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第74話 魔王-1グランプリの名づけ親

うわあああ、すみません。今まで第74話から第78話の5話分が抜けておりました。2月13日の今日気づきました。大変失礼いたしました。

 夕食後、いつものように3人で駄弁って楽しいひと時を経てレインさんは帰って行った。カミラさんは見たいTVがあるとの事で部屋に引きこもる。僕もリビングで少しゆっくりしてお風呂に入ろうかと腰を上げた時にカミラさんが部屋から出てきて僕に声を掛けてきた。


「ユウタ少し時間いいか? ちょっと相談したい事があるのだが…。」

 カミラさんが僕に相談なんて珍しい。ちょっと恥ずかしそうな顔が何か可愛いな…。


 はっ、相談というのは…告白的なものなんでわないだろうか? レインさんが帰ったのを見計らって僕と二人っきりになる為に…カミラさんも可愛いところがあるじゃないか、よし分かった。僕も心を決めなければいけないな。


「わかりましたカミラさん、先にシャワーを浴びてきてください。その間に僕は用意をしてきますから。」

「は? シャワー…? シャワーとはあのしゃーって出る水浴びの事だろう? なぜ相談する前に水浴びを?」


「大丈夫です。こんな事もあろうかと、この間通販で買っておいたカミラさんに似合うエッチな下着も用意してありますので。」

「ええええええええ、なぜ相談で…え、エッチな下着を着るのだ? 日本ではそういうのが当たり前な風習なのか?」


「安心してください、僕も初めてですが、たぶん初めてであろうカミラさんをリードするくらいの知識は蓄えて蓄えて溢れ出てるぐらいですから大丈夫です! さあ、さあ早くシャワーを…」

「やめ〜〜〜〜〜〜い!」


 カミラさんに興奮冷めやらぬ顔で近づき迫る僕に、気持ち悪さで頭をわしづかみされる。えっ何かめちゃめちゃ力強いんですけど、メキメキいってる…痛い痛いいたいいいいい! やめてえええ!


「すみません、ほんのジョークでした。」

 素直に謝った。


「何がジョークだ、あわよくばという鬼気迫る気持ちがハミ出しまくっておったぞ! まったく…。」

 僕のちょっとした下ネタにもちゃんと付き合って?くれるカミラさんに感謝。


「で、相談って何なんですか、早くしてくださいよ。」

「誰のせいだ! 誰の!」

 話が進まないのでじっくりとカミラさんの話を聞くことにする。


「実はだな、この間も話したのだが我は今まで自分以外にあまり興味がなかった…正確には、自分に近しいごくわずかな周りの者以外かな。しかしユウタの住む世界のTVやスマホに触れて、我以外の人間に興味が出てきたのだ。」


 カミラさんはこちらの番組を良く見ている。歌番組だったり、報道番組、一人の人生を追ったドキュメント番組などを。番組を見ても内容が理解できない事やおもしろさが分からなくても興味を持って見ているようだ。そういうのを見続けているうちに多少なりとも思う事があったのだろう。


「日本の様にとまでは、まだまだハードルが高いだろうけども、何か我で出来る事はないだろうか? 強者である我だからこそ出来る何かを。」

 彼女なりの考えはあるのだろうが、まだまとまりきれていないといった感じなのだろうか。


「なるほど、つまりこの凡人であると共に天才でもある僕の頭脳にすがりつきたいという事ですね?」

「えっ? 凡人なのに天才? 矛盾してないか? などとは相談している身では言いづらいのでここは黙ってうなづいた振りをしておけば無難だろう。」

 …カミラさん思いっきり声に出てますけど。


「カミラさんはポップカルチャー、つまり大衆文化を異世界で作りたいと思っているんですね。」

「大衆文化?」


「そうです。聞けばカミラさんの国にも演劇や芝居なども有るみたいですし、歌は…まだ賛美歌のような宗教の結びつきが強いみたいですが…まあ急がなくてもそのうち芽生えてくると思います。」

「そうなのだ、TVでドラマや歌番組を見て驚いたのだ。それを職にして報酬を得て、貴族でもない平民の出でスターと呼ばれている民がいるということにな。」


「そうですねえ、情報手段が限られているカミラさん達の国でも有効な大衆文化を広めようとするなら…大会とかコンテストなんてどうですかね?」

「コンテストとはなんだ?」


「簡単に言うと、一つに特化した才能のある者達を集めて、審査する人が優劣をつける大会ってところです。武闘会とかの戦いじゃないバージョンですね。」

「なるほど、広く市民から募って勝ち上がらせて優劣をつけるか…ん〜でも審査員となると…。」


「それこそ一番いいのは魔王様であるカミラさんでいいじゃないですか。むしろカミラさん以上の適者はいないじゃないですか! 絶対的強者であるカミラさんが独断と偏見で決めればいんですよ、大会の種類にもよりますけど勝ち負けの基準が曖昧なのもありますから。」

「そうか、それなら我が主催という事にして我を楽しませたら勝ちとかにすれば良いのではないか。」


「そうですよ、カミラさん主催にして賞金なり、地位なり褒美をあげればいいじゃないですか。」

「賞金? 地位? ふむ褒賞を与えるという事だな。確かに我にとったらはした金でも民にとったら何年分という大金を我は使う当てもなく溜め込んでいるだけだからな、それはいい!」


「地位ですけど、優秀な人は囲って部下に丸投げすればいいんですよ。大金を手にしたその人を守る意味もありますけどこれからの大衆文化を担う人たちになるでしょうから文化の保護も兼ねて魔王様の力でスターを誕生させるんです! 面白そうじゃないですか! あっそうだ! そんな大会にぴったりなネーミング考えつきましたよ!」

「ん? 何だそれは参考までに聞こうか。」


「それは…」

 僕は自信満々にカミラさんに提案した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「それはだな…魔王の魔王による魔王のための大会、魔王《M》-1グランプリを開催する!」


 ユウタと話し合って決めた我主催の大会の名前を魔王9将軍の前で発表した。我も納得のなかなか気に行っているネーミングだ。さすがだユウタ! 


 略して“さすうた”

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