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精霊契約でパーティー追放されたけど、今さら戻ってこいとか言われても遅い!  作者: 夢見叶
第3章 雷鳴の都と導きの魔導士

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第4話 精霊暴走事件、発生!

雷都ヴァルデンの夜は、いつも騒がしい。

空を裂く稲光。

それに呼応するように輝く魔導塔。

けれど、その夜は――違った。


まず、街の魔導灯が一瞬で沈黙した。

黒い闇。息を呑むほどの静寂。


そして次の瞬間――


「――ギャアアアアアッ!!」


胸の底へ響く、精霊たちの断末魔の声。

ミルが涙目で俺の腕にしがみついた。


「やっ、やだ……!みんな苦しいって叫んでるよぉ……!」


ノワールはすでに戦闘態勢。

影を広げながら周囲を睨みつける。


「坊主、デカいのが来る。嫌な予感しかしねぇ」


「行こう」


俺たちは駆け出した。


中心街へ出ると――地獄。


雷精霊が暴走して街を飛び回り、

電撃が壁に当たるたび建物が砕け散る。


「離れて!感電するぞ――っ!」


「誰か助けて!子どもが!」


冒険者も魔導士も、全員が混乱していた。

俺の耳に、怯える精霊たちの声が飛び込む。


――こわい

――いやだ

――にんげんが、にんげんが……


なるほどな。

管理、監視、制御――

その全てが精霊たちの傷になっていた。


ノワールが即座に影を展開し、人々を避難させる。


「オラァ!お前ら、こっちだ!黒い影が道しるべしてんだから文句言うな!」


ミルも必死に手を伸ばす。


「お願い、やめてぇ!怖くないよ!怪我はさせないよ……!」


小さな雷精霊たちが少し落ち着き、ミルの周りを回り始めた。


「……そう、いい子。怖かったね」


ミルの声は、いつだって優しい。


だが、問題は終わりじゃなかった。


背後から聞こえる焦りの声。


「――レオン!無事か!」


振り向くと、カイが魔導士を数名連れて駆けてくる。


「実験区域の封印が勝手に解かれた!一部の雷精霊が解放されて……!」


「解放? お前らが封じ込めてただけだろ」


俺は思わず噛みついた。

精霊たちが震えている理由が、ようやくわかった気がした。


カイは苦い表情もせず、言い返す。


「感情論か。だが知性は感情の上に成り立つものじゃない。精霊が痛むのは、進歩の犠牲だ」


「犠牲を正当化するのか……?」


「当然だ。世界は合理で動く」


相容れない。

価値観の基盤が違う。


ミルが震える声で叫んだ。


「犠牲ってなに!?精霊はモノじゃないのに!」


ノワールも舌打ちした。


「てめぇ、ミル泣かせたら影の中で一生迷子にしてやるからな」


周囲の魔導士がビクッと震える。

そりゃそうだ。


その時、空が唸った。


ゴォォォォン――!


巨大な雷鳴が塔を揺らす。

街中の精霊たちが一斉に悲鳴を上げた。


ミルが怯え、俺の手を握る。


「レオン……イヤなのが来る……!すっごく、すっごく大きいの……!」


カイの顔から血の気が引いた。


「まさか……上級精霊か?」


俺は息を呑む。


上級精霊は、ミルやノワールですら格下になる存在。

それが街中に……?


ズドォォォン!!


雷が塔に落ちた……かと思った瞬間、

光が凝縮し、人型を象った。


蒼く輝く肌。

雷を孕む長髪。

鋭く、傲慢な瞳。


まるで嵐そのもの。


ミルは震え、呆然と呟く。


「……姉さま……?」


ノワールが小さく舌打ち。


「バカ言え。アレは……精霊王クラス……」


巨大精霊はふわりと歩み、

人間たちを見下ろし、薄く笑った。


「愚かな人間どもよ。我らを燃料にし、檻へ閉じ込め……その罪、雷と共に償わせよう」


カイが興奮して一歩踏み出す。


「す、すごい……! 未知の高位精霊! 分析しなきゃ……!」


「やめろ、カイ!」


俺が止める前に。


ドガァァァァン!!


地面が爆ぜ、カイたちはまとめて吹っ飛ぶ。


精霊は名乗りを上げた。


「我が名は――暴嵐の精霊王女・ゼルフィア」


空が鳴り響く。


ミルが泣きそうな目で俺を見つめた。


「レオン……どうするの……?」


俺はミルの頭をそっと撫でた。


「決まってる。助けるんだ。精霊も、人間も。そのために俺はここへ来た」


ノワールが口の端を吊り上げた。


「フッ、言いやがったな。しゃーねぇ、ついていくぜ」


ミルが涙を拭いて頷く。


「うんっ……レオンとなら!」


俺は一歩前に出る。

雷鳴が俺を威圧しようとするが、止まれない。


ゼルフィアが冷笑を浮かべたまま、手を上げる。


その指先に集う、都市ひとつを焼き尽くすほどの雷。


――ビビってる暇はない。


俺は叫んだ。


「行くぞ――!ミル!ノワール!!」


雷光が爆ぜる。


嵐の中心へ、俺たちは飛び込んだ。

 最後までお読みいただきありがとうございます。


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