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精霊契約でパーティー追放されたけど、今さら戻ってこいとか言われても遅い!  作者: 夢見叶
第2章 ギルド昇格試験編

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第6話 暴走!ミル vs ノワール

「ふぅ……なんとか模擬討伐も終わったな」


俺が訓練場のベンチにどさっと腰を下ろした瞬間、ミルはテーブルの上にピョンと飛び乗り、ジュースをぐびぐびとうまそうに飲み干した。


「うんっ! あの狼、意外としぶとかったね!

でもミルの風には勝てなかったけど!」


隣で腕を組むノワールが冷ややかな声で被せてくる。


「我が影結界がなければお前の矢など届いていない」


「何よその言い方! レオンを助けられたのはミルの功績なんだから!」


「勘違いするな。契約者を守ったのは我だ」


「はぁ!? 影が偉そうに言うなぁ!」


バチバチバチッ――

風と影が本気でぶつかり始める。


(あー……また始まった)


俺は両手を上げて急いで割って入った。


「ちょ、ちょっと! 休憩中ぐらい静かにしよう!?」


「レオン! 見てたよね!? ミルのサポートが完璧だったって!」


「いや、我の力がなければ倒しきれていない。つまり――」


ノワールが一歩前へ出た瞬間。

ミルが俺の腕をぐいっと掴む。


「レオン、ミルのほうが必要だよね? ね?」


「……どっちも必要だけど?」


「優先順位を誤るなよ、契約者」


「優先って何の話!?」


「決まっている。我が第一契約者だ」


「はぁぁ!? ミルが一番に決まってるでしょ!!

風の精霊はレオンの相棒なんだから!」


「我は闇。上位精霊に近しい存在だ。比べるまでもない」


「それ言う!? 喧嘩売ってる!? 買うから!!」


ミルが風を巻き上げ、ノワールの影が滲む。


(やばいって!!)


「このギルドで暴れるなって!」


俺の声なんて届かない。


――ビュオォォォ!!


突風が訓練場を荒らす。


「うわぁぁ! 書類が飛ぶーー!!」


「なんだ台風か!? 精霊同士の喧嘩か!?」


「ミルやめろ! 職員さんが被害受けてる!」


「うるさい! ノワールの影を吹き飛ばすの!」


「笑止。やってみろ」


――ゴゴゴゴゴ……


地面に影が触手みたいに蠢き出す。


俺の背筋が凍る。


「消すぞ。雑音を」


「消すなぁぁぁ!!!」


もはや俺のツッコミも虚しい。



「レオンはどっちを選ぶの?」


ミルが挑発的な視線を向けてくる。


「選択を誤れば後悔するぞ、契約者」


ノワールも詰めてくる。


「なんで俺が二択迫られてるんだよ!?

二人とも大切だって! 仲間だろ!?」


「ふん、仲間? 我は主に仕えているだけだ」


「レオンはミルの旦那だもん!!」


……は?


ギルド中が凍りつく。


「旦那……?」


「あれ……レオンくん結婚してたの……?」


「ち、違う!! 誤解だ!!」


顔が爆発しそうに熱くなる。


「ミル! そういう意味じゃないからな!?」


「誤解じゃないよ! ミルはレオンが大好きなんだもん!」


ノワールが鼻で笑う。


「子供の独占欲か。愚かだ」


「なっ……!」


――ドォォォォン!!!

爆風と影の衝突に、訓練場が半壊。


「おいこらァァ!! 何やってやがる!!」


「す、すみません!!!」


俺は即土下座。


ミル&ノワール

『どっちが大切なのか答えろ!!!』


「両方だよ!!」


「……ほんと?」


「嘘ならば魂を喰らう」


「ほんとだってばぁぁぁ!!」(泣)


ぴたり。

風が止まり、影が消える。


ミルは頬を赤くしてそっぽを向く。


「……なら、いいけど」


ノワールも目を逸らしながら。


「誤解するな。我が優位なのは変わらぬ」


「なんだと!?」


「はいストップおおおお!!」


また喧嘩しそうになる二人を必死に押さえた。


職員「ったく……手のかかる新人だ」


俺「すみません……本当にすみません……」



ギルドを出た俺は、ぐったりと腰を落とした。


「精神力の消耗が激しすぎる……」


ミルがちょこんと隣に座り、袖をそっとつまむ。


「……レオン、ごめん。

ミル……暴走しちゃった」


「俺だって助かってるよ。ありがとう」


そう言うと、ミルの顔がぱぁっと明るくなった。


「じゃあ! ミルが一番――」


「はいその話はストップ!」


俺はすぐさまノワールを見る。

影の精霊は木に寄りかかり、そっぽを向いたまま小声で呟く。


「……悪かった」


「ノワールが謝った!?!?」


「聞かなかったことにしろ」


……ほんと、扱いづらい。


空を見上げると、心地良い風が吹いていた。


「試験はまだ続く。三人で、力を合わせていくぞ」


「もちろんだよ、レオン!」


「ふん。好きに使うがいい、主」


(ほんと、不器用な奴ら)


だけど――

ちゃんと、俺の仲間だ。



そしてその時。

ギルドの陰から視線を感じた。


振り返ると――

白い法衣の少女がこちらをじっと見ていた。


銀の髪に、淡く光を宿す瞳。


(……誰だ?)


少女は小さく息を吸い、

祈るように呟いた。


「レオン・アルヴェン……

あなたは――精霊に、好かれる人……」


どこか寂しげで、

それでいて強い光を秘めた瞳。


次の出会いが、確かに始まろうとしていた。

 最後までお読みいただきありがとうございます。


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後どうなるのっ……!」


と思ったら


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