―正式サービス初日①―
翌日の朝8:55にスマホが鳴った。
出ると雪からだった。
〈いよいよだね!5分後楽しみにしてるね!〉
〈…ん。私も、楽しみなの〉
〈じゃあね〉
たったそれだけの会話だが、緊張が解れた。そしてついに9:00ジャスト。
私はログインした。
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ログインして最初に出た場所は、噴水広場の前だった。
「おーい!」
声が聞こえた。
振り向くと親友の雪と妹の千草ともう一人少女がいた。
4人で集まるとまずフレンド登録した。
「…私、シュリー、宜しくなの」
「私はセツだよ」
「私はクーチャ」
「私はセツの従妹のアーチェと言いますわ。宜しく、シュリー」
「…ん、宜しくなの、アーチェ」
「シュリーは、人族で良かったの?他にもいろいろあったけど」
「…ん」
「まあ、初心者だし慣れるまでは寧ろそれでいいんじゃないかな?」
「それもそっか。じゃあ、まずは職業組合に行って職業決めよう」
「そうですね」
「…任せるの」
「じゃあ、ついてきて!」
そして職業組合という場所に行った。
中に入ると初日だけあって結構な人がいた。
「あの円の中に入ると自分の職業が勝手に選択されるから。基本的に苦手なことや出来ないことは選択肢から除外されるようになってるから安心してもいいよ」
「…そっか」
「ちなみにこっちでは職業のことをジョブっていうから」
「…分かったの」
私は並びながらセツから説明を受ける。
どうやら職業=ジョブは、自分では決められないらしい。
しかし、ジョブスキルは自由に選べるスキルと比べると結構特殊なスキルが多いのだとか。
「お、そろそろだね」
「…ん」
「じゃあ、私先に行くね!」
「…頑張ってなの」
「オッケー!」
そしてセツは円の中に入った。
『ジョブが入りました。』
次にアーチェ、その次にクーチャ、そして最後に私と順番にいった。
私たちは一度外に出て、どこか落ち着いた場所に行こうということで、カフェへ入った。
そこで、自分に与えられたジョブを見た。
ジョブ:〈樂士〉
使用楽器:
ジョブスキル
[*歌]…歌が歌えます。
[*舞]…舞を踊れます。
[*楽器演奏]…楽器を演奏出来ます。
使用アーツ:[調律]
[*音感]…メトロノームなしで音を聴き分けられる。
[*楽譜詠み]…楽譜が読めます。
[*バランス]…様々なバランス感覚を養えます。
[*冒険]…旅に必要な事が大体出来ます。
自由スキル
[空き][空き][空き][空き]
控え
…えっと…
「どうしたの?シュリー?」
セツが私のメニュー画面を除き見た。
「おー!レアジョブじゃん!シュリー」
「…そうなの?」
「あ、ほんとだ!お姉ちゃん超レアジョブじゃん!」
「そうなんですの?」
「アーチェは何が出たの?」
「私は錬金術師ですわ」
「生産系かあ…しかも錬金術師って生産系の中で一番のレアジョブじゃん」
「そういうセツとクーチャはどんなジョブが出たんですの?」
「私は女騎士」
「私は魔術師です」
「…凄く、似合ってる…」
「確かに似合ってますわ…」
「普通すぎるよぅ!」
「魔術師とかβ時代と変わってないです…」
「まあ、ジョブは変更出来ないし仕方ないか。さて、じゃあまずは道具屋と楽器屋に行こう」
「そうですね」
「…でも3000Gで楽器なんて買えないの…」
「その辺は私たちに任してよ!アーチェもな!でもその前にまずは武器屋行こう!」
そして武器屋へ。
たくさんの武器が置いてあった。
短剣・長剣・大剣・弓・銃・槍・斧・ハンマー・杖・大鎌・盾などがある。
その中で手に持ってみて一番馴染んだ武器は槍だった。
アーチェは、杖だ。
プレゼントと称してセツが買ってくれたがいつか何かの形で返さなければ。
そして次は道具屋へ行った。
アーチェの錬金術師の道具を購入したあと、私の冒険者道具を購入してから楽器屋へ行った。道具屋から楽器屋までそんなに離れてなく約5分で到着した。
妹が入り会頭一番に言った。
「すみません、ここに15弦カンテレっていう楽器置いてます?」
『また珍しい楽器を探してるねぇ…』
「はい。私の知り合いにプレゼントするんです。その人のジョブ、樂士なんで」
『その知り合いはその楽器弾けるのかい?難しい楽器だよ?』
「誰にもの言ってるんです?15弦カンテレならリアルで10年弾いてますから、寧ろ補正なしでも余裕で弾けますよ」
『そうかい。ならいいが…最近は楽器も弾けずに買っていく輩が多いから…』
「それはまた、ご愁傷さまです」
『儲かるから別にいいんだけど、楽器だけ買って弾かないってのも流石にどうかとねぇ…』
「まあその気持ちは分からなくはないですね」
『じゃあ、お金だけどセットかい?それとも楽器だけかい?』
「セットでお願いします。」
『じゃあ、16万Gだよ』
「どうぞ」
『まいどあり』
そしてクーチャは楽器を持って私に渡してきた。
「はい、これお姉ちゃんの商売道具」
中を見た。
15弦カンテレがそこにあった。しかもセットだ。
「…高くなかった?」
「そうでもない。16万Gくらいだったから」
「………」
「安いのもあるけどすぐに潰れたり、音割れが酷かったりするから、ちゃんとしたやつを購入しておいた」
「ナイスクーチェ!」
「任せてください、セツさん!」
「まあ、シュリーにとっては大金でも、β時代から稼いでた私達からしたら言うほど大金じゃないからさ。そこまで気負わなくていいから。アーチェも」
「必ず何かの形で返済しますわ」
「…私もなの…」
「じゃあ、必要な物も揃ったしこっからは個人行動と言いたい所なんだけど、先に教えておく事があった。着いてきて」
セツに言われるままに着いていく。
小さなお店だった。
人もまあまあ多い。
「ここはスキルショップって言って好きなスキルを買える所なの。ちなみにスキル1つで200Gだから」
中に入って見てみると色々なスキルが置いてあった。
私が購入したスキルは[言語][魔力][釣り][料理][裁縫][鑑定]の6つ。1200G使ってしまった。
そして私達は別れた。
* * * * *
NAME:シュリー
種族:人族Lv1
人種:人間
所持金:1800G
HP:60/60
MP:60/60
SP:6
ステータス
ATK:5
DEF:7
STR:5
DEX:20
AGI:8
INT:10
VIT:10
ジョブ
〈樂士〉
使用楽器:15弦カンテレ
使用武器:槍
スキル
[*歌][*楽器演奏][*舞][*音感][*楽譜詠み][*バランス][*冒険][言語][槍術][鑑定]
控え
裁縫/釣り/料理/魔力
主人公は音楽大好き人間です。
楽器演奏している時や唄を歌っている時は少し人が変わります。
なんというのでしょうか、魅力的になります。
普段を知ってると別人と疑いたくなるほどです。
そんな主人公の魅力をこれからどんどん出せていければと思います。
では次回へ~、続く!!