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ひだまりの君  作者: 瑠璃亜
過去
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過去 彼氏

私は正直、男運はないと思う。


「ダメ男」に引っ掛かった。

とか、そんな可愛いもんじゃない。



初めて男と付き合ったのは、高校1年生の時だった。


同じクラスで、クラスの中でも明るい中心的な存在の子だった。


向こうから告白されて、私も気になっていたから、すぐ付き合い出した。


初めての男性の付き合いに緊張もあったけど、毎日がすごく楽しかった。





付き合い出してしばらく経って、初めて彼の家に遊びに行った時だった。



彼の両親はいず、家の中はふたりっきり。

当然の流れで、その流れになった。



でも私は初めてだったからいざその時になると、怖くなった。

まだ心の準備が出来ていなかったから。

だから「今日は…」って断った。

すると彼から返ってきた言葉は、





「つまんねー女」




それ以降彼は冷たく変わり、ただ一通のメールで関係を終わらせた。




元々彼には好きな子がいて告白したところ、断られたそうだ。

それで好きでもない私に告白して彼女をつくり、ただ「ヤリタイ」と言う衝動を治めたかっただけ─。

と、後から知った。




次に私が好きになった人は、五歳年上の人だった。

同じアルバイト先で働く、笑顔が爽やかな人だった。

誰にでも気さくに話し掛け、私もよくいろんな話で盛り上がった。



だけど就職先が決まり、大学も卒業と言うことで。

アルバイト先も卒業することになった。



この時まだ先輩に恋愛感情はなく、ただアルバイトでお世話になっていたので、個人的にプレゼントを渡した。

そして次にアルバイト先で出会った時「ありがとう」とお礼を言われた。

言葉と同時に向けられた先輩の笑顔は、本当に心から喜んでくれていて。

男の優しさに飢えていたのかも知れない。

その瞬間に恋に落ちた。



先輩は卒業して行ったけど連絡は取り合っていて、何回かデートして、付き合うことになった。


そして先輩と結ばれた─。






次の日だった。

先輩から電話が掛かってきて一言目に「ごめん」─。




「実は俺にはずっと付き合っている彼女がいて、考えた末、彼女を取ることにした。だから別れて欲しい」



呆気なく二回目の恋も終わった。




三人目の彼氏はひとつ年下だった。




出会いはたまたま店の前で男に絡まれていた私を助けてくれたのが、彼だった。

その時は簡単にお礼を言い、別れた。

もう二度と会うことはないだろう。

そう思っていた。



でも偶然的に二度目があったのだ。

「偶然ですね」と会話は弾み、急に彼は真剣になって言った。



「俺は一目惚れをあなたにして、ずっと会いたいと願っていました。出会って二度目ですが、付き合って下さい」



すごく情熱的だった。

この出会いは偶然じゃなく、運命だったのかも─。


言葉に惹かれ、付き合うことになった。



最初彼は働いていたけど、何の相談もなく仕事は辞めてしまった。

必然的にお金はなくなり、全てのデート代の支払いは私。

就活をしている彼を見て、いつか就職が決まるその日までと信じ─。





結局彼は就職は決まらず、お金だけを私に求めるようになった。


ある日開かれた状態で、彼のケータイが机の上にあった。何気なく見てみると。

編集途中のメールだった。





「別に働かなくても金もらえるし。そう言う女って、便利だぜ?就職決まったら全部返すって言えば、出してくれるし」




裏切られた気分だった。

すぐに私から終わりを告げた。



裏切られてばかりだったけど、そうじゃない。

そんな人達ばかりじゃないって。

信じようと思った。




だけど高校卒業前に、知らない男達からレイプされ。

男性恐怖症にもなってしまった。




信じようとした結果が「これ」。




甘い言葉で誘惑して。

笑顔で信用させ。


結局は金と身体だけ。





男なんて嫌い。

恋愛なんて信じない。

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