012 第十一話 少しでも温かい方が・・・
ほのぼのしたお話です
大和
「はぁ~疲れた」
時風
「ですね」
壁にもたれて座る二人
大和
「結局、鉄板どころか資材が見つからないってどう言う事だよ・・・」
時風
「ここにあると思ったんですけど・・・もしかしたらあそこにある航空機や戦車に使ったんじゃないですかね」?
大和
「そうかもな、でも切れ端っぽい物は置いてるだろ・・・それも無いって事はそれだけ鉄が要るって事か・・・」
時風
「そうかもしれませんね、さっき98式軽戦車を見たら切れ端っぽい鉄片が何箇所かにありましたから」
大和
「そうか・・・」
そう二人が話していると・・・
グギュルルル~・・・
時風
「ん」?
大和
「ゴメン・・・お腹すいちゃって音でちゃった・・・」
顔を真っ赤にして言う大和
大和
「昼ご飯のざるうどんを食ってから何も食べてないんだよ・・・」
時風
「ふふっ、そうでしたか・・・でもここにある食料は全部腐ったりネズミが食べたりして何もないんですよ・・・」
大和
「だよなぁ・・・あっ!そう言えば俺のバックにパンが入っていたような・・・」
時風
「じゃあそれを食べましょうよ、そのバックは何処ですか」?
大和
「えっと確か・・・あの棺のある部屋に置いたような・・・」
時風
「それじゃあ、戻りますか」
そう言って時風が立ち上がって言った
大和
「それじゃ、戻るか・・・」
そう言って二人は、研究施設を後にした
駆逐艦時風、大きな部屋にて・・・
時風
「何処に置いたんですか」?
大和
「えっと、何処だっけ?・・・あった」!
壁の所に無造作に置かれたバックを見つけ、それを開けて中を漁り出した
大和
「確かここにクリームパンがあったはずなんだが・・・」
時風
「くりーむぱん」?
大和
「あっ、あったあった」
そう言ってバックから取り出す大和
時風
「ほえ~・・・」
野球のグローブみたいな形をしたパンを見て、時風が目を輝かせた
時風
「面白い形のパンですね」
大和
「見るのは初めてかい」?
時風
「えぇ、アンパンなら食べた事はあるんですけど・・・そんな面白い形をしたパンは初めてです」
大和
「へぇ~・・・」
大和が袋を開け、パンを半分に割った
大和
「はい、時風のぶん」
時風
「えっ?いいんですか」?
大和
「あぁ、このお店で売ってるパンは凄く美味しいんだよ、時風にもその味をおすそ分けね」
そう言って半分にしたパンの一つを時風に渡した
時風
「じゃあ、いただきます(ハムッ)」
時風が大和からパンを受け取ると小さい一口で食べた
時風
「(キュピッーン!!!)美味しいです」!!!
大和
「良かった、美味しくないっていわれたらどうしようかと思ったよ」
時風
「こんなに美味しい物を食べたのは初めてです」!
目をキラキラさせながら言う時風に大和は苦笑いを浮かべた
大和
「そ、そんなに美味しかったのかい」?
時風
「はい!もっといっぱい食べてみたいです」!!!
大和
「じゃあ今度いっぱい持ってくるよ、他のパンも一緒にね」
時風
「はい!その時はお願いします」!!!
大和
「分かったよ時風」
そう言ってパンを食べる大和、それから数分後・・・
時風
「はぁ、美味しかった・・・でも良かったんですか?私にこのパンをくれて・・・って・・・」
大和
「すー・・・すー・・・すー・・・すー・・・」
大和は壁に背中を付けて寝ていた
時風
「もう11時過ぎですから無理もありませんか・・・」
そう言って時風が大和を横にし、空間から掛け布団をだした
時風
「それにしても・・・かわいい寝顔をしてますね、大和さん」
大和の顔をジッと見ながら大和に布団を掛ける時風
時風
「これで良しっと・・・私も寝ますか・・・」
そう言って時風が棺に向かおうとした時・・・
大和
「ヒックシュン」!!!
時風
「キャッ」!?
大和が大きなくしゃみをした
時風
「び、ビックリしたぁ~・・・」
時風が振り返って大和を見ると、相変わらずかわいい寝顔をした大和がいた、時風が大和をじっと見つめてある事を考え始めた
時風
「・・・7月とはいえ・・・このドックは少し寒すぎますからね・・・」
そう言って大和の横に寝そべって大和の布団の中に入る時風
時風
「・・・少しでも温かい方がいいですからね」
そう言って時風も目を閉じて眠りについた、時風の顔は少し嬉しそうな顔であった
次回へ
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