前へ目次 次へ 22/80 3 もがくように、何かを掴みたいのか、その手達は蠢いている。 神無月は口の中で呟いた。 ――私に触れるな―― びくっ、と手の動きが一時止まった。 神無月の<言霊>の力が、手達に浸透していく。 しかしまだ、だ。 神無月のこめかみに冷たい汗が流れる。 この手達にも、本体がある。 この広い校庭のどこかにある本体を見つけなければ、封印は出来ない。 「消耗戦はゴメンよ!」 そう言って走り出した。 手達は神無月を捕まえようともがくも、<言霊>の力の影響で触れられない。