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主人公は優遇されない

作者: のthe奇

俺はこの物語の主人公だ、まだ名は無い。

そしてコイツは・・・主人公は真っ正面を向き対峙し勝負を挑む様に見据えて言った、作者だ。

「おい作者よ!まずは俺は何の物語の主人公なんだよ」苛立ち抑えきれずに怒り言葉を切った。

作者は主人公とは違い間違いなくその辺の人間で取り立てて特徴もないつまらない奴に見えた。


主人公はと言えばどんな作品にも登場しそうな面立ちで癖もないごく普通の主人公の様に見えた。

しかし作者はこの物語に於いて『神』に等しい存在なのである。

確かに作者がこの物語を書き、この物語を作っているからだ、今もこうして文字を画面向かってに打っているのが見えるだろうか?君(読者)には見えないだろうか・・・

しかし作者は困った事に『登場人物』と対話し話を進めると言う変わり者な作者なのである。

「何が良いかね?」なんと言う物言いだろか、作者はそれすら決めてないのであろうか。

「何ってそれくらい決めて書くだろうよ!世界観とかさー」呆れ顔に更に苛立ち、俺は困っていた。

確かに何も決めぬまま物語を書く奴は居ないだろう。

しかし作者はあたかも当然の様に悪びれもせず自慢げに図々しくも

「それすら主人公と模索して決めるのが私の流儀なんだよ」と胸を張った!

よく見渡せば、この世界は何も無い白紙だ、作者の言う事に間違いない。

主人公と言う『存在』と作者と言う『神』しか誕生していない『ここ』が『そこ』に広がっていた、なんにも無い・・・全く・・・唯、風が吹いているかの様だ。


「わかった。まずは俺の性別だが・・・俺と言う一人称から男で良いだろう」

「別に女でも構わんが・・・男と言う事にしておいてくれ」こんな事からはじめるのかと思いながら

「何もそこから始めなくても良いぞ!お前の立ち姿を見るが良い」そこから始めるのかと言う不思議な顔をしながら作者は見据えた。

「いやさーお前が何も決めてない風だからさ!」さらに苛立ち、トゲトゲしく吐き捨てる。

確かに自分を顧みると、どんな作品にも登場しそうな面立ちで癖もないごく普通の主人公の様に見えた。と有るのが分かった。

不思議そうに主人公は再び顧みる、どんな作品にも登場しそうな面立ちで癖もないごく普通の主人公の様に見えた。

???この物語が読める!

作者の奴、この俺に物語を読める能力を持たせたのを分かってないのか?それとも「立ち振る舞いを見ろ」とはこの能力の事なのであろうか?

「そうだな、確かに見れば分かるな」含みを持たせて言った。

「まあ・・・そんな事から始めたら読者が付いてこないだろうし、まどろっこし過ぎて呆れてしまうだろうから」

確かにその通りだと思い直し俺に付いての情報はさて置き『何』を決めないと話も何も無いだろうしここはこの物語を読めるのは伏せておこう。

だいたい主人公は優遇されないなんて題をこいつは・・・そんな事はさせない!

俺のハーレム物語をここで作ってやる!

「じゃ〜・・・ラブコメなんてどうだ」大体、作者なんてものは主人公は自身の投影か理想の自分とかそう言う成分が少なからず入っているものだ。

「確かに、イチャコラしたいな・・・ハーレムってのも悪くない」

「だろう!お前、寂しいだろう」そう大概の男は寂しいのが定番だ、最愛の人などそうは居ない。ましてやモテモテハーレムなどそうは居ない。

「ふん!大きなお世話だ!」

「じゃ〜先ずは定番の隣の家に住む幼馴染から」そうそう、何と言っても盲目的に俺を好きで、ボディータッチも頻繁で、俺の家族とも仲が良くて将来のお嫁さん候補にいつの間にかなってるドストライクな存在!それが幼馴染ってやつだろ!

