7:サバイバルだー!
えー、ただいま俺とソウマは広大な森に来ています。いえ、来たというよりは、飛ばされました。うん、師匠は馬鹿だと思います。いきなりすぎでしょうよこれは
「はー、ウダウダしててもしょうがねぇぞ、クウガ」
「そうだな、じゃあまずはどうする?水と火は魔術でどうにかなるけど食料と寝床を確保しないと」
「そうなんだよな~、木を切ってそれで小屋でも作るか?いや、無理か。あ!洞窟って良いんじゃね?」
「洞窟か~、あるかな?」
「わかんねぇけど探してみようぜ!食料は魔物とか動物狩って食べれば大丈夫だろ。解体とかやったことねぇけど」
「まあ、なんとかなると思うよ。そこら辺も師匠に教えてもらったし」
「だな!よし、じゃあ探索開始だな!」
師匠に渡された装備をつけて探索を始める
探索を開始して、俺達は魔物に遭遇した
豚の頭に肥え太った脂肪の塊、手にはそこら辺の木を引っこ抜いたような棍棒を下げている。オークだ
「ブモォォォ」
「おい、クウガ、俺に譲れ」
「え?やだよ、俺がやる」
「は?いいじゃんかよ。俺にまずは譲れよっ!」
敵の目の前で余裕ぶっこいているようだが、オークは今の2人なは格下であるし、警戒は怠ってはいない。 なによりも彼らは戦闘狂だ、初の実戦だ我先にとなるのは当然と言えるだろう
「いやだよ!もう、ジャンケンで決めよう」
「ああ!いいぜ!」
「「最初はグー!ジャンケン!」」
ブモォォォォォォォ!
「「うるせー!」」
ボグッ!
「「あ」」
オークが待ち切れなかったのかオークが迫ってきた。そして、イライラしていた2人は2人同時に拳を突き出してオークの胸から上を吹き飛ばしてしまった
「あー!折角の初戦闘が」
ソウマが地面に手と膝をつきうなだれる。
「まあ、残念だったけど本当に残念だったけど次があるよ。今は解体を先に済ませよう」
「はあ~、そうだな」
短剣を取り出してオークを解体していく肉を時空魔法のアイテムボックスに収納する。骨や棍棒は捨てていく
解体し終わった頃にまた魔物が現れた。オークの血の匂いを嗅いで寄ってきたのだろう。結構な数だ
「いいねいいね~、おい、クウガ!どっちが多く殺せるか勝負しようぜ!」
「乗った!負けた方はこの後の戦闘で1回休みね!」
それぞれ反対に駆け出す
師匠も言っていたことだし、この機会にスキルを試そう。【変化:龍】と念じる
すると、肩甲骨辺りから翼が、尾てい骨の辺りから尻尾が生え、籠手の下の肘から先が変化する。所々に鱗が出ているみたいだ
うーん、鱗と腕の変化はいらないかな~。そう思うとそこの部分は元に戻っていく。おー、変えたいところだけ変えれるのか
「クウガ~、俺、今3体だけどお前は~?
って何だその姿!?角とか翼とかカッケェ~な!」
「これはスキルの変化使ったんだよ。てか、角も変わってるのか。確かに伸びてるな~。てか、ソウマはもう3体!?負けらんないな!」
僕は【縮地】を使い、俺と同じくらいの大きさのゴブリンの前に一瞬で移動し【魔纏】で火を拳に纏い中段突きを繰り出す。当たったゴブリンは爆発四散する
後ろから迫ってきたフォレストウルフを尻尾に石の礫を纏わせ叩き落とす
今度は前方からオーガが現れたので風を纏わせた右脚を前に振り上げ風の刃を飛ばして縦に両断する
まだいっぱいいるな~
「ソウマ!今何体?」
「5!」
やべー、負けてんじゃん。ペース上げてくか!
