第76話 明晰夢の解答は?
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……………………ん?
このコピペな感じ…まさか…また夢か?
真っ暗で何も見えない。
僕が今、上を向いているのか下を向いているのかもわからない…。
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音も光も何もない暗闇。
おーい、だれかーーー、きこえるかーーーー
叫んでいるつもりだけど声が出ているのかも分からない。
暗闇に音や光が全て吸い込まれているかのように真っ暗闇だ。
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はいはいはいわかります。この真っ暗闇に一人っきりの感覚。
以前の僕なら1人きりで心細くて怖くて泣いちゃったけど、今はなんかちょっと慣れてきた。
最初からこの空間だって認識できれば怖さが少し和らぐ。
だから僕はもう一度叫んでみた。
おーい、クロちゃんいるんでしょうどうせ。
そっちの暗闇から僕を見ているんでしょ?
もうそろそろ出てきてよ。
早くしないと目が覚めちゃうよ。
「ちっ、うるせーな。気づいてたのかよ。」
そんな声が聞こえたと思ったら、目の前の暗闇からかすか〜に見える人影が浮き出てきた。例えるなら黒100%に黒95%の薄ら見える感じ。ほとんど黒だけどね。
久しぶりだねクロちゃん、薄ら見える様になったけど子供みたいな大きさだね。
「お、とうとう見える様になってきたか。だが、まだまだだけどな。それよりも…誰がクロちゃんだ! 勝手に名前決めやがって…見かけに反して高い声で“クロちゃんです”ってやらせるんじゃねーぞ。」
やさしいいいいいい。あの安田○サーカスのクロちゃんのモノマネをしてくれるとは。もちろんそれありきで付けた名前なんですけど…まさかのご本人登場ぐらい驚いたよ。
「そんな事はどうでもいいだろ、お前何か俺に聞きたい事があるんだろう?」
聞きたい事なんか…あっあるわ。59話で見た明晰夢の事を聞きたかったんだった。
この間の明晰夢っていうの何かいい物見せてもらってありがとう。
「気に入ってくれたのなら幸いだ。」
ああ、すんごい気に入ったよあの最後に“真実は一つ”っていうところが。
「…何が真実だと思う?」
ん〜〜あの5つの夢の中でか〜、まず一番初めの僕とカミラさんが結婚する所が意外過ぎるな。まずカミラさんが結婚する想像がつか無いもんね。あの人は家庭にはいるようなタマじゃないし…
そもそもカミラさんなんかと結婚したら僕は旦那じゃなくて奴隷にされる様な気がするよ。
あっ奴隷と言っても掃除、炊事、洗濯、食事、仕事、あと食事みたいにすべて僕がやる事になりそうじゃない? そんなイメージというのが容易に想像できるから、絶対になりそう。
だからレインさんとの結婚もありえるかな? と思ったけどまず無理だよね。魔王ってそんな器に収まる様な人じゃないからね。
3番目に見た現代日本でこれから僕が出会う人だろうか? 見知らぬ女性と結婚してたのが一番現実的だったな。あれはありそう。僕が大学行って就職して5年目ぐらいで同じ会社で働く女性と結婚って感じで。平凡な僕にはぴったりのっていうか理想の展開だよ。
4番目の異世界で老後っていうのは現実的ではないよね。老後は田舎でって言う人多いけど実際はものすごく大変らしいよ。年取ってから他所者なんか村社会では生きていけ無いよ。それに不便らしいし。今までの便利を手放してまで享受したい代物じゃないよね、よっぽどの覚悟がなきゃあ。
最後の点滴を打ちながら人口呼吸器をして寝ている中学生ぐらいの僕らしき奴か…ん〜一番ありえないでしょう? 僕は高校生なのに、ねえ?
「………………。」
おい、黙ってないでなんとか言えよクロちゃんよ!
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お前が俺に何が真実だと思うって聞いてきたから答えているんだろうがよ、質問しておいてなんで無言なんだよ。
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最後なのか?
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本当の真実っていうのは…最後に見せた映像なのか?
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そうなんだろう? 本当の僕は病室みたいな所で寝かされていた、中学生のような奴なんだろう? だって前からお前僕に言ってたもんな!
“目を覚ませ”とか“全然覚ましてねーよ。まだ寝たまんまなんだよお前は”なんて僕に言ってたもんな? そうなんだろう! 本当の僕は最後のあの映像で機械に繋がれて意識が無いんだろう! なあ!
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何で何も言ってくれ無いんだよ!
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じゃあ、この高校生で一人暮らししている今の僕は誰なんだ? 生きているんだよな、僕? もしかして夢なのか? 一人暮らしいて高校生活を一人でしているという夢を見ているだけなのか僕は?
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そもそも何で僕は一人暮らしを…僕の父さんや母さんは…兄弟は? 兄? 姉? 弟? 妹? あれ?
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思い出せ無い、どういう事だ…
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なあ、本当に病室で寝ている僕が見ている夢なのか? それとも僕はもう死んで異世界に飛ばされたのか? 答えてくれよ! クロちゃん! なあ、なあ、教えてくれよ!
はあはあはあはあ…暗闇の中、何の音も声も聞こえ無い空間に僕の荒い息の鼓動だけ感じる。怖い…思い出すのが怖い…思い出せ無い事も怖い…そして…
僕の部屋が異世界に繋がって、魔王カミラさんと勇者レオンさんが毎日ご飯を食べに来てくれている事も夢なのか?
今の僕にはそれが一番怖い…
二人との繋がりが全部僕の想像…
二人が存在しない事が今の僕には一番怖い…
教えてくれよ…
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また、僕の意識は暗闇に包み込まれて消えた。
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「…君に小さな幸あれ。」




