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精霊契約でパーティー追放されたけど、今さら戻ってこいとか言われても遅い!  作者: 夢見叶
第2章 ギルド昇格試験編

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第5話 模擬討伐 ― 森の魔獣を狩れ!


「それじゃあ、次の試験項目を始める! 準備できたパーティーから出発しろ!」


ギルド職員の号令が響くと、広場が一気に騒がしくなった。

試験参加者たちが武器を構え、緊張感が漂う。


標的は――


「《サーベントウルフ》。B級魔獣の討伐任務、ね」


肩に乗ったミルが、腕を組んでうんうんとうなずく。


「ワンコなんて余裕っしょ! 風でぴゅーん!よ!」


「いやいや、相手は獰猛な魔獣だぞ。油断は禁物だ」


横でノワールが影の中から端正な顔を覗かせ、冷たく言い放つ。


「ふん。風の小娘が調子に乗るなよ」


「言ったわね闇オバケ!?」


「オバケではない。闇の高位精霊だ」


うん、相変わらず仲悪いなこの二人。


「喧嘩するな。戦う相手は魔獣だぞ」


「「こいつが先に!!」」


ぴしゃり、ハモった。


……大丈夫かな本当に。


森の入口。

樹々が影を落とし、空気がひんやりしてくる。


「ここが試験会場か」


視界の奥で、遠吠えが聞こえた気がした。


《サーベントウルフ》――大きな牙と毒爪を持つ狼型魔獣。

集団行動で狩りをする、危険な存在だ。


「油断すんなよ。索敵はミル、補助はノワール頼む」


「任せて! レオンの期待には応えてみせる!」


ミルは腰に手を当て、風を纏って森へと飛び込む。


「契約者、無茶はするなよ」


「お前が暴れすぎなければな」


ノワールは影と一体化し、周囲を探るように広がっていく。


――ここはチームとしての力量が試される。


しばらく歩くとミルが戻ってきた。


「いた! 大きいのと中くらいのが二匹!」


「多頭構成か……普通に厄介だな」


「レオン、どう動く?」


ノワールが低い声で促す。


「ミルが注意を引いて、その間に俺とノワールで一体を確実に落とす」


「了解っ!」


ミルは風を纏い、軽やかに駆け出す。


「おーい! こっちよワンコたち!」


茂みが揺れ、牙を剥いた魔獣が飛び出した。


《ガルルゥオォォ!》


一回り大きい。確かにB級だ。


「いいぞミル、こっちの分離成功!」


「じゃあ任せるねっ!」


ミルがそれを誘導し、背を向けて跳ぶ。

風のステップで木々の間を滑るように駆け回る。


「影縛り《シャドウバインド》」


ノワールの闇が地を伸び、狼の動きを拘束する。


「今だ、レオン!」


風刃ウィンドカッター!」


ミルが放った無数の風の刃が、狼へと襲いかかる。


「ぐっ!?」


牙を食いしばり耐えた魔獣が、咆哮しながら突進してきた。


「耐えるか……なら!」


「レオン、後ろ!」


もう一体が、影のように飛びかかってきていた。


間に合わない――!


「どけッ!」


ノワールがすぐに影の盾を展開し、衝撃を防ぐ。


だが衝突の勢いが強すぎて、俺まで吹き飛ばされた。


「レオンッ!!」


背中を木に打ち、痛みが走る。


「くっ……!」


ミルが駆け寄ろうとした瞬間、最初の魔獣が牙を剥いた。


「危ない、ミル!」


――影が弾けた。


ノワールがミルを抱えて後方へ移動していた。


「ふん。足手纏いめ」


「なッ……!?」


「お前が落ちたらレオンが困るだろうが」


その言葉に、ミルが一瞬固まった。


「な、なによ……素直に言えばいいじゃない……」


「言っているだろうが」


あれ、仲良いの?

いやそんなわけは……


そんな二人のやり取りの間も、魔獣は迫りくる。


「終わりだ!」


俺は剣を構え、風を纏わせた。


「ミル、援護を!」


「了解っ!」


ミルが風の矢を放ち、狼の脚を狙って撃ち抜く。


「今!」


「影裂き《シャドウスラッシュ》!」


ノワールの闇が肉体を貫き、魔獣が地に伏した。


「よし……!」


息を整え周囲を確認すると、もう一体も倒れていた。


「私が風でぶん殴った!」


ミルがどや顔。


「いや、俺の影で削った分が決め手だろう」


「なにおー!?」


再び喧嘩が始まりそうになり、慌てて両手を広げて止めた。


「はいはい! 二人とも十分すごかったから!」


「「まぁな!」」


……息ぴったりじゃねぇか。


「見事だったぞ、レオン」


戻った俺たちを、ギルド長エドガーが迎えた。


「精霊二体の連携……噂以上だな」


ミルの胸がどんどん張っていく。


「でしょでしょ! レオンはすごいんだから!」


「レオンの実力ではなく、我らの実力だ」


「はあ!? レオンあっての私たちでしょ!?」


ぎゃあぎゃあと騒ぐ二匹(※一人と一体)。


エドガーは思わず笑った。


「……これからが楽しみだ」


その目は、ギルド長というより賭博師のようにギラついている。


「さて、休憩時間中は自由だ。次は――」


「次は?」


「……チーム試験の前に、急きょ追加項目が入った」


嫌な予感しかしない。


「――暴走防止テストだ」


ミルとノワールを見る。


ミルは震える。


ノワールは目を逸らす。


俺も思わず天を仰ぐ。


「……お前らのせいだな?」


「「違う!!(きっぱり)」」


――嘘つけ。


エドガーは肩をすくめ、書類を投げてよこした。


「お前たち、想定外の力を持っている。それを証明してもらう」


つまり――


精霊複数契約者の能力を、より深く検証するってことだ。


「レオン! 休憩中はデートしよ!」


「契約者。闇の訓練だ。付き合え」


「ちょっと!? なんで闇オバケとデートなのよ!」


「デートと言った覚えはない」


「いいからやめろ二人ともっ!」


もう、頭が痛くなってきた。


でも――悪くない。


誰にも必要とされなかった俺が。


いま、こんなにも賑やかに戦っている。


「次も勝って、最高の結果を出すぞ」


俺がそう言うと、二体は同時に胸を張った。


「当然!」


「任せておけ」


日差しの降り注ぐ広場に、俺たちの声が響いた。


――無能と呼ばれた俺の、成り上がりは止まらない。

 最後までお読みいただきありがとうございます。


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後どうなるのっ……!」


と思ったら


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