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海でぐー/短編集

とある怪獣映画について

作者: 海でぐー



 ――――怪獣映画好きの皆様へ捧ぐ。





 あなたにとって、最高の怪獣映画とは何ですか?


 世代によっても違うでしょう。

 性別によっても違うかもしれません。


 あるいは初めて見た映画が至高という人もいるでしょう。

 もしくは新しいほど素晴らしいという人もいるでしょう。


 昭和の怪獣映画ファンのみなさん。

 平成の怪獣映画ファンのみなさん。


 あるいは令和に入ってから怪獣映画にハマったという人でもいい。

 そんな同志の皆様方へ、私はこの言葉をお送りしたいと思います。





 ――――ゴジラvsコングは、必ず見よ‼――――





 ……はい、というわけで(笑)


 実際に「ゴジラvsコング」を見てきた感想エッセイです。

 とはいってもネタバレは一切含みませんので、安心して読んでください。


 何故ネタバレしないのかって?

 そりゃ、実際に自分の目で見て、感じてほしいからですとも。


 私にとって究極の怪獣映画とは何か。

 それを少しばかり考えてみると……()()()「ゴジラvsビオランテ」という作品が真っ先に思い浮かびます。


 それは、私が小さいころに放映された怪獣映画。

 ゴジラと、遺伝子科学によって生み出された怪獣「ビオランテ」が戦うという内容の平成ゴジラシリーズです。


 そもそもゴジラには、1954年の初代から始まった昭和シリーズ、1984年に再始動した平成シリーズ、2000年(1999年)から再び再始動したミレニアムシリーズ、劇場三部作のアニメ映画シリーズなどがあり、それから最近だと映画ではないアニメ版ゴジラもありましたね。

 これに、ハリウッド版GODZILLAも加わります。ただし、以前のZILLAはカウントされず、監督別にローランド・エメリッヒ監督の方を「エメリッヒ版ゴジラ(エメゴジ)」、ギャレス・エドワード監督の方を「ギャレス版ゴジラ(ギャレゴジ)」と呼ぶ場合もあるようですね。個人的にはエメゴジも好きですけど。


 その話はさておき、私の究極の怪獣映画は「ゴジラvsビオランテ」です。

 ただ、それ一つでは終われない。


 何故なら、究極の怪獣映画はやっぱり1954年の初代「ゴジラ」だから。


 おやおや、おかしなことを言い出しましたね?

 究極なのに一つじゃないと。


 そう、私の中では究極の形は一つじゃないんです。

 そして、二つでもない。


 ここに、もう一つ「ゴジラvsデストロイア」が加わります。

 これは、ゴジラが死ぬという初代に通ずる傑作。初代ゴジラへのオマージュ作にして、平成ゴジラシリーズ最終作。


 そして、さらに「ゴジラ ファイナルウォーズ」が加わります。

 賛否両論ありましたが、東宝特撮映画の登場怪獣をこれでもかと出しまくった夢の作品。さらには例のハリウッドから「ZILLA」まで出した奇作でもあります。


 この作品は、ミレニアムシリーズを終わらせた作品でもあります。

 というか1954年からの日本版特撮ゴジラを終わらせたと言っても過言ではない。


 ですが誤解しないでいただきたい。

 この作品が不評だったからゴジラシリーズが途絶えた……とかいう意味ではなく、監督自らが「一旦節目として終わらせる作品を作った」と言っているように、最初からそういう意図で作られた一面があるんです。


 あ、ちなみに天下のジャニーズ事務所からTOKIOの松岡昌宏さんが主演した異色作でもあります。結構貴重なんですよね。


 ……脱線しましたが、この作品は東宝特撮のスター怪獣からマイナー怪獣、果てはZILLA(エメゴジ)まで登場した上に新作怪獣まで出て、しかもゴジラファン垂涎の結末を迎えるという夢の作品なのです!(話が戻ってない)



 と、ともかく、私にとっての究極の怪獣映画はこんなにたくさんあります。

 どれか一つに絞れなんて言われても、それはちょっと無理。できません。


 あ、ちなみに他の特撮(ヒーロー戦隊や仮面ライダー、ウルトラマンなど)は割と守備範囲外なので除外してます。ご了承ください。








 ……というのは、つい先日までの話。


 前置きが長くなりましたが、ファンの皆さんならもう察してますよね?


