【執筆雑感】掌編「天使」
※表題作の思いっきりネタばれです。
ご注意ください!
振り返りです。
https://ncode.syosetu.com/n2075ev/「天使」を書いての雑感です。
この話は2007年に書いた掌編をベースにしたセルフリメイク。
リメイクは全体見る感覚を持ってかけてとても楽しいです。
お題は「背」だから天使の羽という安直な発想。
書きたかったのは小さな成長。
気になる女の子が心細い思いをしているというのに、言い訳ばかりして手を差し伸べる勇気が持てない主人公。
そんな彼が行動を起こす話……にしたいわけです。
ありがちですけどね。
主人公は臆病で自分のプライドが大事。
志望校も好きな女の子もぼんやりと憧れて見るだけで努力やアピールが足りない。
本人は人並みにやってるつもりだが塾で自分よりできるやつから漫画借りたりと実際本気度が足りない。
そこに俄然アグレッシブな友人柳生。
欲しいものを取りに行くっていうのは、ポイント貯めて景品ゲットするみたいに無難にやってりゃ大丈夫ってもんじゃないんだぜって感じに煽る。
かっさらおうとしてみせる。
主人公の本質はまだまだ変わりませんが能動的に行動しなければ奪われる、と気がつき動き出すのがラストシーン。
まあこの行動もまだまだ誰かの行動の反射、受動的なものなのでほんの小さな一歩。
変化と言えるほどのものでもないかもしれない。
頭と終わりで変化があるから物語。
変化を感じられるようにしたいんだけどな〜。
でもヘタレがいきなり能動的になったら別人だし……ちょっと出来事がぬるいのかもな。
柳生は頭良くて気が利いていいやつだし、雪子もピンときてないだけかもしれないけどまんざらでもなさげ。
邪魔者は主人公かもしれないくらいだもんね。
やばいのに絡まれ雪子ピンチ!
それに立ち向かう主人公くらいの危機感でないと変化と捉えられないのかもなぁ。
障害の演出に問題か。
もっと柳生を不誠実でチャラい男にする、もしくは別のチャラ男を登場させるなどすれば主人公の行動が能動的になったのかな〜。
目新しくもないオーソドックスなテーマと展開。
もう少しエッジを立てたいですねえ。