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精霊契約でパーティー追放されたけど、今さら戻ってこいとか言われても遅い!  作者: 夢見叶
第3章 雷鳴の都と導きの魔導士

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第14話 再会、炎の騎士ダリオ

 雷都ヴァルスタの夜は、いつもより静かだった。

 復興半ばの街には仮設灯りが並び、まだ所々に瓦礫が残っている。

 それでも――ようやく平和を取り戻せる気がしていた。


「なぁレオン。次はあっちの区画、いくぞ」


 カイが額の汗を拭う。

 額の傷はまだ完治していないが、口元にはいつもの笑み。


「カイこそ、休め。負傷者代表なんだからな?」


「だーれが! 俺は頑丈なんだよ!」


「ふふん、レオンが倒れるよりはマシなのです!」


 ミルが腰に手を当て、胸を張る。


「俺だって倒れ――」


「倒れたよね、前の戦いで」


 ズバッとカイに刺される。


「ぐっ……正論……」


「レオン、もっと頼って。私たち、仲間なのですから」


「……ありがとうな」


 何気ないその言葉のやり取りが、胸に温かく染みた。


 そう、俺たちは前に進んでいる――。

 そう確信した矢先。


***


 ――空気が変わった。


 夜気が震え、皮膚が焼かれるような熱が走る。


「なんだ……? これ……」


 ミルが表情を強張らせ、耳をピンと立てた。


「魔力……高熱、超圧縮。レオン、これ――」


「!」


ドゴォオオオオォォォン!!!


 真上から炎の柱が降り注いだ。

 地面が爆ぜ、瓦礫が吹き飛び、熱波が街路を薙ぎ払う。


「みんな避難しろーーっ!!」


 叫ぶ俺の耳に、焼ける音。

 真夜中の街が、一瞬で地獄の色に包まれた。


「まさか……」


 炎の中から、重い足音が響く。


 ゆらり。ゆらりと。

 紅蓮を纏った影が現れる。


「……会いたかったぜ、レオン」


「っ……!」


 息が止まる。

 忘れるはずが、ない。


 炎の騎士――ダリオが、生きていた。


「どうした? 泣きそうな顔だぞ?」


「お前は……死んだはずだ!」


「死に損ねただけさ。それに――俺には救いの手が差し伸べられたんでな」


 背に刻まれた紋章が燃え上がる。

 禍々しい炎が踊り狂う。


「炎帝の紋章……!」


「そうだ。俺はもう、昔の俺じゃねぇ。敗北の痛みが、俺をさらに強くした」


「強く……? それが強さだっていうのかよ!」


 ダリオは笑い、俺を嘲る。


「レオン。お前は仲間なんてものに縋って、力を分けてもらってるだけだ」


「そんなこと……!」


「あるんだよ!!」


 怒りの熱波が俺の顔を焼く。


「俺は全部奪われた!誇りも、部下も……俺の全てをだ!」


 声が震えていた。

 怒りの奥に、痛みが滲んでいた。


「だから俺は強さを求めたんだ。弱さを晒したままじゃ、死んでも死にきれねぇ!」


「ダリオ……」


「そして今度は俺が奪う番だ。――お前の全てをな」


 炎の奔流が迫る。


「来るぞ!」


 カイが剣を抜き、雷光が迸った。


「てめぇの相手は、この天才カイ様が――!」


「雑魚が吠えるな」


 ドッ!!


 カイの剣ごと、吹き飛ばされた。


「カイ!!」


「ぐっ……へへ、やべぇ……」


「よく避けたな。次は潰す」


 迫る紅蓮。

 ミルが飛び出した。


「レオンには触らせないのですっ!!」


 雷の円盾が展開し、炎を受け止める。


「ほう……雷竜の末裔か」


「末裔じゃない! 現役の雷竜なのです!」


 ミルが足を踏み込む。

 その瞬間――炎が壁をすり抜けた。


「えっ……!?」


「炎は形を変える。――人の悲鳴を上げながらな」


 ミルが吹き飛ばされる。


「ミルーーっ!!」


「だ、大丈夫なのです……!」


 立ち上がる二人。

 俺の体が震える。

 怖い。悔しい。だけど――


「聞け、ダリオ」


 俺は一歩、前に出た。


「俺は一人じゃ戦わない。それが弱さだと言うなら――」


 胸を叩く。


「弱い俺は、仲間と一緒に……強くなる!」


「勘違いしてんじゃねぇ!!」


 炎が爆発的に膨れ上がる。


「仲間なんざ足枷だ!背中を預けた分だけ裏切られるんだよ!!」


 その叫びに、俺は確信した。


「お前は……誰にも救われたことが無いから、信じることを諦めたんだ」


「黙れぇえええ!!」


 怒りの咆哮。

 炎帝の紋章が赤黒く輝く。


「雷都を焼き尽くしてやる!俺の炎が、全てを支配する世界を創る!!」


「させない!」


「止める!」


「この街は……俺たちの大切な場所だ!!」


 俺たち三人は同時に構えた。

 背中合わせ。呼吸が揃う。


「カイ! 右から!」


「了解! 派手にいくぞゴラァァ!!」


「ミル! 左を頼む!」


「任せてなのです! 吹き飛ばしてやるのです!」


 雷気が集い、俺の体が熱く満ちていく。

 怖くても、震えても――


 俺たちは前に進む。


「ダリオ!!」


 剣を走らせ、雷光を纏わせ――


「今度こそ――俺がお前を止める!!!」


 炎と雷が、雷都の夜を真紅に裂いた。

 最後までお読みいただきありがとうございます。


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「今後どうなるのっ……!」


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