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すると十字架から、黒いモヤが吹き出した。


五人は慌ててその場から離れ、空を見上げた。


五箇所からあふれ出したモヤは、空を覆い隠し……光輪学院高等部を覆ってしまった。


「閉じ込められたのね……」


神無月は悲しい目で、空を見上げていた。


封印が解かれれば、彼女の<言霊>の力でもここから逃げることはできない。


ここから出るには、やることは一つ。


このモヤは土地が封印されながらも惹き付けてしまった邪気。


オカルト研究部は年に一度、封印をあえて破り、そして再び封じることが役目。


しかし封じるにも、このモヤを何とかしなくてはならない。


――五人はその場から歩き出した。


邪気を封じる為に……。


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