1年間
俺は、あの日、賢者と名乗る筋骨隆々のお爺さんにドナドナせれてから1年間森の中での鍛錬もとい修行あるいは拷問とゆう名のサバイバル生活をおくっていた。
まずお爺さんは『少年は体力がないの〜』と言ったらいきなり藪に石を投げ入れた、そして藪の中から頭にタンコブを作ったゴブリンが現れたそこから始まる生死をかけた追いかけっこの始まりである気付けばお爺さんはおらず只々走って逃げたそうひたすら走った、転び立ち上がってさらに逃げる、その間別の魔物とエンカウントそれはオークであった、『ブギィィィ』と嗎、棍棒を振り回し迫ってくるそれを見た瞬間、方向転換して別方向に逃げる。それを繰り返しもうダメだと盛大に転げ回る、すると何処からともなくお爺さんがやって来て魔法を放つ、僕は初めて見る魔法に感動する暇なく気絶した。
気付けば夜で、お爺さんが用意してくれた食事をとる、『あ、あのこのお肉って、、、』
『ん、もちろんさっき狩ったもんじゃよ』と事もなげに言う。
先ほどの魔物の顔が浮かび吐き気が込み上がるが涙をこらえ空腹の腹におさめていく。
お爺さんに文句を言いたいが元来気弱な性格の僕には言えるはずもなくただ成されるがまま一月かけて体力をつけていった。ちなみにどう捌いたのかと聞くとお爺さんは収納魔法の中にしまってあるナイフでやったとか、収納魔法おきまりの魔法だ。疲れて無ければ感動もしただろうが今の僕にそんな元気はない。その間森でのサバイバル訓練や魔法などの知識もつけていき身体強化など基礎とされるものを使える様になって来たが体力づくりの追いかけっこでは使用を禁止された(涙)この間モンスターの質が上がっていたが気にする時間などは無かった。
それから体力がついてきたら『そろそろ戦い方を教えるかの』とお爺さんの一言でお爺さんとのサンドバックもとい組手が始まった。最初は何とか避けてかわしてを繰り返したがスピードが徐々に上がっていくと打撃を受けるだけでなす術なく吹っ飛ばされていく、なまじ体力が上がったせいで気絶する事もなくその拷問もといサンドバッグいや組手を繰り返していく、身体の動きに馴れてくるのが解ると頑張ったっと自分で自分を褒め涙した。
お爺さんが少し呆れていたが知ったこっちゃない。身体強化や補助魔法を使い攻撃もする様になったが軽くいなされ飛ばされていく。
一週間も続ければ馴れてきたのだろうか攻撃も少しづつかする様になってきた。『あれ?』とは思ったが毎日が忙しく深く考えなかった。
サンドバックが何とか見れる組手位になったら武器を使った物に変わる、ただお爺さんは武器の類はあまり持っておらずナイフや木刀など手に入るもので訓練していった。ただ訓練とは言えない殺伐とした戦闘を繰り返すその頃から段々と性格の変化が訪れてくるまず一人称が僕から俺に変わり口調も前のおどおどした性格からだいぶんマシになった。
それからも訓練が過酷さをましモンスターとの戦闘、攻撃魔法、回復魔法、錬金術、付与魔法、薬剤調合など、さすが賢者と言うだけあって知識がすごく学べるだけ学んでいった。
ただ全てを学べる訳では無いので広く浅くと言うくらいだろうか。
それから半年たちじーさんからこの森の東西南北にいるボスモンスターと戦って来いと言われた。
この森はこの世界にある唯一の大陸の中心に位置した半径200キロほどの広さがありその周りに山々がそびえ谷や草原があるそうだ、その森を4分割した中心あるいは辺境にいるらしいモンスターと戦って来いと言うのだ。
確かに最近この辺りのモンスターでは相手にならなくなったので二つ返事で出発した。
この頃自分が強くなっていると勘違いした俺は手痛く返り討ちにあったり、気を引き締め直して挑んでも痛み分けなど手痛いしっぺ返しを食らいあの頃の俺を殴り飛ばしたくなる。まぁその戦闘は割愛させてもらう。そんなこんなの激動の日常を駆け抜けっていった。
そして1年たった。
「ふむ、では街に戻るとするかの」
「街?戻るって、俺はどうすればいいんだ?」
「ん、そんなのは自分で考えればよかろう、約束の1年は果たしたからの」
「約束?何か約束してたのか?」
「何じゃ聞いておらんかったのんか?彼奴が案内せいと言うておったではないか、その約束が1年と言う期限付きじゃったぞ。ん、言ってなかったかすまんすまん、がははは、、、」と笑って誤魔化してきた。
「、、、おい、じーさんなんで直前でそんなこと言ってんだよ。大体案内っつたってほぼ森の中じゃねーか、確かに生きていけるだけの力はついたかもしれないが俺はまだまだ知らないことだらけだぞ。」
誤魔化されねーぞと、若干睨む。
「何その辺は冒険者にでもなれば自ずと身につくわい、それにワシにも休んでおった仕事もあるしのぅ」
「え、仕事してたのか、1年近く休んでいてもいいものなのか?、、、は〜、解ったよ、じゃぁその冒険者ってのになればいいにか?」
「そじゃな、それが良かろう。何仕事と言ってもただ座っておれば良いだけのもんじゃしな、ただあまり長く留守にするのもまずいしの、そろそろ戻らんとな。」
そう言ってまた豪快に笑う。
そこからは早かった、拠点にしていたのは洞窟で、魔法で快適にしてはあるが基本天然素材が原料なので簡単に壊したり燃やしたりと手早くすませ、いるものは収納魔法でしまい込む、穴を塞ぎモンスターがつかえないようにした。
「おぉ、そうじゃったこれをわたしとおくぞ」
と言って三枚の手紙?を渡してきた。「これは?」と聞き返す。
「それはの、一つは、冒険者ギルドのお偉いさんに渡せば良い、二つ目は、ヤマト王国の国王に直接渡せたら渡してくれ、三つ目がゲーテイル魔法国の学園の誰かに渡してやってくれんかの?」
「、、、一つ目と三つ目がなんか適当だな、てか二つ目の国王って、無理だろ俺には何のツテもコネもねーぞ。」
と、もらった手紙をピラピラと振って呆れかえる。
「なに、ツテならあるじゃろ、裏を見て見るのじゃ」
指をさしながら言ってきたので見ると、そこには杖を5本使って五角形に描いた中に鳥が羽ばたいている蝋印が押されている。それを見た俺は目線を上げる。
「それはのワシを示す物での、それを見せれば大概のことはどうにかなるもんじゃ。」
「へー、、、」
としか答えられない何故なら今までじーさんは、同じ国出身の風変わりのじーさんとしか思っておらず、今更国のトップやギルドのお偉いさんも無視出来ないような存在だとはつゆほどにも思っていなかったからだ。いや賢者とゆうだけでそれなりにツテはあるのかと思って思考するのをやめた。
「それではの、わしはもう行くぞ。また縁があったらどこかで会えるじゃろぅ、さらばじゃ。」
そう言うとじーさんは消えた、もとい空高く飛んで行ったのだじーさんが使える飛行魔法だ、俺も使えるようにはなったがじーさんのように早く効率よく飛ぶのはまだまだ練習が必要のためあまり燃費がよろしく無いなのでここからは足で街まで目指さなくてはならない。
「は〜〜、途中まで連れて行ってくてても良いじゃん」
とぼやきながら一路街まで足を進めるのだった。