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賢者転生。  作者: 愸亂
12/20

賢者は性的な命令をする。

「あの、行きましょうとは言いましたが、一体どこに向かっているんでしょうか?」

 暫く歩いていたらハイドフェイスから訊かれた。そう云えば言ってなかったな。

「兎に角、人が居る所に行きたい」

「あの、(わたくし)達、化け物(ゴブリン)ですよ?」

 そうだよ、問題はそこだ。人里に出て如何すれば良いか。最悪、ハイドフェイスなら仮面やらローブやらで、怪しいだけの“人”を演じられる。

 だが、俺はどうだ? 碌な装備が無い。だが、人里を見てみたいのだ!

「ん? 急に暗く……ハイドフェイス。ローブの中に入れたか?」

「これで行けば良いんですよ」

 俺がローブに隠れる、と。

「膨らみでばれないか?」

「バレませんよ。このローブには、魔法が付与されているので」

 鑑定。

『……妨害されました〜』

 御前ならこの程度の妨害くらい大した事無いだろう。

『ええ、有ろうが無かろうが拡張を付与していますね。このローブ』

 ローブに【拡張】? そんな事可能なのか?

『普通はできません。普通は』

 普通じゃなかったら可能なんだな。続けてくれ。

『拡張が付与された物とその物の所有者の魂を、犠牲にすれば可能です』

 目当ての魔法が付与された物と所有者の魂を付与したい物。この場合はローブに【錬金】すれば良いんだな?

『はい、ほとんど正解です』

 殆ど?

『錬金ではなく付与です』

 前の世界で禁忌とされた物の中にあったな。“魂化付与(こんかふよ)”。

『正解。魔法を剥がして所有者の魂に付与する。その時、所有者は死亡後、7秒以内に魔法を剥がして魂に付与しなきゃ失敗。死ぬ。付与Ⅹまで行ってないと剥がしても魂に付与できなくて失敗。死ぬ。例え条件を満たしていても1,000人に1人しか成功しない。999人が死ぬ』

「改めて御前凄いな」

「『そうですか?』」

 心做しかこの2人、似てるな。



 途中で道を発見し、辿っている。

「御主人様、止まってください」

「御前に抱き上げられているので、もう止まっている」

 重くないかな。

「近くに人間が居ますけど、どうしますか?」

「俺の言う通りに話してくれ。まず、近付く」

 お、近付いて行ってる。

「そして、挨拶だ」

「こんにちは。良い天気ですね」

「あ、そッスね」

 怪しんでるな。とても警戒している。

「そう云えば、ハイドフェイス。御前は男もイけるクチかい?」

「両方イけますよ」

「は? 何言って……」

 俺はローブから飛び出し、彼を押し倒す。

「うわっ!? 何だこいつ! ゴブリンか!?」

 魔力の縄を作り、手足を拘束し、口も塞ぐ。そして、邪魔にならないように退いた。

「ハイドフェイス。後は頼んだ」

「仰せの侭に。御主人様」

 ハイドフェイスは脱ぎ始める

「……見ない方が良いか?」

「ええ、お子様には少々刺激が強いでしょうから」

 2人の会話の裏では彼が“んー! んー!”と騒いでいた。

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