20:地竜を斬ったどー!
地竜を求めて移動して、5分経った所で3体の地竜と遭遇した。
俺は早く先程分かったことを試したくて、【縮地】を使い一瞬で地竜の首を斬れる位置に移動して握りの強さ、剣を振る時の力の入れ具合を考え剣を振り下ろす。
カンッ!
おっと、ちょっと弱すぎたようだ。攻撃された地竜が前足で反撃してきたので後ろに下がって回避して、今度はさっきとは逆の位置に移動して、先程よりも力を込めて速さを上げて剣を振り下ろす。
ザンッ!
地竜の首が綺麗な切断面を残して落ち、体が数瞬遅れで地に崩れる。
おし!斬った!後はこれを無意識で出来るように繰り返しだ!
そう決めて俺は既に残り1体になっていた地竜へ向かい駆け出すのだった。
ザンッ!
地竜の首が綺麗な切断面を残して地面に落ちる。
本日何体目になるかは途中から数えるのをやめたのでわからないがコツは掴めたと思う。上手くいった後はまた何度か失敗してしまったが、今では失敗は少なくなった。
新しく出来ることが増えて嬉しくなったのでラキアに話しかける
「ラキア!もう殆ど出来るようになったよ!」
「おめでとうございますマスター! 流石です!」
そう言って笑いながら俺の頭を撫でてくれるラキア。最近このラキアに撫でて貰うのが凄く嬉しい。あと、何でか分からないけどラキアの笑顔とか見ると凄いドキドキする。やっぱりこれってあれなのかな?
そんな事を考えているとソウマが声を掛けてくる
「おう、クウガ。満足いったか?」
「うん、もう進んでもいいかな。このまま攻略して行く?それとも今日は取りあえず帰る?」
そう返すとソウマはアイテムポーチから時計を出して時間を確認する。
「いや、まだ時間はあるから少しでもいいから進もうぜ。俺は早くもっと強い敵と戦いてぇ」
「わかった」
表には出さないようにしているが俺も気持ちはソウマと同じだ。勁や剣など新しい事が出来るようになって早くそれを試したいという衝動。それに強者との命を懸けたあの死ぬかも知れないという緊張を俺の心が求めている。
俺たちは強敵を求めて22階へと向けて階段を登っていくのだった。
22階へと到達した俺たちを出迎えてくれたのは赤い鱗を持ちトカゲの様な頭、2本の足で立ち、更に尻尾が生えている、リザードマンと呼ばれる魔物だった。リザードマンは赤い鱗の上から冒険者との戦いで傷ついたのだろう、所々に傷やへこみが見られた。そして、手にはカットラスと呼ばれる片刃の剣。このリザードマンという魔物の特徴は知能がゴブリンなどと比べて高くて武器を扱える。更に身体能力は高いというかなり、期待が持てる相手だ。
数は2体。ちょうど俺とソウマで1体ずつで戦闘は始まった。
向こうは魔力を使えない様で剣はそのままで斬りかかってきたので俺も使わない。身体強化もこの程度なら、ない方が楽しめる。
俺が振り上げた剣とリザードマンが振り下ろした剣がぶつかり、リザードマンの剣が弾かれる。力はこちらが上だ。
ふと思ったが地竜が切れるのなら、あのリザードマンの持つ鉄製であろう剣なら斬れるのではないか?
よし、試してみよう。
リザードマンの剣をしゃがみ、下がり、半身になりと、避けてタイミングを計る。リザードマンが剣を上に振り上げる。ここだ!
「シッ!」
握り、力の入れ具合、刃先の入る角度。全てを自分の感覚を頼りに制御する。リザードマンの振り上げた剣目掛けて俺は右から横薙ぎに振るう
キンッ!