「そうか・・・では出でよ幼馴染」

突然光が差し人物が朧げに映し出されると、制服姿の女の子が佇んでいた。

その後ろ姿を下から見上げて行くと・・・足では無くて、蛇の様な尾っぽがスカートから出ている。

上半身は見事に均整が取れたスタイルに肩にかかる髪・・・少し翠がかって何とも艶かしい。

ゆっくりと振り向き「あんたの嫁は私だけだからね諦めなさい!」と顔を赤らめながら上目遣いで言った。

よく見ると髪は小さな蛇だ、瞳は蛇目だが吸い込まれそうな綺麗な瞳だ・・・

途端に身体が熱くなる美人を見ると緊張から身体が硬くなるのと似ている感じだ、否・・・体の一部分がそれこそ熱く硬くなっている。

それと共に体まで硬直するかの様だ・・・気が遠くなって行く・・・。

「はぁ〜〜やっぱりか・・・石化してしまったか、若者だし申し分ない反応だが」そう言いながら一瞬で主人公を元に戻した。

「何がどうしたんだ」状況が良く分からない。何が起こったと言うのだろうか。

「いや〜〜メドゥーサだからさ幼馴染の蛇の目さん。お前、石化したんだよ」

「はぁ」何を言ってやがるんだこの作者は!

「説明しよう。メドゥーサとはギリシャ神話に登場するゴーゴン三姉妹の一人である。その瞳の眼力と妖力は男を魅了し身体の一部を急速に硬化させ、全身に至るまで硬直させ石化しまうと言う」

「何が説明しようだ!これじゃ〜〜ラブラブどころか見つめ合う度、石化するだろが!」畜生、このやろう絶対優遇させない気だな。

「まぁまぁ・・・そんな事もあろうかと思って眼帯を用意してあるぞ!」どこからともなく眼帯を取り出し、したり顔で差し出した。

「はぁ!そんな物でどうにかなるのかよ!」もっとこの物語を先読みして何とか作者の策に嵌らない様にしないと。

「説明しよう。眼帯で単眼になる事によって瞳の眼力と妖力は半分になり、石化する事を防ぐのである!」

「はぁ・・・そこじゃ無いだろう!人間ですらない幼馴染とか無いから!」もう何んだよこの設定って!。

「ポリコレに配慮したキャラクターだろ。これならパンチラ対策も要らないし、イチャイチャし放題だよ」

「お前、アニメ見過ぎだろ」確かに最近ではスカートの中は真っ黒だし・・・って何、納得しているんだ俺。

「あんたの嫁は私だけだからね諦めなさい!」ともう一度言うと、抱きつき眼帯がちょっと痛々しくも可愛い幼馴染がラブコメよろしく胸を押し付け、腕を絡めて俺にまとわりつく。

「どうだ!イケるだろ」得意げに、高らかに、自信に満ち溢れ、堂々と、言い放った。

「そこじゃ無いだろう!」まぁ・・・確かにイケる可愛いは正義とは良く言うが!ここで策に嵌ってどうする。

もう後戻りは出来ないのだろう、登場してしまった幼馴染キャラ!

これはこれで良いとして、次こそは俺の理想の女の子を登場させなくては。


先を少し読み込みながら、義妹キャラか、なるほど一つ屋根の下暮らす、身近な異性でありながら義妹という妹成分と年下の女の子と言う両面を叶える理想的キャラ。

勿論、お兄ちゃん大好きキャラで、これもまたボディータッチは頻繁、一緒に寝る程の警戒心の無さ、風呂上がりはバスタオル一枚でウロウロともう非の打ち所がない存在!それが義妹やつだろう!

「まぁ・・・とりあえず次の登場人物は、義妹で!」

「そうだな、一人じゃハーレムとは呼べないしな、義妹だな」

「次は人型で頼むぞ!勿論、両手両足ちゃんと揃ってる」蛇の目さんが少し怒った顔で俺を見上げる・・・頬を膨らませ唇を尖らせて・・・可愛い。

「では、出でよ義妹」

突然光が差し人物が朧げに映し出されると、パジャマ姿の女の子が佇んでいた。

その後ろ姿を下から見上げて行くと・・・華奢な感じが見て取れる様にパジャマのズボンから裸足が覗いている、上半身も華奢な感じが見て取れるちょっとダブつく感じパジャマが愛らしいの妹成分100%と言う感じの体付きだ。

ゆっくりと振り向き「お兄ちゃん!今日は一緒に寝よう」と顔を赤らめながら上目遣いで言った。

よく見ると両手で頭部を持ち胴体と切り離された顔をこちらに向けながら恥ずかしそうに身構えていた。

首の部分からは青白い炎が漂い出ている。頭部と胴体を切り離したその姿はデュラハンだった。

「はぁ」両手両足揃ってはいるがデュラハンって男だろ普通?

