表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
精霊契約でパーティー追放されたけど、今さら戻ってこいとか言われても遅い!  作者: 夢見叶
第2章 ギルド昇格試験編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/107

 第15話 精霊たちと、新たな旅立ち

 空は、燃えるような茜色に染まっていた。

 戦いの傷跡が残る大地の匂いも、今は穏やかな夕風がさらっていく。


 俺――リオンは丘の上に立ち、遠くに霞む王都の城壁を見つめた。

 あそこを追われた日。何も持たず、何も誇れず、たった一人だった俺は、もうどこにもいない。


「……本当に、終わったんだな」


 ぽつりと零す。

 その声に、ミルがぱっと振り返った。


「うんっ! リオンが全部守ったんだよ!イリスさんも、みんなも! すごいよ!」


 小さな手で、俺の手をぎゅっと握る。

 その温もりが、胸の奥まで届いた。


「感傷に浸るのはあとにしろ」


 ノワールが尻尾で俺の背を軽く叩く。


「まだ道は続く。……主なら分かっているだろう?」


 いつもの皮肉混じりの声だけど、その目は優しい。

 不器用なやつだ。


「リオン」

 セリナが歩み寄り、少し迷ったあと、俺の隣に並んだ。


「……あなたがいなければ、私は今ここにいない。本当に、ありがとう」


 その静かな言葉は、誰よりも重かった。

 救ったつもりで、救われていたのは俺のほうだった。


 視線を上げる。

 風の音が強まり、影が寄り添い、光が揺らめき始める。


 ――呼応。

 精霊たちとの心がひとつになる感覚。


「来る……!」


 ミルの足元から風が舞い、ノワールの足下から黒い影が広がる。

 セリナは胸元で祈るように手を組み、淡い光を放った。


スピリット・リンク:トリニティ

 精霊三位一体――俺たちの共鳴魔法が、自然と発動した。


 丘一帯が柔らかな輝きに包まれ、風が歌い、影が躍り、光が未来を照らす。

 俺たちの絆が形になった瞬間だった。


「わぁぁ! きれいだよリオン!!」

「ふん。主と一緒ならば、この程度容易い」

「……次も、その次も。一緒に進みましょうね」


 三者三様の言葉が、胸に刺さる。

 全部が嬉しくて、全部が誇らしい。


 俺は拳を握り、空へと向けた。


「追放されてよかった――」


 それは、かつての俺には絶対言えなかった言葉。


「今なら胸を張って、そう言える」


 悔しくて、情けなくて、泣いた夜があった。

 力がなかった自分を何度も呪った。

 でも、あの絶望があったから、今の俺がいる。


「じゃあじゃあ次はどこ行こー!?おいしいものあるとこ! すっごい景色のとこ!雷とかゴロゴロしてるとことか!」


「お前、伏線を露骨に口にするな」

「ぷぎゃッ!? ノワールの尻尾冷たいっ!」


 笑い声が広がる。

 こんな時間が、ずっと続けばいいとすら思った。


 ――けれど。

 心のどこかで、次の嵐が近づいているのを知っている。


「行こう、みんな」


 前を向く。

 俺たちが次に向かうのは――雷鳴が轟く都「ヴァルデン」。


「俺たちの冒険は、まだ……始まったばかりだ!」


「「「おーっ!!!」」」


 夕陽を背に、俺たちは歩き出す。

 風と影と光と共に。


 

第2章終了となり次回から第三章雷鳴の都と導きの魔導士の開始となります!


 最後までお読みいただきありがとうございます。


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後どうなるのっ……!」


と思ったら


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!


ブックマークすると更新通知が受け取れるようになります!


ブクマ、評価は作者の励みになります!


何卒よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