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第99話 やっとミッションの続き

 おい! ミッションどうなった! 


 そんな声が聞こえるような気がする今日この頃…もしくは誰も覚えていない可能性も…怖い! そんな状況が一番怖い!


 というわけでミッションのおさらいです。内容は…

 “mission13 村を救え。内容/この何もない田舎を経済的に救う事が出来たらクリアー。期間は3ヶ月”です。


 ちなみに副題は 〜マルス村を発展させろ!〜 でした。


 んで92話で僕が菜種油を作る事を提案してネットなんかでつくり方を調べてリビングに戻ったら、レインさんとカミラさんが寝てたのでこれを機にじっくりと観察させてもらおうとしたというところまでですね。


「その先があるだろう、その先が…ニヤニヤ。」

「そうだぞユウタ、恥ずかしがる事じゃないぞ…ニヤニヤ。」


 ………………………

「ハメやがったな貴様ら! 僕の純真を、ピュアハートを返せ〜〜〜!」


「じっくり我の双丘を5cmの近距離から観察しようとした奴のどこにピュアハートがあるんだ、どこに。」

「そうだぞユウタ、恥ずかしがる事じゃないぞ…ニヤニヤ。」


「いや、あくまでも未遂ですからね。実行する前に阻止されたんで。実質セーフですからね。」


 …そう主張したのだが二人には全く共感が得られぬままニヤニヤされ続けたので、無視して話を先に進める。


「簡単に油のとり方を説明すると、①菜種を収穫します→②菜種を砕く→③菜種を蒸す→④菜種を絞る→⑤油をろ過する→⑥出来上がり! という感じです。」

「ふむふむ、なるほどな。」

「魔王絶対知ったかだろう。」


「まあ、あくまでも地球でのやり方なので実際に現地に行ってこのやり方で出来るかどうか試してみない事にはわかりませんけどね。」

「んじゃあ、我らで作ってみるか。とりあえずユウタが指示を出してくれればなんとかするからな。」

「そうだな、俺と魔王を肉体労働担当としてこき使ってくれい。」


「わかりました。せっかくのお申し出なので、お二人を僕の肉奴隷として…あべし!」

 まだセリフの途中なのに殴られた…。いや、まだ今からセクシャルなギャグに踏み込むとこでしたのに…ボケを潰しにきてますやん。とは思ったがそんなことは言えずに話を先に進めよう。


 僕たちは久しぶりにマーキングしてあるマルス村の村長の家へと飛んだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「がっつり夜でしたね。真っ暗で視えません。」

「ユウタは夜目がないのか、しょうがないなホレ。」


 そう言ってカミラさんがフリーザー並みのレーザー光線を僕の目に当てた…びっくりした~殺しにきてません? 僕を。本当に夜目の魔法ですか?


「うおっ! めっちゃよく見えます。昼間と同じくらいの見え方で怖いです。昼か夜かどっちかわかんなくないですか?」

「いや、自分の意思で自由に切り替えできるからそんな心配はしなくてもいいぞ。」

 レインさんが解説してくれた。


 早速、僕たち3人は村の外れに自生している菜の花の場所へ歩いていく。


「じゃあとりあえず…レインさん菜の花の種を集めてくれますか?」

 地球の菜の花は花が咲き終わると実がなるので、花が茶色にならなければ取れないのだが、異世界の菜の花はめっちゃサイクルが早いので、そのままでも種が取れるようなのだ。


「あの黒いのだけでいいんだよな? わかった。」

 レインさんはどこからか取り出した赤黒い大剣に呪文を唱えた。しばらくボワっと白く淡い光を放った後はすぐに元の赤黒い大剣に戻って、その剣を手にしてレインさんは菜の花畑を縦横無尽にはしゃぎ回った。


 広大な菜の花畑をあの大剣でバッサバッサ切り掛かる。それはもう右から左へ、左から右へと思う存分振り回している。


 …ん〜こう言ってはなんだが、新しいおもちゃを買ってもらった子供のはしゃぎようといったら伝わるだろうか。もちろんそれよりも高度な体捌きや剣さばきではっきり言ってこれだけでお金がもらえる見世物レベルだ。素直にすごい。


 散々暴れまわった後に、これぐらいでいいか?と袋いっぱいに入った種を持ってきてくれた。すご! ただ単にはしゃいでいただけではなかったんだ。


 あの大剣は指示したものだけを切り裂く魔剣で、菜の花の種だけを切り離してくれていたようだ。だから菜の花自体は無傷で咲いている。そして種だけを指定して魔法でかき集めて、はいどうぞという魔法が使える異世界ならではのご都合主義? 便利な設定なのだ。


 魔剣の無駄遣い!(粗品風)


 もちろん実際の菜種にはこの魔剣を使う事は出来ないので、村人総出の人海戦術になる事だろう。まだ、菜種油が使えるかどうかの実験なのでこれでいいのだ。


 「それじゃあ、次にこの種をあぶってくれますか? 完全に焼き尽くしたらダメですよカミラさん。」

 「魔法のスペシャリストの我になんという暴言を…指示をくれれば簡単に出来るぞ」


 よくあるドジっ子パターンを心配したが、無用みたいだ。


 カミラさんはレインさんが収穫した袋の周りに小さな火球を一つ浮かべたと思ったら、ボワっとフランベのように大きな炎が一瞬だけ袋を包み込みすぐに消えた。


 僕は近寄って袋の中身を覗くと…ちょうどいい具合に蒸しあがっている。正直素人の僕にはこれが正解なのか間違っているのかわからないのだが…これだけは分かる。


 シェフ大泉を凌ぐ逸材が現れた!


 …すみません調子に乗りました。そんな事はどうでもいいので、さっさと次の工程へと進む。


 次の工程は②菜種を砕くだ。これもカミラさんに頼めば魔法ですぐにやってくれそうなのだが、そうするとレインさんの出番が少なくなってしまうので、ここは気を使ってレインさんに頼んだ。


「この種を粉々に粉砕できますか? 出来ないならいいんですけど…出来ませんよね?」

「…なんだ、その明らさまに出来ないだろうという前提のお願いの仕方は。なんかイラッとする。」


 そう言いながらもまたどこからか細身の剣を出してきた。種の袋の5歩ぐらい後ろからレインさんは素振りのように何度も剣を振り下ろした。


 僕は準備運動なのかな? ぐらいに思ってぼーっとしていたのだけど、レインさんに袋を見てみろと言われたので袋を開けたら…


「えっ、マジですか…。」

 なんと袋の中の種が粉々になっていたとですとよ! 粒々の種だったのが、コーヒー豆を挽いた後のようにサラサラになっていたとですよ! すごっ!


「レインさんすごいです! こんな芸当ができるなら、服の上からカミラさんの下着だけを着る事も出来るんじゃないですか? あっそーれ、レインさんが、下着を切るとこ見てみた〜い!」


「ユウタめっちゃノリノリやんけ! 性的な事に対する貪欲さは見習うところがあるな…引くけど。あと、やらんけど。」


 断られました。


「それじゃあ、下着は諦めますからカミラさんの服だけでも、上の服だけでもお願いします! ちょっとだけ下乳だけでも見てみたいんで、お願いします!」


 とお願いしたら、カミラさんにめっちゃ怒られた。


 …自分不器用なんで。





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