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第68話 助けた女子に…

 昨日のダンジョン攻略で僕は40万円をATMから手にした。震えたよ。40万円なんていう大金…いや10階層の10万円でも高校生にしたらものすごい大金だけどね。


 10万円でも時給1,000円でバイトしたら1ヶ月100時間働かないといけないからね。毎日3時間も学校行きながら働かないといけないなんて…僕には絶対無理だ。


 それが1日で40万円、舞い上がっちゃうでしょ。気が大きくなった僕はたまたま部活が休みだったタケシと、毎日暇してるコウジを誘ってマクドナルドを奢ってあげる事にした。臨時収入があったという事にして。


 早速3人で学校を出ようと靴箱に行くと何かざわざわしている。どうしたのか聞いてみると…校門に他校の3人のギャルが来ていて、誰かを探しているというのだ。しかもそのギャル3人とも可愛いらしいと男子が盛り上がっている。


 こんな下駄箱で盛り上がってないで早く行けよこの根性なし共がと思いつつ、校門が見える位置からこっそり僕達も覗いてみる。


「…………………………」

「あれ、あの娘達はこの間絡まれて娘達じゃあ…」

 コウジが気づいたようだ。僕もあれ、ひょっとしたら前の…って気づいてはいたんだけど。


「じゃあ、あの娘達が探しているのってユウタの事じゃね?」

「ん、どういう事なんだ? ユウタ達はあの娘達と知り合いなのか?」

 事情をしらないイケメンのタケシにはこの間やんちゃな男達から助けた事をだいぶボカシて説明しておいた。


「そんな事があったんだ。やっぱりユウタは出来る男だったんだな。親友として鼻が高いぜ。」

 とタケシは褒めてくれる。さすがイケメン、心までイケメンだぜ。

「俺も少しは手伝ったんだぜ? な、ユウタ俺も頑張ったよな?」

 何故かコウジも頑張ったアピールしてきたのだが…


 いやお前、電信柱と一体化してたからな! 見事な調和を見せてたからな!


 とはツッコまずにそうだねと優しく言ってあげた。満足そうだったよ。


「で、ユウタはどうしたいんだ? いつまでもここに居るわけにはいかないし。」

 そうだよな。例え今日別の門から逃れたとしても、毎日押しかけられても迷惑だから。


「俺的には助けた事を恩に着せるつもりはないし、別にチヤホヤされたいとも思わないからこのまま門から堂々と出ようとおもう。見つかったら見つかったで僕が礼を言われて終わりだと思うけど…もし、どうしても僕に告白したいというのなら好きにさせようかと思うんだ、もちろん断るつもりだけどね。」








 …スルーされました。





 さっきまで告白前提だった僕をぶん殴ってやりたいよ。なんで相手が告白前提で、尚且つなんでそこまで自信満々だったんだ僕は! 恥ずかしー! 


 あの後僕は、普通に彼女達が待つ正門から出て行った。確かに彼女達は僕を探していたようなんだけど…僕の顔をガッツリ見たのにも関わらず…


「あれ、あの人なんじゃないかな…」

 と僕が助けたカスミちゃんが言ってくれたのだけど、他の2人が


「バッカ、ちげーよ。あんな平凡な顔じゃなかっただろ、カスミ。」

「それよりもその隣の子格好良くない? あの子でいいんじゃないかな。」

 なんて言われる始末。あの時ばかりはカスミちゃん頑張れって心の中で応援したもんね。ちらっとアピールもしてみたんだけど、他の2人はイケメンのタケシに目を奪われてすでに僕の事など眼中になかった様だった…何しに来たんだよお前ら!


 僕は通り過ぎた後、電信棒に片腕をついて立ち直れなかったよ。このまま電信柱と一体化したかったよ…恥ずかしすぎて。


 二人に慰められて(コウジには大爆笑されたけど)、同情されてマクドナルドを奢ってもらえる事になった。


 ビックマックセットと単品でてりやきバーガーとフィレオフィッシュ、チキンマックナゲット5ピース、マックシェイクの合計1690円を頼んでやったぜ〜ワイルドだろう!


 まあ、さすがに悪いので結局当初の予定通りみんなの分も全部払いましたけどね。


「まあ、そんなに気を落とすなよなユウタ。お前に気が有るとかなら別だけど、別になかったんだろう?」

「確かに、気があったなら助けた時にもっと自己アピールしたけども…」

 タケシの慰めに同意する僕だったが…


「ユウタはあれだろ? 漫画やアニメで良くある助けた女の子が実は同じ高校に通っていて、告白されるけど断ってもしつこく付きまとわれて嫌気がさしてるけど、実は満更でも無いっていう男が憧れるシチュエーションを想像していたんだろう?」

 コウジにずばり言い当てられた。


「おっしゃる通りです。でも、僕だって甘酸っぱい高校生活を送りたいじゃないか! 僕にだって女の子となんかいい雰囲気になる権利だってあるんじゃないか? 以上青年の主張でした。」


「わかる、わかるぞユウタ! 俺だって俺だって同じ気持ちだ。二次元アニメの三次元フィギュアを愛でて俺は一生終えても悔いなし! と思っていたけど、まだ17歳なんだ俺は! 生身の女性の手を握るぐらいの些細な希望を持ってもいいんじゃないのか、俺にだってそんなぐらいの権利あるだろ! 以上青年の主張でした。」

 と、僕とコウジの青年の主張をマクドナルドの店内で激しく主張し合った為、イケメンのタケシは周りの人に謝っていた。


 …それがまたタケシの好感度を上げるとも知らずに。僕とコウジは引き立てられていたのだった。天然のイケメンはこれだから怖いぜ。

 

「っていうか、そんなに僕の顔って平凡なのかな? そっちの方がショックでさ。」

「う〜ん、平凡っていえば平凡だけど…俺は女じゃないから男の良し悪しがわからんな。」

「ユウタは顔は悪くは無いと思うぞ。髪型じゃ無いのかな? もっと今風の髪型にしてみたらどうだ。」

 さすがにイケメンは褒め上手な上、いい事を言う。確かに今まで髪型なんて気にした事なかったな。月に一度の散髪も1000円カットみたいな、時間がかからないところで短めに切りそろえてもらうだけだし。オシャレな髪形にしても毎日セットするのが面倒くさいしな…。


 高校入ったばかりの時は、オシャレな髪型にあこがれてちょっとオシャレなお高めの美容室に行ってみた事もあるんだけど…何か僕たちイケてます! オシャレの流行発信地です! みたいな自信に満ち溢れた若い人ばかりで…何か性に合わなかったです。ずっと話しかけられるし…。


 まあ今のままでいいか。いきなり髪型オシャレにして高校行ったら、何あいつ高校デビューしてるんだって思われるのも嫌だしな。


 とりあえずコウジにはスキンヘッドを勧めておいて、その日は久しぶりに同級生と楽しく過したよ。

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