守りたいもの
『会長の部屋なら簡単に行くことができますよ』
自治会室で仕事をしていたレイミィに率直に聞いてみて返ってきた答えがこれだった。案外簡単に解決した。で俺は今女子寮の前にいるのだが……。
「おう、来たようだな。少年」
そして目の前にはわがクラスの担任であり、女子寮の地獄の寮監、荊の軍曹様。
なんというか、いつ見ても綺麗な人だった。
身長も高く、スタイルもかなりいい。女性らしさを残している体格の良さがあり、スキのない風格だった。噂さえなければ怖いと感じさせないほどに。
初対面でもはっきりと魅力的な女性と分かる。何度考えてもまだ独身でいることが信じられない。これは死んでも口に出すことはしない。そうしてしまうと他の男たちと同様にトラウマを植え付けられることだろう。
「急に申し訳ありませんでした」
基本この学園の授業はすべて選択式の授業であるため、たくさんの授業が存在し、その授業の数だけ教師が存在すると言ってもいい。だから、担任といっても姿を一度も見ない日も珍しくない。
朝礼なども存在しない。生徒によっては午後に授業を集中させていたりして、登校してくる時間は皆それぞれ違うのだ。
「ほらついてこい」
ハイヒールでカツカツと音を鳴らしながら歩くその後姿を追うようにしてついていく。
女子寮の最上階にミリア会長の部屋があるのだがその階はミリア会長しか住んでいない。というのも、男性からも人気があるミリア会長だが、それに負けないくらい女性からも人気がある。よって彼女の隣の部屋になるために聞くもおぞましい女の血みどろの戦いがあったとか。よってフロアを独占する結果となったらしい。
そんな特殊な状況のため、自治会の者に限りではあるが何かしらの理由があれば男性でも会長に会いに行くことができるようになった。
「少年。お前が自治会に入るとは意外だったぞ」
「最初は全く入る気はなかったんですが」
建物に入り、階段に差し掛かったところで荊の軍曹が話しかけてきた。
「ある意味、お前は注目の的だからな。生徒達や教師達からも」
生徒達というのはなんとなくわかっていた。そりゃ、学園のトップで精霊使いでも有名なミリア会長から気に掛けられたという事実だけでもいろんな視線にさらされるだろう。しかし、教師まで俺を気にする必要があるのだろうか。
教師の大半はこの学園の卒業生であり、輝かしい職を蹴ってまで後進の教育にと教師になった人たちだ。そんな優秀な人たちが俺に興味を持つとは少し考えにくい。
「お前の精霊の強化型なのか、魔術型なのか、特殊型なのか、どのような精霊の力なのか、この学園の教師は興味を持っている」
「どうして俺なんかに……」
「お前は学生の中でも精霊の力を使いたがらない。普通ガキは手に入れたおもちゃで遊びたがるものなのだがな」
階段を上っていた足を止め俺の眼を見てくる。何もかも見透かしてくるような眼だった。どのような人生を経験すればそういう眼ができるようになるのだろうか。
「これはあくまで私が勝手に思っていることだが」
少し背筋に寒気が走る。
「むしろお前は精霊の何たるかを知っているんじゃないか。誰よりも」
俺は動揺を隠しながら言う。
「そんなことないですよ。ただ、精霊を使う機会にそうそう巡り会っていないだけですよ」
「そうか、それに年下をあまりいじめるのもよくないな」
そういうと前を向き、階段を上り始める。最上階につくまで無言が続いた。
最上階の扉のノブを回し扉を開ける。
「間違いを起こそうにも相手は会長だから問題ないだろう」
すっと微笑んでから言うとすぐに真顔に戻り、続ける。
「会長もお前ら同様にガキだ。誰にも何も言わずに自分一人で抱え込む。すこしお前が言い聞かせてやれ。一人で抱え込むなとな」
荊の軍曹が優しく笑う。どこか氷のイメージを持っていたが、実際に会って話してみると印象が変わった。厳しさを兼ね備えた優しさなのだろうか。
実に教師らしい人かもしれない。
「そして、男なら自分の背中を大きく見せて女の背中も支えてやれ」
そういうと俺の背中をたたいて送り出した。どこか、勇気をもらえたような気がした。
「ありがとうございます」
そう言うと俺は歩き出した。そしてフロアの中央付近にある会長の部屋へとたどり着く。
ノックする手を寸前で止め、俺は考える。
もし、本当に俺が考えているような対価であれば、会長にできる限りのことをしたい。
たった数週間の付き合いしかないのに、なぜだと聞かれれば、答えることなんてできない。自分自身だってわからない。
でも、目の前に困っている人がいるなら救いたい。
それだけなのだ。
俺は善人なんかじゃない。むしろ自分勝手な人間なのだ。自分勝手に人を救いたい。それだけなのだ。
俺は気持ち強めで部屋の扉をノックする。数秒後返事が返ってくる。
「レイミィか?」
当然といえば当然か。異性が女子寮に訪ねてくるとは思わないだろう。
「セルファです。突然にすみません」
「おおう、セルファか。ちょっと待ってくれ」
何か物音がする。その音が静まったかと思ったら、扉が少し開けられる。
「遠慮なく入ってきてくれ」
その隙間からそう声が聞こえたので俺は遠慮なく扉を開け入っていく。
目の前には初対面の保健室であった時と同じ姿だった。水着に薄いシャツ一枚といった姿だった。
初めて見ていたなら興奮していただろうが、この姿を見るのは初めてでもないし。水着と分かっているとそうでもない。窓からの光で逆光になり体のラインがうっすらと見えるのは少し興奮してしまう。不謹慎ながらも……。
「あれ、健全な男子として興奮しないのか?」
「どうせ、水着っていうんでしょ、毎回その手にはひっかからな……」
「急な来客だったから下は正真正銘の下着だぞ」
俺は言葉を発することができなかった。確かに理屈は通っている。そもそも部屋を水着で過ごすなんて聞いたことはないぞ、完璧なプライベート空間だから下着で過ごすというのは聞いたことがある。
「まぁ、見えなければ問題ない」
いや問題ある。ありすぎる。
「…………見られたらいくら私でもはずかしいぞ」
いやなんで柄にもなく恥ずかしそうに顔を赤らめているんですか。むちゃくちゃ可愛いじゃないですか!
