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封印されていた最古の魔王。――外伝――  作者: 斉藤一


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再戦2

そして、そのロイの能力によってクロンとレランの事を知ることが出来ていた。断片的ということで、レランは火魔法を使う、クロンは接近戦が得意程度であったが。


「そろそろ、助言すべきでは無いか?」


「そうねぇ……」


マオは、戦闘には進んで参加しないが、クロンとレランの劣勢を見てせめて助言するべきだと感じていた。エリザも、このままでは負ける可能性が高いと思ったし、ドラゴンの姿に戻すつもりも無かった。


「クロン、レラン」


エリザは2人に呼び掛ける。それを聞いてクロンとレランは勇者たちから距離を取った。それを見てエリザは2人に助言する。


「やりにくかったら、交代なさい」


「!!」


「はい!」


クロンとレランは、エリザの助言を聞いてすぐに立ち位置を交代する。


「気づきやがった!」


グレンは、クロンとレランが交代するのを見て歯噛みする。しかし、気づかれたとしても負けるつもりは無かった。ロイの能力によって、エリザとマオが途中で乱入する可能性が低いことも分かっていたからだ。


「やみの矢」


ルナはクロンに向かってレランにしたように闇の矢を放つ。細かく分かれた黒い矢は、クロンの鎧に傷すらつける事ができなかった。


「うそっ!」


「炎の精霊達よ、我が示す場所を灼熱地獄へと変えたまえ。フレイム・フィールド!」


まったく闇の矢が効かないことに驚いたルナをサポートするために、グレンはすぐに精霊へと呼びかける。しかし、呪文が長いため、急速に接近するクロンに合わせる事ができず、クロンが過ぎ去った場所が灼熱地獄へと変わる。


「パワースラッシュ」


クロンは、ルナに向かって水平に構えた大剣を振るう。ルナはそれを剣で防いだが、クロンの馬鹿力によってそのままグレンへと吹き飛ばされる。グレンは、魔法を使った直後のため受ける事もできずにルナの直撃を受けて一緒に吹き飛ばされた。


一方、レランの方は


「ひかりよ」


近づくレランに、クロンにしたのと同様に光を照射させる。光を受けたレランは、耐えがたい熱さを感じているはずなのだが、ひるむようすもなく向かってくる。


「あたしには、まったく効かないよ!」


火への耐性が高いレランには、ソルスの光が全く効かなかったため、そのまま接近する事が出来た。


「ファイアボール」


レランはロイに向かって巨大な火の玉を飛ばす。ロイを守るため、ソルスが間に入り火の玉を剣で弾く。


「こんなもの、きかないわ」


「だけど、隙ができたぜ!」


火の玉に隠れるように追従していたレランは、剣を振りぬいて隙だらけのソルスを蹴り飛ばす。


「きゃあ!」


そして、そのままロイへと短剣を突きつける。


「まだやるのか?」


「……降参です」


レランは、何となくではあるが、勇者達の中で一番発言権があるのがロイだと判断し、まけを認めさせた。他の3人も、ほとんど怪我も無く戦闘を続けられる状態ではあったのだが、ロイを人質に取られたような形になったので武器を下ろして継続の意思が無い事を示す。


「わたしたちがまけるなんて……」


「でも、ほんきのほんきをだせば……」


「それは止めてください」


一瞬、本気を出そうとしたソルスをロイが止める。もともと、命のやりとりまでするつもりが無かったからだ。それに、ソルスが本気を出した場合、一帯が砂漠へと変わってしまう。


「やっぱり、よるじゃないとねー」


一応、影の多い朝を選んだのだが、ルナにとってはやはりすべてが影になる夜の方が戦いやすく、もし夜ならば自在に影を使って移動し、負けるつもりも無かった。しかし、さすがに夜に決闘を申し込んでも受けてくれる可能性も低い。


「それで、お主たちは一体なんなのだ?」


マオが、至極当然の事を問う。マオ達にとっては、勇者たち4人組は、喧嘩をふっかけてきたただの冒険者にしか見えていない。なぜなら、4人が勇者だと一度も名乗っていないからだ。


「え。わたしたちをしらない?」


「うそうそ。わたしたちをしらない人がいるの?」


ソルスとルナは困惑する。自分たちの事を知っていると思い込んでいたからだ。勇者は人類の代表で、支援するのが当然であった。しかし、実際は別の国にいた勇者達の事が、一番遠い場所であるイーストサイドの街までまだ伝わっていなかった。魔王四天王の事もあり、情報の伝達がうまく行われていなかったのだ。


「それじゃあ、しかたないわね」


「うんうん、しかたない」


自分たちの事を知った上で拒否したわけでは無いと思い、ソルスとルナは怒りをおさめる。実際は、知っていたとしてもこうなっていたということを知らないので。


だが、ロイとグレンにとっては面白くなかった。ここまでの実力者が居たのでは、自分たちの計画が邪魔される事になる。なんとかして、排除しなければと思考を巡らせた。




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