 そう、私の中の「究極の怪獣映画」は、先日書き換えられました。


 かの「ゴジラvsビオランテ」も「ゴジラvsデストロイア」も、初代「ゴジラ」も最後の「ゴジラ ファイナルウォーズ」も。


 それ以外の新ゴジラ(1984)もミレニアムゴジラも、昭和ゴジラも平成ゴジラも劇場アニメゴジラもゴジラウルティマ(ゴジラsp)も。


 その他あらゆる怪獣映画が、「その瞬間」私の中から消え去ったのです。

 そう、先日「ゴジラvsコング」を見た瞬間に。



 何故なら、すごいから。

 何故なら、大迫力だから。

 (小並感)


 ネタバレを避けるため内容には一切触れませんが、とにかく凄かった。

 私がかつて幼少期に「ゴジラvsビオランテ」で感じた初めての驚きも、「ゴジラvsデストロイア」で感じた奥深さや悲しみも、その後で初代「ゴジラ」を知った時の感動も、「ゴジラ ファイナルウォーズ」のオマージュに感じた共感も……全てが塗り替えられてしまったのです。


 怪獣映画とは、かくあるもの。

 そんな一言で充分です。


 特撮とは違うCGで、時代なんか全く違います。何なら制作した国すら。

 それでも、私は究極の怪獣映画であると叫びましょう。


 そこの「最近の怪獣映画には魂が無いんだよ」と語る昭和シリーズファンのお父さん、おじいちゃん?


 そこの「平成シリーズこそ至高」「いやいやミレニアムシリーズの映像美に比べたら過去のなんて」と語るゴジオタの若者たち?


 そこの「アメリカ人がゴジラ映画の本質分かるわけねーだろ」と偏見を抱くあなた、「実際ギャレゴジ1、2作目も満足できなかったんだよ」と話すあなた?


 そんな人たちの意見も理解はできます。

 それでも私は言いましょう、ゴジラvsコングを見てください……と。



 何故なら、この映画はすごすぎるから。

 何故なら、大迫力にワクワクすること間違いなしだから。



 特撮が最高だとか、CGは違和感があるとか。

 日本人の魂だとか、アメリカ人がどうだとか。

 コロナだとかオリンピックだとか。

 そんなのどうでもよくなります(一部なっちゃ駄目だけど)


 あー、アメリカの人でも、長年ゴジラファンだった俺を超越してゴジラという存在を愛してくれるんだ。怪獣映画のなんたるかを語ってた自分が恥ずかしくなるくらいにオマージュを盛り込んでくれるんだ。


 この映画を見たら、そんなふうに思うことでしょう。

 あるいは、これからはハリウッド版ゴジラの時代なんだなと哀愁を感じるかも。



 この作品の凄いところは、作中の「え? そんな設定あり?」という部分まで東宝特撮へのオマージュなのではないかと感じてしまうところ。

 あまりに陳腐な設定も、「あー、日本のもそういうのあったなーw」とファンなりに納得してしまいました。そんな謎の擁護が生まれるくらい凄い。


 それはともかく、なんといっても見どころは怪獣たちのシーン。

 ネタバレになるので言えませんが、とにかくバトルが凄い。圧巻という単語では物足りないほどに超迫力のバトル。


 しかも、単に殴るとか引っ掻くじゃない。

 あの……クッソ、ネタバレなるからなんも言えねえ‼(笑)


