王子の嫁になりまして。2
ちょ、ちょ、ちょっと待って!!
くーるーしーいー!!
「…ぷはっ」
「くくくく、苦しい?」
いや、苦しいでしょ普通。なぜ君は清々しい!!
「……せめて、フレンチキスで」
「…いいの、フレンチキスで?」
ニヤリと笑みを浮かべる王子。なんか、墓穴掘ったような…
顎を掴まれ、キスをされる。
え、苦しいっ!
「リリー、知らないの?フレンチキスの意味…」
「はい?」
また、キスをされる。
「意味は一緒」
はいいいいい?
いきなり抱っこされ、ベッドへ連行。
あれ、なぜ?!
「…ごめんね。我慢できない」
「待って、待って!」
ひぎゃぁぁぁぁあ!
美味しく食べられました。
***
「……妃殿下、疲れが見えますね」
「セイル、なら交代して」
「……いえ、無理ですよ」
「いやいやいや、セイルなら出来るわ」
「………あの、妃殿下?殿下が、睨んでます」
恐る恐る、見てみると本当にいた。
「ははは、セイル楽しそうだね。」
「妃殿下の護衛ですよ。殿下の大切な妃殿下が傷ついたりしてはいけませんから」
「ははは、セイル時間余裕作れるよね」
「…一刻なら……」
「……」
「はい、二刻ほど」
「…………よし、リリー行こっか」
はぁ、地獄だ!
****
「ふみゃ」
あくびをする、リリシャンヌ似の赤子をリリシャンヌは撫でた。
「可愛い」
「ミリー」
「殿下」
「可愛いかい?リリー。もう一人、僕は欲しいな。出来れば、もう二三人ほしいけど」
ひいっ!殿下は、私を寝かせない気ですか?!
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