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73:フレッド、パワーアップ!

 

「ねぇ、対話ってどんなこと話すの?」


 フレッドが100レベルに到達した次の日、最初のエクストラスキル習得に必要な条件である対話を始める為にフレッドの部屋に集合した


「対話自体は何喋ったのかは覚えてねぇんだよ」


 ソウマが答えれば


「そうなの?」


 とフレッドが俺に確認してきた


 ソウマよ……信用されてないな


「そうだよ。対話をしたって事自体は分かるんだけど、内容は覚えてないんだ。まあ、覚えててないって言うよりは封じられたって言うのが正しいかな」


 そこら辺の詳しい話は師匠が教えてくれたが説明が面倒なので省く


「へー」


 分かったような分かってないような感じで返事するフレッド


 そんなフレッドの後ろにユラ~っと影が近づき


 ガシッ


「なあ、フレッド君や」


「えっ?なに?」


「な、ん、で、クウガに確認したのかな~?」


「え、だってソウマが言ったことだし」


 メシッメシメシ


「いったい!痛い!いたたたたた!」


「俺が言ったことだからなによ。ほれ、言ってみ?」


「ご、ごめんって!冗談だから!」


 メシメシッ


 うーん。そろそろ助けてあげるべきか?ソウマが掴んだフレッドの頭から凄い音が


「クウガ~」


 ちょっぴり涙目でフレッドが助けを求めてきたので助けてあげよう


 ビシッ


「いだっ!」


 少し強めでソウマの頭に手刀を落とした


「はいはい、そこまでにして頭放してあげて。そろそろ対話を始めないと日が暮れちゃうよ」


「フレッド覚えとけよ」


「ごめんってば~」


 フレッドの奴、途中からソウマが巫山戯るの気付いてないな?

 まあ、ほっといてもソウマなら上手くやるから大丈夫だろう





「じゃあ、始めるよ」


「ああ」


 2人が仲直りして場所を俺とソウマの部屋に設置しているルームに移し、対話の準備が完了した


 フレッドが直立の姿勢で深呼吸して息を整え、詠唱を始めた


「我、百の試練を突破せし者。更に力を求め、真なる己を我は知る」


 フレッドがエクストラスキルを得る為の専用の詠唱を唱えると足下に光を放つ魔法陣が浮かび上がる


 さて、ここからは暇になっちゃうな


 俺も久々に瞑想でもしようかな


「なあ、ソウマー。俺らも瞑想でも」


 って、ソウマの奴いつのまにか瞑想してるし


 んーなんか出鼻を挫かれて瞑想の気分じゃなくなってしまった


 もう不貞寝しよう。アイテムボックスから簡易睡眠具。師匠は寝袋と呼んでいたを出して中に入る


 おやすみ~




「ふわぁ~あ」


 魔力の揺らぎを感じて眠りから覚める


 ソウマはまだ瞑想中だ


 フレッドは自分の掌を見たり、身体のあちこちを触ったりしている


「フレッド、ステータスを確認するのが良いよ」


「あ、そっか。ステータス」


 じーっと目の前を凝視するフレッド。ステータスを確認しているのだろう。気にならなと言うのは嘘だがフレッドとはまだそこまでの信用は獲得出来ているか分からない


「なんか、よく分からない奴なんだけど」


 そう言うや否やフレッドは他者にもステータスを見れるようにして俺に見せてきた


 何気ないその行動に俺は嬉しくなって口元が緩みそうになる。鉄壁だと思っているポーカーフェイスを何とか維持してフレッドが見せてくれたスキルの詳細を見る


 ******


【我は此処に存在せず】存在を消す


 ******


 うーん。抽象的すぎるね。もっとこう親切にしてくれないものかね。でも、こんだけ大雑把ってことはそれだけ強力だっていう証拠でもあるんだけど


「正直に言うと、俺もよく分かんない。だからフレッドがこれから使っていって理解していくしかないね」


「そっか~。でもこれが俺のエクストラスキル……なんか凄い嬉しい」


「そんなに?」


「そりゃそうだよ! だってエクストラスキルだよ!? 英雄譚とか古代遺跡の書物とかにも度々出てくる強力なスキルだよ!? どうしてこの凄さが分かんないかな~。あー、でもクウガ達は既に5個も持ってるんだよね」


 おっと、スイッチが入ってしまった


「そりゃ、2人にとってはもうそんな大したこと無いのかもしれないけど、僕にとってエクストラスキルってのはね」


 この後、日が暮れて瞑想から睡眠へと移っていたソウマが起きるまでフレッドの長~い話に付き合うこととなった





 フレッドがエクストラスキルを手に入れた翌日。ダンジョンをエクストラスキルを試しつつ攻略し、15層へと辿り着いた


 そこで、フレッドのエクストラスキルが猛威を振るった


 15層に来るまでの道中で検証を続けた結果。制約は制限時間以外では殆どない上に、デメッリトもない非常に強力なものであることが判明した


 制限時間は、一回20秒でインターバルは1分。触ったり触られたりすると解けると言うことはない。これらの制約などはこれから使っていけば伸びたり短くなったりする筈だ。エクストラスキルにはレベル表記が存在しないが成長する。成長の方向性はどうなるかは成長しなければ分からない


 そして、このエクストラスキル最大の長所は、存在を消すと言うことにある。フレッドがそのエクストラスキルを使えば、気配を探ろうが魔力を探ろうが風の流れを探ろうが知覚出来ないようになるのだ。しかもその知覚されなくなるのは任意で可能なことも分かっている。更に敵の攻撃が当たらない。これでデメリットが無いのはとんでもない代物だと思う


 更にとんでもないのが、その消えてる間の攻撃も知覚できないのだ


 我が友人ながら恐ろしいエクストラスキルを手に入れたものだ


 それでも、この世に完璧なんてものは存在しないのだ。油断はしてはいけない


 と思ってはいても目の前の光景を見れば大丈夫なんじゃ無いかな~と思ってしまう


 だってさ、15層のボスである宝石竜を瞬殺してしまったんだから


 いやね、一応レベル帯は近いんだけどそれを瞬殺だよ瞬殺。宝石竜は竜では上級よりの中級ってとこで、一般ではかなり強いと言われている。ランクはSの上位。まあ、つまりSSに近いんだ


 それをフレッドはサクッと殺してしまった


 ボスの部屋に入ってすぐにスキルを発動して存在を消す。そして、そのまま宝石竜に近づき心臓部にある魔石をひと突きしてフレッドが姿を現せば宝石竜が白眼を向き倒れ込んだ


 フレッドが存在を消している間にした攻撃はスキルの効果が切れてから反映される。あれに対抗するのは無理なように思われるが、実際はそうでも無い。スキルに対応出来るものがあるし、俺は使わなくても対応出来る。実際に模擬戦をやって使わせたのだが、予測、直感、第六感、諸々を駆使して制限時間内を回避し続けた。苦労したのは攻撃が効かないからフラストレーションが溜まったくらいだ。まあ、スキルを使えば簡単だったのだが、それでは意味が無かったからね


 魔石は高く売れるんだが今回は攻略とレベル上げが主だからしょうがない。それに、宝石竜はその名前通りに見た目がとても綺麗でその素材は高値で売れる。観賞用にもなるし、装備にしてもそれなりの性能になるからだ。本当に宝石では無いんだが、鱗が宝石のように光り輝いている


 フレッドの戦力が上がって攻略が捗りそうだ。夏の休暇の間には攻略を終えたいものだ



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