賢者は恥ずかしがる。
「ふぅ〜。満腹〜」
ちょいと喰い過ぎたが。
「なぁ、少女達を帰したんだよな。洞窟の外まで案内してくれないか?」
「仰せの侭に。では、こちらへ」
「は〜い」
歩いて蹤いて行く。
……ちょっ、ちょっと早くないかな?
「すみません。速かったでしょうか?」
「うん、速い。滅茶苦茶速い」
「では、持ちますね」
持つ? あっ、抱っこされた。
俺の顔は悪くないと思う。所謂、美少年と云うものだ。
「紅潮してますよ。恥ずかしいんですか?」
そして、男色だ。
惚れてしまうだろ!
「見た通りだよ。恥ずかしい。とても恥ずかしいよ」
「御主人様もちゃんと生物だったんですね。私、てっきり同族を殺すどころか食べても何も思わないイカれた魑魅魍魎の類いか何かだと勘違いしてまう所でした」
「御主人様に向かって凄い事を言うね」
気が付いたら辺りが明るくなっている。と云うかもう外じゃん。
「な、なぁ、もう……降ろして良いぞ」
「もう少しだけこの侭で良いでしょうか?」
……残念ながら、嫌じゃないんだよね〜。
「少しだけだぞ……ハイドフェイス」
「有難き幸せ」
ガサガサ。横の茂みから音が鳴る。
「御主人様との時間を邪魔しないで下さい」
ハイドフェイスが手を出す。掌から光が放たれる。
「駆除完了です。御主人様」
Lvが53上がりました。
ステータスが上昇しました。
スキル【大物殺しⅠ】を取得しました。
称号【ジャイアントキリング】を取得しました。
「ハイドフェイス。御前、凄いな」
此奴何者なんだ? これ程の魔物があの程度のゴブリンしか居ない巣窟に居ても良いものか?
否。良い筈が無い。
「御前を従えて正解だったよ」
「そうでしょう? 実力で言ったら災厄級くらいだと思います」
やっぱり俺、とんでもない奴を従えてしまったのかな。
「どうかなさいましたか? 御主人様?」
「いや、なんでもないよ。ハイドフェイス」