その後も血を嗅ぎつけて寄ってきた魔物を屠り続けていき、2人合わせて100体は越える魔物を屠ったら一旦落ち着いた
「52対49で俺の勝ちだな!クウガは次、休憩な!解体せずにお前のアイテムボックスにいれて解体後でやろうぜ、取り敢えずは寝床見つけねぇと」
「はあ~、変化が余計だったか。わかった!そうしようか」
ゴブリンとか一部の食べても美味しくない魔物を除いて、アイテムボックスに入れていく
「おし、全部入れたよ。移動しよう」
「りょーかい」
寝床を探しながら移動して行く。その間も襲ってきた魔物を返り討ちにし、スキルの習熟などを行っていく
日が沈み、空が暗くなって、漸く寝床になる所を発見した。地面がその部分から隆起し地面が盛り上がっている所に穴が開いていた。中には熊型の魔物がいたが、サクッと屠り、寝床を確保した
そこら辺の木の枝を拾い集めて火魔術で火をつける。土魔術で皿やコップを作る。アイテムボックスから魔物の死体を取り出し解体し、食べる分を残して後は仕舞っておく
お肉は何の味付けもなく、焼いただけだったが普通に美味しかった。ゴブリンの肉をソウマが紛れ込ませて食ってしまったが、もの凄く不味かった。あいつ、ご丁寧に香草とってきて匂い消してたからな~全く気付かなかった。仕返しはきっちりしたが。そのせいで今のびている
俺はというと今はステータスを確認している。レベルは魔物を倒すと上がり、レベルが上がると魔力などが上がるのだ。上がり方は個人差があるらしい。魔力以外は訓練や修行などでも普通に上がる。魔力だけは特別な方法かレベルを上げるしかないらしい。スキルにもレベルがある物が存在し、本人の習熟度によって補正がかかるものや、何回も使用してレベルが上がり、出来ることが増えるものなどがある。スキルレベルの最大は10だ。ステータスは強さの指標の1つだ、これが全てということではないというのは師匠からさんざんと言われ分かっているが、自分が強くなっていると簡単にわかる
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<名前>クウガ
<種族> 龍人
<称号> 先祖返り 転身を持つ者
[レベル]7
〔生命力〕340026/340026
〔魔力〕1256000/1256000
〔筋力〕3526
〔瞬発力〕4211
〔器用〕3927
[スキル]
【龍転身】【変化:龍】【龍の眼】【頑強】
【豪腕】【豪脚】【再生lv4】【魔素吸収lv4】
【身体制御lv6】【体術lv5】【拳術lv6】
【脚術lv6】【高速思考】【並列思考】
【気配察知】【魔力操作lv4】【無魔術lv4】
【無詠唱】【火魔術lv4】【水魔術lv1】
【風魔術lv3】【土魔術lv3】【雷魔法lv4】
【氷魔法lv2】【闇魔法lv1】【光魔法lv3】
【時空魔法lv3】【元素魔法lv2】【精霊魔法lv1】
【魔纏】【縮地】【空歩】
〔適正属性〕無 火 水 風 土 雷 氷 闇 光 時空 元素
龍 精霊
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うん、俺は確実に強くなれている!
これからも頑張っていこう
ご飯も食べてゆっくりできたからそろそろ寝よう
火を消して、のびているソウマを引きずって洞窟に入って警戒はしたまま眠りについた
翌日は起きて朝食を食べて食糧は充分あるので焦らなくてもよくなったのでソウマといつもの主義メニューをこなし、適当に魔物を狩って寝た
問題が起きたのはその次の日だった
昨日と一昨日の探索で分かったのはこの森はかなり広く、俺達がいる辺りは俺達より強い魔物はいないということが分かっていた。
だが、その日、ソウマとの模擬戦を行っているとき、強い気配を感じたのだ
安全を考え、ソウマと共に洞窟へ引っ込む。俺が気配のした方を【龍の眼】を使い確認すると、そこにはワイバーンに乗った俺の母さんを殺したヤツと同じ雰囲気を持ったやつが載っていたんだ