…………って、だぁぁぁぁぁあああぁぁぁあぁあああぁぁぁああぁああぁぁああぁあ!
相手のペースに飲み込まれている。ここへは会長の寝巻姿を見に来たわけではないんだ。ここには確認しに来たんだ。
「会長、今日はしばらく休んでいる会長の見舞いに来ました」
「おお、それはありがとう。心配させて悪かった。この通り、今はぴんぴんとしている」
確かに言っている通りに元気そうだった。
「今日は病み上がりだったから大事をとって休んだだけだ。心配させてすまなかった」
「それならよかったです」
俺の気にし過ぎだったのかもしれない。重大な対価であろうとも命に係わるものだとは限らない。そもそも四、五日休むというのはそこまで珍しい事でもないだろう。
「まぁ、座ってくれ」
俺は促されて近くにある椅子へと座る。
急に安心したので、周りが気になるようになった。
思えば異性の部屋に入ったのは初めてだ。それに二人っきり。それも下着とシャツ一枚。冷静になって考えてみると特殊すぎる状況だぞ。おい。
「あれから、自警団の方はどうなんだ?」
一方、ベッドに座ったミリア会長は足を組んだ。足の付け根まで見え、ぎりぎり見えるか見えないあたりの微妙な所だ。何かって?それは言わないでおこう。
「どうした?セルファ?」
「下…………いえ、何でもないです」
沽券にかかわりそうなのでやめておこう。
「いたって順調ですよ。この一週間、むしろ順調すぎるぐらいです」
この一週間の自警団のことについて話し始めた。
「ミツギさんは戦闘力は言うまでもなく、統率力についてもこちらが評価するのもおこがましいくらいに高いです。先日、誘拐を目的に侵入した賊を数分で撃退しました」
「団長にしたのは間違っていなかったな」
「トウジはかなり自警団に向いているようです。友人である目を抜きにしても、実力はかなりの物です。賊の撃退数はトップのミツギさんの次です」
「あいつの懸念は食費だけだな」
「ウィニィの能力はむしろ、戦闘よりは偵察といった方が向いていますね。ミツギさんもそれを理解しているのか侵入者の位置把握によく彼女を飛ばしています」
「私もそう思うな。ひとそれぞれに役割がある。まぁ、偵察にも戦闘力が必要になる。彼女の飛び蹴りを見れば、その心配はなさそうだ。私にしてみればまだまだだが」
「ジールはメンタル面さえどうにかできればと思います。生き急ぐような戦い方はダメですね。……事情が事情なんで仕方ないと思いますが」
「…………教諭の方には私から言っておこう」
「それにこの三人はなかなかの相性がいい。ミリア会長が一番分かっているでしょう?」
「ああ、一回してやられるところだったからな」
「それで、班の編成ですが、その三人を同じ班に編成しました。もちろんレイミィ、ミツギさんや俺の話し合った結果で決めました」
「そうか、わかった」
そのほかの隊員たちのことについても話し始めた。ミリア会長は俺の話すことに口を挟むことなく聞いてくれた。すべての隊員のことについて話し終わった時の事だった。
「お前は他の者の事をよく見えているな。感心だ」
「いきなり、どうしたんですか?」
「いや、優秀な部下に恵まれているってことだよ。君を見出して本当によかった」
改めて面と向かって言われるのは少し照れくさかった。
「これなら安心だな……」
「え?今なんて」
「何でもない、それより手に持っているのは何だ?」
そういえばシャツ一枚姿だったり、いろいろ考えていたので忘れていた。手に持っている袋の中には街から買ってきたフルーツが数種類入っている。
食べてもらおうと持ってきたのだった。
「だったら、私がカットしてこよう」
「いや病み上がりの人にしてもらうわけには……」
「こっちこそお客さんにしてもらうわけにはいかないな。それにこういうのは女の子がやるもんだろ?」
ここまで言われれば断るわけにいかなくなった。
「それじゃあ、調理場は外にあるんだ。少し待っていてくれ」
そういうと会長は外へと出ていった。おそらくこのフロアに調理場があるのだろう。シャツ一枚の姿で出ていったが、おそらく一人しかないからフロアを部屋のように思っているのだろう。
しかしまぁ、女の人の部屋に一人かぁ……。部屋の中は黒基調の物がほとんどで実にシンプルなのだが、所々に可愛い動物の人形が置かれている。
「会長も女の子ってことだな」
『女の子の部屋をじろじろ見て変態ね~』
