表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/60

一夜明けて

お母さんが2回目の入院をして、初めて1人で夜遅くまで留守番することになった初日は、お父さんが帰ってくるまで頑張って起きていたんだけど、眠くて眠くて仕方が無かったから布団に入っていたら、いつの間にか寝てしまっていて、起きたら朝になっていた。


台所へ行くとお父さんはもう食パンを焼いて食べている。


「お父さんおはよう」


目を擦りながら挨拶をした。


「ああ、おはよう」


それから昨日、お父さんが帰ってくるまで起きていたけど、いつの間にか寝ていて、起きたら朝になっていたことを話す。


「それで由真の部屋の電気が、点けっ放しやったんやな。お父さんが消したんや、これからはもう起きて待っていなくていいから、先に寝ときなさい。それからこれ」


お父さんはそう言うと千、円札を私に差し出した。


「なんなん、このお金?」

「晩御飯のお金や、お父さんの分のお弁当も一緒に買っといて。お弁当の種類は由真に任せるから」

「ああ、分かったわ」

「それからな・・・おばあちゃんに言ったやろ、お母さんが家で安静生活を過ごしている時のこと。昨日、夜遅くに電話掛かってきて、えらい怒られたわ『あんた、何考えてんの!?』」

「言ったよ。事実やんか」

「言って欲しくなかったな・・・」


お父さんは眉間にしわを寄せて、目をつぶりながら肩を落として私に言ってきた。


「だって、ほんまのことやもん」

「それはそうなんやけどな・・・」


コーヒーを飲みながら、ため息をつくお父さんを見て、私は笑った。

そんな私を見て嫌そうな顔をするお父さん。ますます私は笑顔になる。


「とにかく、お母さんが入院している間、戸締りに気を付けなあかんで。ま、もうすぐゴールデンウィークやし、その間はお父さんの仕事も休みやから、由真が1人で留守番する日は少なくなるけどな」


お父さんがカレンダーを見ながら言ったから、私も一緒になってカレンダーを見る。


「ほんまや。ゴールデンウィークのこと忘れていたわ、後4日後やんか。あ!田舎のおばあちゃん家に行ける?」


毎年、ゴールデンウィークとお盆は、お母さんの実家に家族揃って行っていたから、お父さんに聞いた。


「ゴールデンウィークは無理やろう。行かれへんわ・・・お盆も無理と違うか?」

「えー無理なん?」

「お盆はまだ先やし、今はなんとも言えんけどな。そう言えば、お母さんが2回目の入院したこと、田舎のおばあちゃんに言っていないわ。言わなあかんな・・・」

「えっ、まだ言っていないん?」


私は驚いた。てっきりお父さんが、もう言ったもんやと思っていたから。


「そんな時間無かったからな。今夜にでも電話する」


そう言い終ると時計を見て立ち上がり、作業着の上着を羽織って台所を出るお父さん。


「気を付けて学校行くんやで、じゃあ仕事行ってくるな」


一度振り向いてから言って、仕事に出掛けて行った。


私もパン食べて学校へ行く用意しなきゃな・・・


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