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精霊契約でパーティー追放されたけど、今さら戻ってこいとか言われても遅い!  作者: 夢見叶
第3章 雷鳴の都と導きの魔導士

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第7話 雷契約、成功

雷の光が空を裂き、俺の身体を包む紫電が消えていった。


気がつくと、俺は片膝をつきながらも、しっかりと地面を踏みしめていた。

雷鳴が止み、空気が静まる。

まるで世界そのものが息を呑んでいるような――そんな静寂。


正面には、腕を組みこちらを見下ろす上級雷精霊――ゼルフィア。


「……見事だ、人間。風と雷を調和させるなど、凡俗には絶対に不可能な芸当だ」


その言葉を理解するより先に――


「れ、レオンっ!!」


ミルが飛びついてきた。

勢い余って俺は倒れ込み、ミルの涙が頬に落ちる。


「よかった……よかったよぉ……!レオンが消えちゃうかと思ったんだから!」


「はは、大げさだな。ちょっと痺れただけだよ」


「嘘だっ!あんなの命がけだったじゃん!もう……もう二度と無茶しないでよ!」


胸の奥が熱くなる。

心配してくれる存在がいる――それだけで救われる。


その時。


「ミル。離れろ。人間と馴れ合うなと、昔教えただろう」


ゼルフィアが冷たく言い放つ。


ミルがビクッと体を震わせ、俺から離れる。

その表情は、嬉しさから一転して、怯えと寂しさに飲み込まれていった。


「……ゼル姉……まだそんなこと言うの?」


「私は精霊王女。人間と対等など――ありえない」


言葉は刺々しいのに、表情はどこか揺れている。

ミルを見つめるその瞳は、冷たさだけではなく――焦りと戸惑いも滲んでいた。


ミルは唇を噛み、俯く。


「でも……レオンは違う。私たちを道具なんて思わない。一緒に笑って、一緒に泣いて……何より、精霊としてちゃんと見てくれてる!」


俺の背中が熱くなる。

ミルの言葉は、俺の思いそのものだった。


「ゼルフィア」


俺は立ち上がり、ゼルフィアと向き合う。


「俺は精霊を力としてじゃなく――一緒に戦う仲間として契約してる。ミルもノワールも、だからここにいる」


ゼルフィアの瞳が鋭く細まる。


「その戯言が、いつまで通用するか……見ものだ」


そう言いながら、ゆっくりと手を差し出してきた。


「だが――認めよう。我が雷霆を使いこなす資格、お前にある」


光の輪が俺の手首に刻まれ、雷の紋章が煌めく。


――雷契約、成功だ。



「お姉ちゃーん!!」


ミルが歓喜の跳躍で、ゼルフィアに再アタック。


「やめろと言っているだろう!!」


バチィッ!!


「あっづぅ!!も〜〜お姉ちゃんのいけず!!」


「誰が姉だ!勝手に姉扱いするな!」


ツンツンしながらも、ゼルフィアはミルをそっと地面に下ろした。

その仕草は――優しさに満ちていた。


「ふん……少しは成長したようだな、ミル」


「へへーん!レオンと一緒だからねっ!」


ミルの無邪気な笑顔。

それにゼルフィアは、ほんの少し口元を緩めた――気がした。



その様子を見ていたカイが、呆けた表情で呻く。


「バカな……上級精霊が、人間と……尊厳を持った対等契約……?そんなの、理論的に……!」


ノワールが苦笑いする。


「ほらな、坊や。理屈では解けないこともある」


「……理論を超えるものが、あるのか」


その呟きは、雷鳴よりも深く響いた。



街に戻ると――歓声が押し寄せた。


「ゼルフィア様と契約だって!?すげえ!」

「雷都の英雄だ!」

「うちの研究室に来てください!」

「サインを!サインをくれ!」


ミルが誇らしげに胸を張る。


「聞いた!?レオン、英雄なんだって!」

「いや、そういうのは……」

「控えめなとこがまたイイ!」


「やっぱり喧しいな、お前」


ノワールのため息。

でも、少し笑ってる。


ゼルフィアは腕を組み、つまらなそうに言う。


「人気者だな、人間。だが忘れるな。強さは、孤独と紙一重だ」


「……ああ。でも、俺は一人じゃない」


ミル、ノワール、そしてゼルフィアを見渡す。


「お前たちがいるから、俺は強くなれる」


ミルが満面の笑みで手を握り、

ノワールは照れ隠しで影に沈み、

ゼルフィアはそっぽを向いて頬を染めた。


――雷都での新しい伝説が、確かに始まった。


そして背後で、カイが小さく拳を握る。


(次は……僕だ)


雷が遠くで鳴った。

新たな運命を告げる音のように。

 最後までお読みいただきありがとうございます。


「面白かった!」


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「今後どうなるのっ……!」


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