新モンゴロイドとシベリアルート2
起源地の問題で、変異が生まれた場所であって人類は全てアフリカから旅立った。それを忘れると言う帰結になってしまう。系統を辿るだけでは基本皆南方系。
前回はC2について扱った。D系に対する勘違いがある。大陸で発達したD系はチベットの系統で日本のD1B系は日本と言う島国にたどり着いたD系の中ごくごく一部の集団であると言うこと。D1Bが東海岸で大きく発展してて、その一部が日本だけで残ったわけじゃない。元のD系の集団が一部島国にたどり着いて変異したものがD1Bで、日本以外のD系について縄文人の関係について考えてももほぼ意味が無い。
N2Bと言う北方系統だが、これ起源地は東シナ海の沈んだ辺りになる。もろ南方系。他のN2Aなどの系統は中国のその辺りにまだいるためD1Bの元となったD系とともに日本に来たと。
おそらくD1B系統の集団に母系が2系統あり、別の時期に日本に入ったのではないか?と考えている。同集団にしては今では均等だが、縄文時代の人骨を調べるとはっきりと南北で分布に地域差があった。M7AはC1A1の相方じゃないのか?との話があるかこれは胡散臭い。
M7Aが高い頻度を示す沖縄が実は九州人の集団が移動して主要民族を形成したためだ。どう考えてもそれはD1Bの系統になる。D1Bに2集団の母系が存在したと見ている。
C系である可能性は?ほぼ無い。それほど高い頻度でN2Bは含まれていて、現在のアイヌに残っているためアイヌに全くC1A1が含まれないため考えられない。そしてC2系であるならシベリアに痕跡があるはずだが、シベリアに残る系統はN2Aとは違うN2系統のYになる。ごく一部シベリアに存在するN2Bは日本からの移住と結論付けられた。
アイヌに高いN2Bはアイヌに高い比率を示すD1Bの相方じゃないと矛盾している。確率的に遺伝的浮動でどうとでもなるが、縄文人の人骨の調査から無茶苦茶高い割合で存在するため、相方となる父系のハプロは分かってないが、D1Bに2系統あったと考えるのがすっきりする。ここでポイントはN2Bが南方系であるって点で、当時はCとDしか居ない。他のN2系のYの相方はC2B系になる。
そこからD系縄文人と同様にC系も北上してきた事が推測できる。特にシベリアでC2Bが高い頻度を示す少数民族の母系ハプロであるため、C系から北方で分岐したものじゃなく、元々C2Bが生まれた後の相方のハプロであった可能性は高い。
C2系はD1Bと同様に古い分岐と新しい分岐の広がりが極端に差がある。これは一度変異誕生後に絶滅しかけたことを示す。人口が増えれば変異が増える。実に単純な仕組みになる。後から生まれたのではなく、最初から生まれてから移動し無いとシベリアに他の系統がもっと増える事になるから。
C2Aまで確認されてるが、このC2A、やめないか?と言う話が出てる。そうなるとたった2系統だけになる。Cと言う元ハプロに対して、北方でC2が生まれたのならもっと様々な系統があってもおかしくはないが、シベリアはC2B一色に近い。特に少数民族ほどその傾向は顕著。これはYの元であるN2系が南方で生まれた時すでにC2Bは誕生して移動したことを示す。
D系のミトコンドリアの移動からC系もなんとなくつかめる。仮にD系との混血でD系が消えてしまったとする。アメリカ集団でそういう例がある。だがアメリカ集団はQの相方であるXとUと言う系統の中でUだけが消えただけで、Xは残っている。Uは小集団だった可能性がある。同様のケースとは言えないとなる。
DとCは母系が重なる似たような地域に居たが、何故か交わりが無かった。この点は大半の集団が死んでしまったからで、南方でDとC2の混合集団はあったのかもしれない。北方で交わったのではなく、南方で交わって大半死んでしまったと考えるとすっきりする。都合が良すぎないか?なら絶滅しかけた根拠を先ほど書いたので2集団がそういうカタストロフィを迎えていると言うのは、おそらく事件の原因が同一だったんだろう?と見てる。
仮にこの2集団が同地域で全く交わらず別集団として存在しててもおかしくはない。人口が少なすぎる。これが想定できるのは今とは違った人類の数が少ない環境だったのが大きい。現在はO系の相方である弥生人に多いN2Aは、元はC2C系が広がった相方が父系だけ入れ替わったのじゃじゃ無いか?と見ている。
東シナ海の沈んだ場所にN2系と言う大きな母系集団があり、これらが移動によって地域が分かれることで系統が分かれたと見ている。
これは前回の補足になる。今回はQを再び扱いたい。以前も扱ったが、今回調べることにより、偶然発見したものがあり、Qの元になるPが南方に多い点。これは南下ではない。Qが見つからずにPだけ孤立して見つかるからだ。そこでRがどこで生まれたか?が関わってくる。QとRの祖先がPになる。
Rは現代の遺伝子と古い人骨からの採取で、インドだと思われていたのが訂正されて東南アジアとはっきり東よりにされた。現代の痕跡の1つがこのPの東南アジアに存在する事になる。Rの流れとQはほぼ同じ。RとQの元であるPが東南アジアで生まれて、そこから一度西に移動する。これによって他のO系と分かれる。その移動でどこで分岐したか?は定かじゃないが、QとRが生まれる。
そこからシベリアへの北方ルートの移動が始まる。だがここでQだけが移動したわけじゃない。マルタ遺跡にRが残っている。アメリカ大陸のRはすべてが欧州からの移住者ではない可能性が議論されていて、Rも北方ルートで移動した可能性が高い。
モンゴロイドのR?これは珍しくない。特に有名なのがバシキール人になる。ハプロと人種は全く一致し無い良い例。ハプロは確率的には人種が分かるが、あくまで確率的に過ぎない。根本的にはただの直系を追うだけのものになる。だからこそ変異による時系列を整理できるので移動経路を追うのはとても分かり易い。
Qが南方ルートを取った可能性はなんとも言えない。現在南方にいるQは北方で生まれたQの変異の子孫ばかりだからになる。もっと古い系統で分岐したQが南方にあれば話しは別なのだが。以前と話が被るが、南方ルートを辿ったQはおそらく居ない。今回また書いたのは、Qは一度東南アジアにやってきてるのだけ書いておきたくて。
それとこれとは話が別って注釈として今回の話を書いた。
結論としてはQ以外のモンゴロイドの北方ルートはほぼ考えなくて良い。私が何故こういったテーマを書いてるか?と言うとネットのデマと、もう1つはネットの情報は大体古いものの方が逆に多い。そこからそれを知らないで見てしまうと誤解を覚えてしまうから。そういったものを整理して紹介するのが私の役割のように感じて書いている。
探せば見つかる特に重要な情報ではない。だがそれを一人の視点で整合性を取って紹介するのが私の情報の価値だと思っている。