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始った

また始った一人で留守番生活。

お父さんが帰ってくるまでにお母さんが毎晩電話掛けてくれる。


「変わりない?」


とね。平気平気、お弁当生活は嫌やけどな。

馴れてしまったからかな・・・

毎晩お母さんが電話をしてくる時間が不規則なのもあったし、万理のお母さんが「一緒に晩御飯食べよう」って誘ってくれてん。すぐに帰ってくるから大丈夫やと思って、万理の家でご飯を食べ終わって、「ちょっとだけ遊ぼう」の言葉に誘われ、遊びに夢中になって気が付いたら九時回っていた。

しかも、それに気が付いたのはお母さんが万理の家に電話を掛けてきたから。

万理のお母さんに手渡された受話器を受け取ったとたんに


「今すぐに家に帰りなさい」


冷たい声で言われた。それからすぐに


「万理ちゃんのお母さんに代わって」


と言われたから、受話器を万理のお母さんに手渡すと


「いえいえ、私が誘ったから、こんな時間まで引き止めてすみません」


万理のお母さんが言っている。その様子を見ていると万理が近づいてきて、口パクで『怒こられた?』聞いてきたから、うなずいたんや。

やばい、あの感じのお母さんは相当怒っている・・・

うちのお母さんと会話が終わると、「家まで送るわね」万理のお母さんが言ってくれた。

家に向かって歩いている最中に「『晩御飯、ご馳走になってすみません、でももう遅いから家に帰らせてもらえませんか?明日も学校やし』って言われてな、それから由真ちゃんのお母さんに『ご迷惑をお掛けしてすみません』と謝られたわ。由真ちゃんのお母さん、怒っている様子じゃなかったから大丈夫よ」


言ってくれたんやけど・・・

違う。それは万理のお母さんやからや、私はすっごい怒られる。



家に着き、万理のお母さんにお礼を言ってから家に入ると、私が帰った時間を見ていたかのように家の電話が鳴る。

恐る恐る電話に出ると、案の定お母さんからで


「何考えてんの?!」


いきなり怒鳴られた。


「家に一回電話したら出へんくて、お風呂かな?思って、しばらくした後にもう一回電話したけどそれでも出ないから、何かあったん違うかと思って心配したんやで!晩御飯を誘われたなら、お母さんの携帯に何で連絡せーへんの!!お母さんの友達に電話して、自宅まで見に行ってもらったんやで!そしたら『家の電気が点いてない』言われたから、もしかして一番仲のいい万理ちゃん家にいてるんじゃないか、思って万理ちゃん家に電話したんや」


大きな声で一気に言われた。


「分かってんの?!あんた、お母さんの友達にまで、迷惑かける行動をしていたってことを理解してんの!!」

「・・・ごめんなさい」


素直に謝ると、ため息を吐かれた。


「今度からお母さんの携帯に電話しいや」

「うん、分かった。電話します」


小さな声で返事をすると


「お風呂入ってさっさと寝なさいよ」


それだけ言われて、電話を切られた。

久し振りにお母さんが切れた・・・

知らんかった。お母さんの友達が家まで見に来てくれたなんて。

今回のことがお母さんから、お父さんにも報告されるんやと思うとぞっとする。またお父さんにも怒られるんやろうな・・・ お父さんが帰ってくる前に寝ようと決めた。


寝る場所は、もちろんお母さんの布団。

お父さんが帰ってくるまでに寝なきゃと思い、布団入って目を閉じて気が付いたら朝になっていた。


台所へ行くとお父さんが朝ごはんを食べている最中で、私を見て一言


「お母さんを心配させるな」


やっぱり、お父さんにも昨日のことがばれている。

昨日は、ほんまに私が悪かったと反省しているから素直に謝った。


「はい、ごめんなさい」


私が言うと、今日の晩御飯の弁当代千円をテーブルの上に置き、仕事へ行くお父さんを見送った。

玄関のドアが閉まると深いため息が出る。


よかった、あんまり怒られなかった。

あーホンマによかったよ。



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