賢者は或る物を喰らう。
進化後は異様に腹が減る。だが、幸運だ。目の前に大きい肉が在る。
「食べるか? ハイドフェイス。シトリー」
「いや、僕はお腹減ってないので……」
「私も以下同文です」
人間のシトリーからしたら、亜人の肉は少々難易度が高いか。
熱属性魔法で腹部を焼く。【熱属性魔法】のLvがⅣに上がったことや、【魔法攻撃上昇】の取得に等のお陰か、あの時より容易かった。
スキル【部分焼Ⅰ】を取得しました。
「では、頂こう」
魔力で生成した小刀で、魔力で生成した皿へと乗せ、頂く。味は……まぁ、何も言わないでおくよ。
「二人は何か食べたのか?」
太陽の場所が進化する前と後で結構変わっている。
「先程倒したあの蛇を食べました。まだ残っています」
あの蛇意外と美味しかったんだよな。
サイクロプスを食べ進めていると、何か硬い物に当たった。
バキッ、バキッ。砕いて飲み込んだ。歯が欠けたが、【照属性魔法】で直した。
スキル【ミニヒールⅠ】を取得しました。
魔力の使い方さえ解っていれば、回復専門の魔法やスキルが無くても回復は可能だ。まぁ、それらが無い分難しいがな。
「御主人様、今、何食べました?」
「さぁ? 骨じゃないか?」
次の瞬間、五月蝿い程に鳴り響く。
条件を満たしました。
輝喰変化を行います。
貴方は【魔石喰らい】へと姿を変えました。
ステータスの変化を行いました。
Lvが50上がりました。
ステータスが上昇しました。
スキル【光蝕掌Ⅰ】【朧響一閃Ⅰ】【赫天顕現Ⅰ】を取得しました。
称号【赫キ呪ヲ纏ウ者】を取得しました。
「ご、ご主人様! 姿が随分と変わったけど、どうしたんですか!?」
骨。いや、骨じゃないだろ。じゃあ、何を喰らった? うーん、輝喰……魔石喰らい……魔石……。
「あー、成程な」
確かに魔石は魔力が豊富に含まれている。魔石を体内に含むことで、魔力総量が増える為、試みる魔術師は多かった。だが、個体によっては純度が低過ぎたり、生物からしたら毒になったり、魔石の魔力と己の魔力の反発で死に至ったり、良い結果に進めた者は数千年の間で一人も見てない。俺自身も試みたが、悪い結果に成った。
漸く合点が行った。試みた者は残らず人間だった。だが、今の俺は? そう、魔物だ。
「なぁ、シトリー。俺の体は如何観える?」
俺から腕や脚、腹部に赤色の紋様が連なっている。
「肌の色が少し薄くなって、赤い模様があって、髪と耳が伸びました。あと、角? が生えてます」
へぇ、結構体の形は変わったんだな。この姿、人から更に離れてないか?




