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封印されていた最古の魔王。――外伝――  作者: 斉藤一


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修行の終わり

「装備も完成した事だし、これで護衛任務も終了かしら?」


「ああ、余計な事に付き合わせて悪かったな」


「面白かったからいいわよ。それに、クロンの為にもなったみたいだし」


雑談しながらクロンの元へと向かう。マオは、ヘルズフローターが気に入ったのか、自分の周りをくるくると回している。浮遊するだけなら自動だが、任意の場所へ動かすにはマオの意思が必要で、意思さえあればヘルズフローター自体で攻撃することもできる。魔力を通せば増幅装置として活躍し、意思の力で飛ばして殴れば、ミスリルハンマーの様な使い方もできる。ただ、ハンマーとしての使う事があるかどうかは不明だ。


「てやっ、はっ!」


「なかなか攻撃の組み立てがうまくなってきたな。それじゃあ最後に……っと、もうお迎えか?」


「ご主人様」


クロンは、剣をしまってエリザの元へと駆けつける。相当の訓練を行っていたのか、クロンにしては珍しく汗をかいていた。アレスの方も、クロン以上に汗だくだ。


「訓練は終わったのかしら?」


「最後に、技の練習をして終えようと思っていた所だ。クロン、せっかくだから見て貰ったらどうだ?」


「はい。私の練習の成果をご覧ください。マオ様、何か的になるような物を作って貰えますか?」


「分かった。クリエイト・ストーン・ゴーレム」


マオは、ただの的では不足だと思い、石のゴーレムを造った。ゴーレムは、粘土、砂、石、鉄と素材によって強度が変わる。今回作ったのは石で出来たゴーレムで、その辺の岩よりは頑丈だ。ただ、普通のゴーレムの様に核になる魔石は無く、魔力がある限り動く優れものである。破壊するには、全体を動けなくなるほどに破壊するしかない。


「動く的ですか。さすがマオ様です」


「一応、攻撃はしないようにしてあるが、防御はするぞ。実践的な方が良いだろう?」


「はい。動かない的に当てるだけでは、実用的とは言えませんから」


クロンは、剣を構える。アレスは、汗を拭きながら見守っている。


「行きます」


クロンは軽く走り、ストーンゴーレムに近づく。ストーンゴーレムは、本来核のある場所をガードする様に右腕を構えた。普通のゴーレムは、核を守るような動きはしないが、このゴーレムは防御しかすることが無いのでわざとそうさせている。


「パワー・スラッシュ!」


クロンは剣を踏み込みと同時に振りぬく。踏み込んで前進する力がそのまま剣に伝わり、ストーンゴーレムの腕ごと胴体を両断する。


「クロン、見事だ」


アレスは、クロンの出来に拍手して褒める。


「ありがとうございます、師匠」


「本当なら、まだまだ技はあるんだが。もう街へ帰るんだろ?」


「残念だけど、任務だもの」


「ここで勝手に期間を延長する訳にはいかんからな。どっちにしろ、一度はギルドに報告に行かなきゃならねぇ」


「それなら、報告を終えたらもう一度ここへ訪れるのか?」


「それは分からないわ。その時の私次第ね」


エリザの気分次第ですべてが決まる。マオも、それに関しては口出しをしない。クロンも、もっと教わりたい気持ちもあるが、エリザの意志のほうを優先するつもりだ。


「それなら、今度来たときの為に、秘伝書でも作ってみるかな。一度書いてみたかったんだよ、秘伝書」


「ふふ、出来たら貰いに来るわね。それぐらいなら、いつでもいいわ」


アレスはクロンがドラゴンという事は知らないので、1日もかからずこの村に来られるとは思っていない。普通の馬車なら、街からは半月はかかる距離だ。飛行機と自転車並みに差がある。そう考えると、この世界は陸地が広いようだ。


「大変だ! ドラゴンが、ドラゴンが現れたぞ!」


村の中から、誰かが叫ぶ声が聞こえる。その方向を見ると、空に赤いドラゴンが滞空しているのが見えた。

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