入院準備
家に帰り、私がお父さんの携帯に送られてきたメールに書かれている物を、旅行バックに入れていると
「お前、よく分かんな。お父さんはパジャマがどこにあるとか、お母さんの下着が入っている場所も、知らんかったから助かるわ」
お父さんに感心された。
それから、お父さんはお母さんが入院した事を、お母さんの両親とお父さんの両親に電話で、話し終わったと教えてくれた。
「由真、お父さんの実家に、春休みの間だけでもおばあちゃんに、由真の事を見てもらうように頼んだから、自分も荷造りしなさい。」
「え。どういうこと?」
「お父さんはお母さんが入院している間、ずっと会社休む事はできないんや。だから由真は、おばあちゃん家に泊まるように。」
「いやや!なんで勝手に決めるん?1人で留守番ぐらいできるわ」
「あかん。お父さんが帰ってくる夜遅くまで、由真を1人だけにさせるのは心配やから、それはできひん」
「行かへん!絶対に嫌やかな」
「もう決まったことやから」
怒りで涙が溢れて。病院へ行くまでお父さんの顔を見るのも嫌で、喋りたくもなくてずっと無言でいた。
お母さんに頼まれた物を、お父さんと2人で病院へ持って行って、お母さんにお父さんに言われた事を言った
「そっか。その方がお母さんも安心やわ。学校も休みやし、長い時間、由真1人だけになるのは心配やから。」
「ほらな、言ったとおりやろ。お父さんは明日もう1日仕事休むことにしたから、おばあちゃん家に送っていくし」
お父さんが、どうだと言わんばかりの顔で、私を見るのが気に入らない。
「・・・・・・・」
「由真おばあちゃん達に迷惑かけたり、わがまま言ったらあかんよ。」
お母さんまでお父さんと同じこと言ったから、ショックだった。1人でも留守番できるのに・・・・。
「それはそうといつ退院できそうなんや?」
「それがなぁ・・・ さっき回診に先生が来てくれた時に聞いたんやけど、出血が完全に止まったのが2日間続かないと、退院できないらしいわ。さっきトイレに行ったときには、まだ出血していたし・・・」
ため息を吐きながら、お母さんが話してくれた。
「由真、お母さんが入院している病院は、おばあちゃん家からも来れる距離なんやから、会いたくなったら、おばあちゃんに言って連れてきてもらい」
お父さんが教えてくれた。
「え、ここまでこれるん?」
「知らんかったの?乗り換えなしで電車でこれるやんか」
お母さんが笑いながら言って
「だからもう拗ねんとき」
私のほっぺを軽くつまんだ。




