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精霊契約でパーティー追放されたけど、今さら戻ってこいとか言われても遅い!  作者: 夢見叶
第3章 雷鳴の都と導きの魔導士

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第15話 雷炎衝突 —雷と炎の、ぶつかる理由—

 夜空そのものが燃え盛っているかのようだった。

 赤黒い炎が渦を巻き、街の景色を真紅に染め上げる。


 目の前で、かつての相棒――ダリオが炎帝の力を振るっていた。


「レオンォォ!! まだ立つかよ!!」


 怒号が爆ぜると同時。

 ダリオの背後から炎が噴き出し、竜の形を成して吠えた。


「炎帝の加護エンペラー・バーン!!」


 炎竜が建物群を薙ぎ払いながら迫る。

 街を――人々を飲み込むその一撃。


「そんなの、させない!!」


 ミルが杖を突き上げ、雷光が弾けた。


雷嵐障壁サンダー・ストーム・ウォール!!」


 天より落つる雷が壁となり、炎竜を受け止める。

 雷と炎が激突し、大気が悲鳴を上げる。


 俺は息を呑む。

 守られてばかりはいられない。


「ミル、ありがとう!」


「守るのは当たり前だよっ!」


 震え声で、それでも必死に立つミル。

 その姿に、俺の足は勝手に前へ踏み出していた。


「お前を止める!! 今度こそ――必ず!!」


 俺は剣を構え、全身の力を込める。


「吠えんなよ雑魚がァァ!!」


 ダリオが腕を振る。

 火柱が地面を走り、爆裂炎槍が無数に生まれた。


 ――避けきれない!


「レオンッ!!」


 ゼルフィアが瞬時に俺の前。

 雷撃で炎槍を片っ端から打ち砕いていく。


「この程度の炎、私の雷に焼かれるほどの価値もないわ!」


 雷翼が宙を裂く。

 ダリオが舌打ちし、さらに怒気を滾らせた。


「チッ……調子乗んなよ雌鳥がッ!!」


 ダリオの周囲の炎が膨張、周囲の酸素が悲鳴を上げるように瞬時に燃え上がる。


灼熱牢獄ヘル・ケージ


 地面から炎の檻が出現し、俺ごと包み込む――!


「レオン!!」


 ミルが叫んで魔力を放つが、炎の壁が阻む。

 視界が歪み、息が…苦しい。


「お前はここで焼け焦げて終わりだァ!!」


 嘲る声が腹の奥を刺した。


 ――違う。ここで終わるもんか。


「俺は……っ、まだ負けられないんだよォォォ!!」


 全身から迸る雷。

 鼓動とともに紫電が剣へと集束する。


雷迅斬ライトニング・カット!!」


 雷が檻を裂き、爆風が弾ける。

 俺は飛び出し、その勢いのまま斬りかかった。


 激突。


 炎と雷が正面から噛み合い、視界が真っ白に弾けた。


 二人の力が拮抗し、空間そのものが悲鳴を上げる。


「テメェが俺より先に進むなよ!!」


「お前が暴れてるなら、止めなきゃならないだろ!!」


「ふざけるな!!」


 ダリオの身体から炎が噴き出す。

 その熱量はもはや人間の領域を逸脱していた。


「俺は選ばれたんだ!! 炎帝の器だ!!」


「だからって、人を焼く理由にはならない!!」


「その正論が!! 昔からムカつくんだよォォッ!!」


 炎が暴走し、周囲の建物の屋根が溶け落ちる。

 地面は黒焦げに、夜風すら灼熱に変えられていく。


 雷で対抗するが――


「ぐっ……!!」


 熱で筋肉が軋む。

 視界が揺れ始めた。


「レオン!!」


 ミルが援護に雷弾を飛ばすも、


「どけぇぇぇっ!!」


 ダリオが振り向きざま、炎波を叩きつけた。

 ミルの体が小さく舞い上がり、地面へ叩きつけられる。


「ミルッ!!!」


 頭が真っ白になる。


「動くなよレオン。仲間が焼けるのを見てろよ?」


「てめぇ……!」


 怒気で、視界がノイズに染まる。

 雷が全身を走り、痛みすら感じない。


 立て。


 折れんな。折れてたまるか。


「俺は……仲間を守る……」


「守れるもんならなァ!!」


 一歩踏み出すたびに、床が焦げる。

 二歩。三歩。

 腕が震え、息が焼ける。


 それでも。


「俺は――一人じゃない!!」


 雷鳴が轟き、剣を光が走る。


雷炎交差ラグナ・インパクト!!」


 炎と雷が激突し――


 爆発。


 世界が反転し、全ての音が掻き消えた。


 やがて空気が帰ってきたとき――

 ダリオが膝をついていた。


「なんで……なんでだよ……レオン……」


 炎帝の鎧が剥がれ、焦げ落ちる。

 その瞳には……憎悪だけじゃない。


 ――迷いと、苦悩。


「まだ……終わってねぇ……」


 ダリオが震える声で呟き、


「俺は……もっと強く……選ばれたはずだろ……!」


 再び炎が迸る。


「ここからが本番だ……!! レオンォォォ!!」


 殺意を乗せて迫る炎と、真っ向から迎え撃つ雷。


「なら――全部、受け止めてやる!!」


 雷光と炎竜が、夜を引き裂きぶつかり合う。


 戦いは、まだ終わりじゃない。

魔法が支配する世界でただ一人、剣で魔法を斬る男 ~ゼロ魔力でも世界を結び直す更新攻略~

https://ncode.syosetu.com/n2561li/

本日より連載開始してます。


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