剣が地に落ちる音が響く。
リザードマンは自分の持つ剣を斬られたことで動きが止まり、俺は横薙ぎに振るった勢いを殺さずに袈裟斬りへと繋げてリザードマンを断ち切った
俺は今、成長を実感でき嬉しさが込み上げている。リザードマンの剣は鉄製だが状態が悪くなっていた訳ではなかった。それを俺は同じ鉄製の剣でたたきおるのではなく、斬ったのだ。これでまた一歩前進した。次はこれを片手でも、そして双剣でも出来るようにしよう。そしたら魔力なしの飛ぶ斬撃だ。
俺は師匠達から色んなことを教えてもらった。そして、現在のこの世界の現状を知るにつれて俺は成し遂げたいと思うことが出来た。大切な人を失いたくないから、守りたいから強くなろうとした。だけど今はそれだけじゃない。まだこの事は誰にも言っていない。父さんにも師匠にもラキアにも、それに本人には恥ずかしくて言えないがもう親友とも言えるソウマにも言っていない。力無い者が大それたことを言っても良いことは起きない。だから俺は力をつける。成し遂げることなど出来ないかもしれない。だが、師匠は教えてくれた。何事も始めなければ始まらない、行動しなければ進まない、成そうと思わなければ何も成すことが出来ないと。だから俺は努力する、考える、勉強する。そして師匠ですら成し遂げることの出来ない俺の#目標__・__#を達成する為に。
俺は決意を改めて固め、鉄の剣を片手で握りしめ新たに現れた槍持ちリザードマンへと駆け出す。
~~~~~~
クウガが新しく寄ってきた槍持ちのリザードマンに駆けていくのを俺は見ていた。相手は1体だから俺まで行く必要はないだろう。
クウガは剣術を覚えてまた強くなった。
俺達は修行を父さんにつけてもらっている時、よくお前らは才能があるや、天才だなと言われることがある。クウガと一緒に修行をやっていて、言われる言葉の意味が分かっても本当の所は分からなかった。だけど、クウガが剣術を始めた頃からそれが段々と分かってきた。俺は剣術と言うものは性に合わなかったし、上手く剣を扱えなかった。そんな時だ、クウガが剣を使っている所を見て差を感じたのだ。俺はこれが才能だと感じた
俺がもし剣を気に入っていたら俺はダメになっいただろう。そうじゃなくても俺は少し焦りを覚えた。またクウガとの差が開くことに。クウガのあのスキルが特別なのも、違う強さだというのも理解はしているがそれでも感情では納得は出来ない。
俺はあいつと競い合うライバルあり、互いに背中を預けれる友でありたいのだ。
だから俺は爪という新しいことに挑戦した
父さんはそんな事で焦らなくて良いと言った。焦っても良いことはないし、お前は確実に強くなれているとも。
だけどやっぱり俺はクウガと対等でありたい。帰ったらラウルさんに色んな武器を見せて貰おう。
おっと3体追加か。俺も戦いますかね
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マスターと出会ってから2年が経ちました。召喚された時は子供に呼ばれたことに驚きましたがそんな物はマスターを見てすぐに吹き飛びました。
私には魂の輝きが色となって見えます。それは人によって様々なのですが、マスターは光という他ない輝きでした。近くにいたソウマさんとマスターの師匠であるアイトさんの輝きも凄まじいものが有ったのですが、マスターは別格でした。全てを照らし、闇を消し去る光と言えば良いのでしょうか?そんな光です。
それにマスターはあの歳で佇まいがとても洗練されていたのです。とても子供とは思えませんでした。さらに瞳にはとても子供が備えないような深い知性の色が見えました。
そして、私はその時直感したのです。この方は将来とてつもないことを成すであろうことを。そして私はそのお力になりたいと。そして私は私の魂の具現した姿である剣を捧げ忠誠を誓ったのです。
ですが、その忠誠は今では別の物へと変わっています。私は長い時を生きてきたのですが、その長い時の中で初めての感情です。
マスターが強くなる為に直向きに頑張る姿、魔物へと立ち向かう勇姿、周りの人へ見せる優しさ、胸に秘める信念を感じて私の忠誠は恋慕へ、恋慕はいつしか愛情へと変わっていきました。マスターを見ることが幸福で、マスターの頭を撫でることは至福の時です。頭を撫でると恥ずかしがりながら嬉しそうに笑ってくれるマスターに.愛おしさが溢れてきます
マスターが剣を持ったリザードマンを倒し少しその場に佇んでいるかと思ったら、ただでさえ眩い魂の輝きがさらに増したのです。
私はその光輝く銀色の光を見ながら思います
私のこの愛情はマスターへ伝えても良いのでしょうか?召喚獣であり、人の姿には成れるが人ではない私が、マスターの隣に立つ事を望んでも。マスターは私の事をどう思っているのか。
召喚獣であっても望んでも良いのでしょうか……




