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嬉しい

それからまもなく、お母さんが入院している病院から、私の家におばあちゃんと一緒に帰る途中に、スーパーに寄った。

今日の晩御飯は、おばあちゃんが作ってくれるんだって。

けど、お父さんの言動をお母さんから聞いてから、おばあちゃんは頻繁にため息を吐いている。



家に帰ってきても、おばあちゃんは何か考えているようだ。

晩御飯の仕度を手伝っている最中に


「由真、お母さんが言ったこと、疑うわけじゃないんやけど、お母さんが言ったことほんまなん?」


聞いてきた。


「うん、ほんまのことやで。お父さん、全然手伝ってくれへんかった。由真が家事するのは、当たり前やって言われたし」

「そうか・・・あかんなあの子、自分の子のために、手伝おうとは思わんかったんやな」


悲しそうな顔をして、おばあちゃんは呟いた。それから一息ついて


「分かった!おばあちゃんが、お父さんに叱っておくからな」


それだけ言うと黙ってしまった。



晩御飯が全て出来上がると


「由真、料理もう出来たから、食べる時はレンジで温めて食べてな。おばあちゃんも、自分の家のことしなあかんからもう帰るけど、1人でほんまに大丈夫なんやな?」


確認された。


「うん、ほんまに1人で大丈夫やから。火も使わへんし、何かあったらおばあちゃん家に電話するから、心配せんといて」


後片付けも手伝って、おばあちゃんを見送るために、玄関まで一緒に行った。


「外には出なくていいから、おばあちゃんが玄関出たら、すぐに鍵掛けるんやで。鍵を掛ける音を確認してから帰るからな」

「分かった」

「じゃあ、ほんまに帰るで」

「うん」

「・・・・・・」


靴を履いたまま私の顔を見て、中々帰ろうとしないおばあちゃんに、ほんまに心配されているということが分かって嬉しくて、泣きそうになった。


「おばあちゃん、ほんまに大丈夫やから。心配せんといて」

「じゃあ、おばあちゃんが家に着いたら電話するわ」

「うん。気い付けて帰ってな」


私がそう言うと、おばあちゃんはやっと外に出る。言われた通りにすぐに玄関に鍵を掛けると、おばあちゃんが歩き出した靴の音が遠くなっていく。


「あーちゃんのことばっかりだけじゃなく、私のこともちゃんと思ってくれてるんや」


自然と言葉が出て、心が温かく感じる。



その後は、お父さんが帰ってくるまで好きなテレビ番組見て、好きな時間にお風呂に入ったり、ご飯を食べて、自由に過ごした。おばあちゃんから電話もあって『変わったことないか』とか聞かれたけど、何も問題が無かったから「大丈夫」とだけ答えた。

今までは好きなテレビ番組も思う存分見れなかったり、お風呂もお母さんや、お父さんに煩く言われてから入っていたから、1人の方が楽に過ごせて嬉く思う。


こんなふうに思っただなんて、家族には言えないけどね。





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