 とにかく見よ‼

 とにかくまずは映画館で見よ‼


 このエッセイを見た段階で、地元の映画館では公開終了しているのであれば、県を跨いで放映中のところまで行っ……ちゃ駄目だからDVD出てから見よ‼

 できれば映画館であの迫力と展開を見てほしいけど、こんなご時世だから仕方がない。せめてBlu-rayで見よ‼(笑)


 私が言いたいのは、とにかく自分の目で一度見てほしいということ。

 ネットの評価とか、こんなエッセイ(笑)では伝わらない確かなものが存在するから、怪獣映画ファンなら必ず見ていただきたい。


 おじいちゃんもお父さんもお兄さんもお坊ちゃんも、おばあちゃんもお母さんもお姉さんもお嬢ちゃんも、怪獣映画ファンならば歳も性別も関係無い。


 あなたの中にあったドキドキも、あなたの中で眠っていたワクワクも、必ず再び覚醒することでしょう。血が湧き上がるような感覚が必ずやって来ます。

 この映画には、それだけの価値がある。見てきた私が保証します。


 先日のエッセイで「久しく怪獣映画にドキドキワクワクしてないけど」なんて書いた矢先、この映画で私は再びそれを取り戻しました。

 私、本当に久しぶりに、映画館で前のめりになって魅入って……もとい見入ってしまったのです。それだけ凄い映画でした。


 だから、私からのお願いです。

 映画館に見に行けるようなら、是非とも見に行ってください。


 映画館はコロナ対策も換気もしっかりしているところが多いです。

 だからこんなご時世ですけど、見なきゃ後々後悔すると思うので、是非見に行ってほしいです。


 怪獣映画ファンの同志には、もしかしたら生涯最高の作品になり得るかもしれない逸作だと私は思うから。

 だから、全力でこの作品を推させていただきたく、このエッセイを書きました。



 地域の映画館がコロナ対策微妙で怪しい、平日なら人は空いてるけど土日しか行けない、夏休みだから子どもたちがいっぱいいて不安。

 そんな人たちもいると思います。そして既に公開終了してしまった地域の方もいると思います。そもそも映画館が無い地域の方もいるかもしれません。


 そんな方も、DVD/Blu-rayが出たら必ず見ていただきたい。

 私見ですが、これを見ずに怪獣映画は語れない……かもしれないと思うほど、これは傑作中の傑作だと私は思います。



 以上、先日見に行って爆上がりしたテンションのまま書き綴った、「ゴジラvsコング」を推すだけのエッセイでした。


 なお、感想欄などではネタバレ禁止にはしませんので、語りたい想いや迸るパトスなどがあればそちらにどうぞ。



 それでは、お付き合いいただきありがとうございました。

 怪獣映画ファンの海でぐーでした~♪




いやー……見て来ましたけど、本当に凄かった。

ただただ前のめりで見入ってしまいました。あっという間に終わった感じ。


公開してしばらく経ってるし「なんで日曜の23時半に紹介すんだよ!」と言われそうですが、それでもホント見てほしい。これは見なきゃ後悔する。


DVDやBlu-rayで見る人は……なんかすみません(笑)

こんな凄いと知ってたら公開初日にでも行って、翌日にこれ書いてたのに……。

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― 新着の感想 ―
[一言] おおう、ひねくれてる私はこういう風に熱く推されると、 思わず別の作品を見に映画館に行ってしまうかもしれません。 導かれるように「100日間生きたワニ」を見てしまいそうなので 映画館には近づ…
[良い点] 私も見ました!面白かったです! ゴジラはハリウッド版しか見てない超ライトユーザーなんですが、一番面白かったかも。 SF好きなので、地底世界の登場でワクワクが爆上がりしてしまった!
[良い点]  熱い! [一言]  拙にとってのイチオシは、と申しますと、これはもう『作曲・音楽監督 伊福部昭』大先生様であります。  いえ、もちろん「監督 本田猪四郎」 「特技監督 円谷英二」のテロ…
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