前へ目次 次へ 34/80 6 水が僅かながら動き始めた。 鈍いながらも破壊力のある動きだが、依琉は紙一重でひょうひょうとかわす。 かわしたせいか、おかげか。 コンクリートの床や金網には攻撃の跡が痛々しく残っている。 けれどもそのことを気にした様子も無く、依琉はかわしまくる。 ――そして。 やがて攻撃の為に引き上げた水の合間から、頭部が出てきた。 それに狙いを定め、スイッチを押す。 「吸引」 ぐあああああっ! 頭部と共に、赤い水もレンズに吸い込まれる。