ボーリング
久し振りに食べたお寿司は美味しい。
お寿司を食べながら、ゴールデンウィーク中は何をするかお父さんと話し合った。
「どこか行きたい所あるんか?」
「ん、別にないな。見たい映画もないし、ゴールデンウィークでも、何所にも遊びに行かない友達がいるから、その子達と遊ぶ約束してん」
「そうか・・・でも何所か出掛けような。お父さん考えとくから」
確かに、何所にも遊びに行けないのは悲しいかもしれないと思い、出掛ける場所はお父さんに任せることにした。
・・・・あまり期待はしないけどね。
ゴールデンウィーク初日はこうして終わっていった。
ゴールデンウィーク2日目と3日目もお母さんに会いに行ってから、友達と遊んで過ごす。
ゴールデンウィーク最終日は、お父さんがボーリングに連れて行ってくれたんだけど
私はガーターばっかりで、ちっとも面白くない。1ゲームでいいと言ったのに、2ゲームもさせられた。これは私のために連れて行ってくれたんじゃなくて、お父さんがやりたかっただけなんじゃないのかと疑う。
その後、お母さんの病室にお父さんと2人で行ったんだ。
お父さんが早速、ボーリングのスコアが書いてある紙をお母さんに見せる。
「由真凄いな、ガーターばっかりやんか」
苦笑いしながら、私の顔を見る。
「だって、今までしたことなかったんやもん」
「こいつ、投げ方も変やったんやで」
ボーリングの球を投げている私の後姿の写真を、携帯のカメラでいつの間にか撮っていて、それをお母さんに見せようとする。
「ちょっ、いつの間に撮ったんや」
焦った私は、それを阻止しようと手を伸ばしたんだけど遅かった。
写真を見たお母さんは大爆笑。
「これは投げている姿じゃないわ。姿勢が真っ直ぐやんか」
私もその写真を見たんだけど、何も言えなかった。
確かに変や。変やけど
「だから、初めてやったんやから仕方が無いんやって!」
私が反論すると
「確かに、今まで1度もボーリングに連れて行ったことないもんな。仕方が無いか」
お母さんは笑いながら言う。
「お母さん酷い。笑うことないやんか」
ゴメンゴメン、と言いながらもお母さんはまだ笑っている。
「お父さんも酷いで、撮ることないやんか」
「え、だって面白かったからな」
お父さんも笑いながら言う。
ほんま、酷い両親やわ。
私がブツブツ文句を言っていると
「明日から平日に戻るから、お父さんが帰ってくるまで1人で留守番することになるけど、大丈夫やんな?」
笑うのを止めて、急に真顔になったお母さんが聞いてくる。
「うん、大丈夫やで。家の中も綺麗なままやし」
「掃除して、早速汚くしたら怒るわ」
あきれた様子で言われた。
「それから・・・今日で入院1週間になってしまったな。前回は1週間で退院できたけど、今回はまだ退院させることは出来ないって先生に言われて、退院できる日がいつか分からないから、由真もうちょっと頑張ってな」
お母さんに言われて気が付いた。そうかお母さんが入院して、もう1週間過ぎたんだ。
「うん、頑張れるから」
笑顔で答える。




