でかい子供
お母さんと会話している間に、お風呂から出たとすぐに分かる格好で、お父さんが無言で居間に戻ってきた。
流石やなおかあさん。ほんまに言った通りや。
なんて思っていても、口には出さず無言で、お父さんが晩御飯を食べられる準備をする。
少しは、お父さんが機嫌が悪い時の対処方法を覚えなあかんしな。
お母さんが教えてくれたし、お腹が空いた時と、眠いのに寝れない時に機嫌が悪くなるなんて、ほんまに子供みたいやな・・・
図体ばっかり、でかい中年のおっさんやから、たちの悪い子供やんか・・・
キモッ!!
自分の心の中で悪口を言いまくる。
晩御飯を食べられるように用意しても、お礼も言わずに無言で食べだすお父さん。
ほんまに最悪やで!
何気なくお母さんの方を見てみると、目と目が合った。
私が今、どんなことを思っているのか、まるで分かっているかのように、お母さんがにやりと笑う。
これは絶対にばれてるな・・・
私はお母さんに、苦笑いをしてみせる。
私の顔を見たお父さんが話しかけてきた。
「何笑っとんねん」
目線をお母さんから、お父さんに戻し
「別になんでもないよ」
それだけ返事をする。
話掛けられたということは、悪い機嫌が治まりつつあるんか?
また目線をお母さんに向けると、今度は頷いてくれた。
なるほど~ もうそろそろ機嫌がよくなりそうなんやな。
それにしても、お父さんの取り扱い方は大変やな・・・
こんな性格のお父さんと、よく結婚したよな~ お母さんは。私は絶対に、こんな人は嫌や。
暫くは、お父さんの顔を見たくないから
「お風呂に入ってくる」
一言だけ言って、お風呂に逃げた。
「ホンマに最悪やで。あんなお父さんやとは、思わんかった。お母さんが2回目の入院する前に、お父さんの性格を知った時も、最悪な人やと思っていたけど、今日のは、ほんまに幻滅した。むかつく!」
独り言を言いながら、服を脱ぎお風呂に入っても、まだ怒りは治まらない。
「お母さんも大変な人と、一緒になったもんやな~」
ため息も出る。
「あんなんで、ほんまに今回は家事を手伝ってくれるんか?嫌やな~心配になってきてもた・・・」
お風呂場に私の独り言が響く。




