がってこないまま、気がつくと、いつの間にか眠ってしまっていた。
雪の気持ちは謎に包まれていて、突き返されたようになってしまった雄馬は、このまま、雪に気持ちを伝えることを諦めてしまうのか?!