「説明しよう。デュラハンとはアイルランド伝わる妖精で首無し騎士で片腕に頭を抱え首無し馬に乗る姿として描かれるが、この作品では可愛らしい義妹としてお兄ちゃんをちょっと困らせる幼気な少女だ」

「そこじゃ無いだろう!」何でデュラハン何だ・・・もう訳が分からない。

「今回もポリコレに配慮したキャラクターだろ。これならパンチラ対策も要らないし、イチャイチャし放題だよ」

確かにこれなら一緒に寝るにしても頭部だけで身体は離れてるから問題視にされないのだろうけど・・・否・・・身体だけ一緒に寝るとか余計にアウトな気がするが本当に大丈夫なのかレイティング!

「いや・・・問題あるだろう身体だけを相手にするとかは・・・」顔を赤らめなが言った。

「まぁまぁ・・・そんな事もあろうかと思って頭部だけでも飛行できる能力を付けておいたぞ!」

そう言うとデュラハン義妹の首から下に向かって青白い炎が吹き出し頭部が漂い始めた。

「説明しよう!これで一定距離を常に伴走する事になる」

「もう別物感ハンパないぞ!デュラハンじゃなくて、ろくろ首かって!そこじゃ無いだろう!」

「お兄ちゃん!今日は一緒に寝よう」ともう一度言うと、抱きつき華奢で幼気な義妹がラブコメよろしく胸を押し付け、腕を絡め頭部を宙に浮かせ顔を俺に近づけチュウをしたそうにまとわりつく。

「どうだ!イケるだろ」得意げに、高らかに、自信に満ち溢れ、堂々と、言い放った。

「そこじゃ無いだろう!」まぁ・・・確かにイケる頭部がチュウを迫ってクルクルと回る様は何とも可愛らしい・・・

もう後戻りは出来ないのだろう、登場してしまった義妹キャラ!

これはこれで良いとして、次こそは俺の理想の女の子を登場させなくては。


もっともっと先読みして次の女の子を理想の女の子に!・・・この作者は意地でも俺を優遇させない気でいるか、それともポリコレに屈しているのか、唯の馬鹿なのか・・・

次の女の子は学校の先輩か、しかも生徒会長とある、そうそう生徒会長で風紀委員とか鉄板のキャラだ!大概、美人でちょっと高飛車・・・いわゆるツンデレキャラ筆頭の立ち位置。

才色兼備でスポーツ万能!学校のマドンナ的存在ながら主人公だけには甘い!

これだよこれ!登場シーンも・・・突然光が差し人物が朧げに映し出されると容姿端麗、腰まで伸びる長い髪にウエーブがかかりお嬢様と言う雰囲気を醸し出している少女が佇んでいる。

おぉおぉぉ!この調子なら間違いなく美人でグラマーなツンデレ生徒会長に間違いなさそうだ!

よし!よし!よ〜〜し!

「次は学校の先輩で生徒会長なんてのはどうだ」

「あぁ〜あるある的なキャラだな!最近では生徒会じゃなくて部長ってのもあるが?」

「いや〜〜部長だとさ部活を話に盛り込まないとダメじゃないか!俺、基本帰宅部だからさ」

どの道、作者の奴も部活頑張ります的な青春を送ってないだろうと何故か俺には分かる!

「確かに部活頑張ります的な話ってラブコメって感が希薄になりそうだな」

「後は今回はもう、どこか切断されてるとか無しの美人で両手両足揃ってる女の子で頼むぞ」

幼馴染と義妹が頬を膨らませ唇を尖らせて俺にまとわりつく・・・可愛い!

