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精霊契約でパーティー追放されたけど、今さら戻ってこいとか言われても遅い!  作者: 夢見叶
第4章 精霊協会と隠された真実

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第16話 ルミナの残光

夜の森を歩きながら、俺は胸元を押さえていた。

鼓動じゃない。熱でもない。

──光が、まだ生きてる。


協会から必死に逃げてきて、まだ全身が震えてるはずなのに。

それでも、この小さな灯だけは確かに俺を支えていた。


「ルミナ……ちゃんと、そこにいるのか?」


返事はない。けど、わかる。

俺の中で、あの子の欠片が生きてる。


焚き火の明かりが届かない暗闇の奥を進みながら、

視界の端に、微かな光の粒が揺れた。


──ピクン。


胸の奥で、光が脈打った。


「レオン?どうかした?」

ミルが心配そうに振り返る。


「いや……ちょっと、光っただけ」


「え、光った?」

ミルがじーっと俺の胸を見つめる。


違うんだ。

光は外じゃなくて、俺の内側にある。


次の瞬間、声がした。


『……まだ……見つけて……』


息が止まりそうになった。


「ルミナ……!?」


『まだ……見ぬ精霊たちが……いる……きっと……あなたに……』


そこで声は途切れた。

でも充分だった。


「……お前は最後まで、俺に未来を見せるんだな」


泣き笑いみたいな声が漏れた。



その時だった。


ミルの風がふっと強くなり、周囲の草がざわめく。


「ちょ、なにこれ!? 風、勝手に動いてるんだけど!?」


ゼルフィアの体からは、鋭い火花が散り始めた。


「……妙だな。魔力が……高鳴っている」


ノワールは闇を伸ばし、周囲に薄い影の膜を展開する。


「君の中の光が、全ての精霊を刺激している。抑えろ、レオン!」


「抑えろって言われても……どうやって!?」


胸の光が激しく脈動し、俺の全身を巡った。


ギャアアアアア!!


魔力が吹き上がり、地面の石が浮き上がる。


「なっ!?わあああっ!!」

ミルが驚きの悲鳴を上げて宙に浮く。


「……レオン。君、また規格外なことを……」


ノワールは呆れ半分、感心半分の声。


でも俺は、自分の体の中で何が起こっているか理解した。


「……これ、精霊たちが──繋がってる……?」


ただ魔力が溢れてるだけじゃない。

感情、思考、その全部が一つに重なろうとしている。


「これが……ルミナの残した力……?」


胸の光がひときわ強く輝いた瞬間。


俺は確信した。


「《精霊共鳴スピリットリンク》……!」


名を口にした途端──


視界が一瞬、白く染まった。


ミルの風が、優しく背を押す。

ゼルフィアの雷撃が、心臓を鼓舞する。

ノワールの闇が、迷いを取り払う。


三人の力が、俺を中心に一つになった。


「……っ、これ……最高じゃねえか!」


胸の光がポンッと弾け、夜空へと消えていった。


その余韻と共に、ルミナの声がまた響く。


『ありがとう……』


笑っているような、泣いているような声。


「こっちこそだよ。あの日、助けてくれて……ありがとう」


小さく息を吸う。

そして吐く。


「必ず証明する。精霊は仲間だって。お前が信じた未来を、俺が掴んでみせる!」


夜風が答えるように葉を揺らす。


ミルが俺の肩にのって笑う。


「うん!レオンなら絶対できるよ!」


ゼルフィアも微笑む。


「我々は……お前の力だ」


ノワールが静かに言った。


「行こう。君の光は、まだ終わっていない」


俺はぎゅっと拳を握る。


──もう逃げない。

──もう失わない。


仲間と一緒に、前へ進むだけだ。



だが同時に、森の奥で不穏な気配が動く。


「レオン!魔力反応……大量接近ッ!!」


敵が来る。

こんな場所で止まっていられない。


俺たちは闇へと駆け出した。


新しい力と共に。

 最後までお読みいただきありがとうございます。


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