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猫のように

カチリ。そんな音が聞こえたと思ったら、たちまち紙が爆発して消し飛んだ。一軒隣には聞こえないぐらいの爆音が巻き上がり、炎が天井を少し焦がした。

危なかった。何の能力かはまだわかりきっていないが、少なくとも今のを食らっていたら上半身が吹っ飛んでいただろう。

 「何ィ……気づいたのか……」

ドアの前の男は恐ろしく青ざめた。ほんの数秒前とは打って変わって、恐怖している。きっとそれほどまでに自信があったのだろう。どこまで考えていたのかはわからないが、少なくともこうして完全に見抜かれ対処されるとは夢にも思っていなかったのだろう。まあかくいう私も爆発するなんて思っていなかったし、物を投げつけたのもたまたま運が良かっただけだった。想定できたのはせいぜいが毒針や死角からの攻撃程度で、何も起こらない場合回り込むつもりだった。もっと発想を飛躍させるべきか。必ず勝つには、運だけに頼ってはいられない。

 「どの程度見抜かれたのかは知らないが、最早不利ってわけか……」

男はきびすを返し、表通りに向けて逃げ出した。確定だ。能動的な能力ではない。逃げ切る事に対しては問題なくこなせるが決して攻めれない故の逃走だ。腕の動かない敵に背を向けるとはそういうことだ。

それでどうする?追いかけてあえて危険を犯すか?危険だがここで逃がしたら面倒どころではない。ギリギリの場面になって邪魔されるかもしれない。それどころか爆弾扉を設置されるだけで命に関わる。最初から逃げなかった所を見ると遠距離で維持できる能力ではないのだろうけど、100%そうとは限らない。それに命を預けるのは、今追うより危険だ。仲間もいるのはほぼ確定だから、合流されれば勝ち目は薄くなる。

今始末するべきだ。

しかしどう追うか。……よし、あれをやろう。まだ日は高いが……ここら辺には武装した人間がほとんどいないのは確認済みだ。大通りに出てから決着をつける!

まあ多分そろそろピンと来たのではないでしょうか

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