「では、出でよ学校の先輩で生徒会長」

突然光が差し人物が朧げに映し出されると容姿端麗、腰まで伸びる長い髪にウエーブがかかりお嬢様と言う雰囲気を醸し出している少女が佇んでいる。

その後ろ姿を下から見上げて行くと・・・美脚がスカートから伸び上半身も容姿端麗に相応しい後ろ姿でも分かる胸のボリュウム!これは間違い!やっと来たのか俺の春・・・

ゆっくりと振り向き「貴様は生徒会に顔出せよな!」上から目線でありながらも顔を赤らめ恥ずかしそうに言った。

よく見ると何だか存在感が薄いと言うか実体が希薄な感じで陰気臭い・・・ツンデレキャラは陰気臭いなんてのは聞いた事ないが。

マジマジと凝視すると、彼女が幽霊なのが分かった。

足は少し地面から浮いていて実体も少し透けて見えている、陰気臭い感じは幽霊特有の怨念なのだろうか?何となくだかそれと分かる風貌であった。

「おい!幽霊じゃないか!生徒会長!」

「説明しよう。幽霊とは・・・」

「いやその説明いらないだろうよ!!!そこじゃ無いだろう!」

「そこはお約束だから!説明させて!幽霊とは死んだ者が成仏出来ずにこの世に姿を現した存在で今回は学校の先輩かつ生徒会長と言うキャラな上に容姿端麗な姿で現れたのだ」

無駄に長い説明だよ・・・・そこじゃ無いだろう!

「今回もポリコレに配慮したキャラクターだろ。これならパンチラ対策も要らないし、イチャイチャし放題だよ」

確かにこれならパンチラ覗いてみても向こう側が透けて見えるからギリセーフなんだろう!って何!納得してるんだ俺!それにこれじゃ触っても実体が無いから全然、萌えないだろうが!

「これじゃ触れないし!全然!イチャイチャ出来ないだろうが」

「まぁまぁ・・・そんな事もあろうかと思ってお守りを用意してあるぞ!」どこからともなくお守りを取り出し、したり顔で差し出した。

「はぁ!そんな物でどうにかなるのかよ!」何とか作者の策に嵌らない様にしないと。

「説明しよう!お守りの効力によって!ちょっとだけ実体化を味わえる」

確かにほんの僅かに触るとモニャモニャとした感触が感じられた。

だからと言って触っている感じはそれこそモヤモヤだ!これじゃ全く萌えない。

「どうだ!イケるだろ」得意げに、高らかに、自信に満ち溢れ、堂々と、言い放った。

「そこじゃ無いだろう!!!これじゃ全く触れない方が諦めつくぞ!」

「貴様は生徒会に顔出せよな!」上から目線でありながらも顔を赤らめ恥ずかしそうにもう一度言うとボディータッチは無いものの、熱い視線と吐息で俺に近づいて照れ臭そうにしている。

これはこれで確かにイケる・・・焦らしプレイの様にって何!納得してるんだ俺!

もう後戻りは出来ないのだろう、登場してしまった先輩、生徒会長キャラ!

これはこれで良いとして、次こそは俺の理想の女の子を登場させなくては。


もう失敗は許されない!何とかして作者の裏を書かないと・・・先読みのもっと先を読んで裏を書かなと、このままではラブコメどころの騒ぎで無くなる気がする。

次を読み進めると・・・担任の先生とある!なるほど歳の差カップル物と言う戦略なのだろう

確かに淡い恋心、禁断の関係、そんなフレーズが男心をくすぐる鉄板キャラだ!

担任で生徒会の顧問と言ったところだろう・・・登場シーンも突然光が差し人物が朧げに映し出されるとビジネススーツの身を包み、初々しくも麗しい美人教師が佇んでいた。

そうそう!ってここで喜ぶ俺ではもう無い!この先が重要なのは学んだ!こっからが作者の馬鹿がやらかす問題シーンだ!

その後ろ姿を下から見上げて行くと・・・大人の魅力を醸し出しながら佇む美人教師は初々しくも麗しい姿でポニーテールを揺らしながら・・・

ゆっくりと振り向き 「授業中に私語を慎みなさい!後で先生の所に来るように!」と顔を赤らめながら「仕方ないんだから!もう !」と少し甘い声で言った。

ここまでは完璧じゃないか・・・しかしこっからがさらに気になる所だと俺はもう知っている!

ビジネススーツの胸元を気にしながら俺に目線を移すと恥じらう様に怒っている。

愛らしいその姿は担任の先生と言う枠組みを超えて恋する乙女を感じさせた。

おぉおぉおぉ!何だかやっと普通の女子キャラ登場なのか!これだけ先読みして大丈夫なら

大丈夫なのだろ!いやいや・・・しかし・・・でも・・・う〜〜ん・・・ヨシ!行ってみよう!

「次は担任で生徒会の顧問なんて良いじゃないのか」

「なるほど!担任の先生か・・・思春期の男の子の大人の女性への憧れの存在だよな」

「そうそう!淡い恋心!禁断の関係!これで萌えない男は居ないだろ」

「では、出でよ・・・・・」

「ちょっと待った!どこか切断されてるとか無しで5体満足の人型の絶世の美女で!触れられる生てる担任の生徒会顧問だぞ!!」幼馴染と義妹と生徒会長の先輩が頬を膨らませ唇を尖らせて俺にまとわりつく・・・可愛い!

「分かってるよ!分かってる!では、出でよ担任で生徒会の顧問」

突然光が差し人物が朧げに映し出されるとビジネススーツの身を包み、初々しくも麗しい美人教師が佇んでいた。

その後ろ姿を下から見上げて行くと・・・大人の魅力を醸し出しながら佇む美人教師は初々しくも麗しい姿でポニーテールを揺らしながら・・・

ゆっくりと振り向き 「授業中に私語を慎みなさい!後で先生の所に来るように!」と顔を赤らめながら「仕方ないんだから!もう !」と少し甘い声で言った。

ビジネススーツの胸元を気にしながら俺に目線を移すと恥じらう様に怒っている。

愛らしいその姿は担任の先生と言う枠組みを超えて恋する乙女を感じさせた。

よ〜〜し!よ〜〜し!よ〜〜し!このまま!このまま!

恥じらう姿を震わしながら・・・ビジネススーツの破れる音と共に身体中から触手が現れ、俺を巻き取ると全身をグチャグチャに崩しながら這い寄って身体を押し付けてきた。

「このまま・・・俺!食われたり、取り込まれたりするのかな・・・・」

「説明しよう。担任の先生は異世界からの生物で主人公をグチャグチャドロドロの状態で愛でる異質の存在なのだ」

「ほう・・・って事は他の人は・・・食べたり!取り込まれたりするのか?」

「まぁまぁ・・・そんな事もあろうかと思って先生は人間を襲ったり食べたりしないから心配ないのである」

「そこじゃ無いだろう、こいつら全員人間じゃないんだから・・・」

「今回もポリコレに配慮したキャラクターだろ。これならパンチラ対策も要らないし、イチャイチャし放題だよ」

「確かに密着度は100%の先生だよ・・・」もう嫌味で開き直りだ!

「どうだ!イケるだろ」得意げに、高らかに、自信に満ち溢れ、堂々と、言い放った。

「そこじゃ無いだろう!!!!!!」

もう一度「授業中に私語を慎みなさい!後で先生の所に来るように!」と顔を赤らめながら「仕方ないんだから!もう !」と少し甘い声で言うとビジネススーツの胸元を気にしながら俺に目線を移すと恥じらう様に怒っている。

愛らしいその姿は担任の先生と言う枠組みを超えて恋する乙女を感じさせると、身体をグチャグチャのドロドロ状態で巻きつけて愛おしいそうに更に耳元で囁いてくる

「放課後居残りだからね!」っと・・・少し意地らしいと思ってしまった。

そんなグチャグチャドロドロにまとわりつかれた俺に、幼馴染、義妹、生徒会長が更に絡みついてくる・・・これがハーレムなのだろうか?ちょっとしたホラーにさえ思えてきた。

過激な表現が含まれてます的なレイティングで違い意味で大丈夫なのだろうか?

「こんな血生臭い演出、レイティング大丈夫なのかよ!」

「まぁまぁ・・・これコメディーだから問題ない!」

確かに描写はグチャグチャのドロドロだけだからな・・・って納得してどうする俺!

この後、学園物が始まるのだろうか・・・いったいどんなんだろう・・・期待してどうする俺!

「この後、学園を登場させて、良くある入学式から出会い、生徒会に誘われ、文化祭ではお化け屋敷でラッキースケベでサービス、修学旅行はお風呂覗きの定番でサービス、夏の水着姿でのサービス、などなど・・・いや〜良い感じ」しみじみと自慢げに言った。

無理矢理本編を始めようとするのか・・・この野郎!

「いや・・・始まらないよ!」

「始めようよ!」

「いや・・・始まらないよ!」

「始めようよ!」

「いや・・・始まらないよ!」

「始めようよ!」

そんな押し問答が続く様を現実世界では薄暗い部屋に一人寂しく、それこそ優遇されない作者が画面越しに顔を写し込みながらこの物語を書いていた。


終わり。

現代の主人公は優遇されていて登場人物達はポリコレに屈しているのではないかと思い立ち

アンチテーゼとしてコメディでこの作品を仕上げて見ました。

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