「うるさい黙ってろ」
さっきから視界の隅で笑いやがって、うっとうしい奴め。
『どう気が済んだ?』
「何言ってんだ、とりあえず、急な心配がなくなったってだけだ」
強大な力に強大な対価を支払っていることは確かなのだ。完全に安心するのはまだ早い。
『ふ~ん』
なんか意味深な表情をするな、この精霊は。
しかし、まぁ、落ち着かない。部屋の中は非常にシンプルなのだが、女の子の匂いが強いような気がする。気持ちの問題なのかもしれないが。
やっぱり男としては落ち着かない。時間がやたらと長く感じてしまう。
俺は立ち上がってお手洗いを貸してもらうことにした。俺はあたりを見渡してみると、一つの扉を見つける。俺は会長の部屋を物色するようで悪い気がするのだが、こればかりは生理現象で仕方がない。
その扉に恐る恐る近づいた。すると少し扉が開いていた。
よし覗いてみて、トイレじゃなかったら、すぐに部屋を出てトイレを探そう。
その扉の隙間を覗くために俺は顔を近づけた。
そして中が見えるよりも先に匂いがやってきた。それは衝撃に体を固まらせる。
鉄臭く魚が腐ったような匂いと生温い空気が俺の鼻の中に入ってきた。
俺は反射的にその扉を空け放つ。
『ふふふ』
俺の背後から不敵に笑う精霊の声が聞こえるが振り返らない。目の前の光景があまりにも衝撃的であって、それどころではない。
まさしく目の前にあるのはトイレの個室だ。
しかし、常軌を逸していた。
床に赤黒い血が広がっていて、側面の壁にはその血が飛び散っていた。
俺は今までの人生で接したことのない光景に胃の中の物を逆流させそうになるが、手で口を抑え込み、耐える。
そこにはおぞましい光景であるが、目を背けてはいけない現実があった。
俺の真っ白になっていた思考が戻ってくる。
そして、その思考が一つの可能性を見出してくる。
「……………………油断していたようだ」
俺はその声が聞こえると同時に後ろを振り返る。そこには手に俺が持ってきたフルーツの皿を持っているミリア会長だった。
「…………隠し立てをしてももう無駄だろうな。座ってくれ」
俺は真剣な顔つきになっているミリア会長の言うとおりにそのトイレから離れて椅子に腰かける。
「…………今から言うことは他の者には絶対に言うな。絶対にな」
俺は黙ってうなずく。それしかできなかった。
「……こんなこと言っても信じてもらえないかもしれないが、いや、むしろそれを見てしまった今は信じるしかないだろうな」
自嘲を含んだ笑いだった。一度下にうつむいて息を深く吸い込んだ後、声を発した。それはとてもとても重い言葉だった。
「私の命はそう長くないだろう」
もし、普段の日常でこんなことを言われれば、何言ってるんですかと笑い飛ばすことができたかもしれない。
しかし、目の前にいる真剣な顔つきをしている人間が嘘をついているとは到底思えない。
あの赤黒い血の正体がミリア会長のものであるとすれば、物的証拠はそろってしまう。
自分の思考が耳に入ってきた言葉を真実だと知らせてくる。
つまり、いままで気にしていた先輩の対価が『生命』そのものだったということなのだ。
「……精霊の力を初めて本格的に使った時の事だった。その次の日は風邪を引いた。はじめは偶然だと思っていたさ」
俺の眼を真っ直ぐに見ていた。
「しかし、それが何度も何度も、しているうちに何かがおかしいと気が付いた。それも少しづつ悪化していること。精霊の力を使えば使うほど体をむしばんでいることに」
「なんで、それがわかっていながら」
「逆に問おう。君は愛する者が危険にさらされている。自分の命が短くなるとわかったら君は助けないのか」
「それは詭弁です」
「詭弁じゃない。実際に私はこの学園を愛している。もちろん、この学園にいる君の事も愛している」
ミリア会長はとても優しい目をしていた。これが死期の近い人間がする目なのか?
「私は物心ついたときにはこの学園にいた」
才能を見出された者であれば、この学園に入学することができる。初等部も用意されているのだ。レイミィもそうであったように。
「生まれもこの学園のふもとの街だ。だから、私は外の世界を知らないんだ。もちろん外に出たことはあるが、それは精霊闘技会で寄った程度だ。だからこそなのかもしれないな」
遠い目をして何かを懐かしむようなしぐさをする。
「私の人生はこの学園そのものなんだ、ここで出会ったすべての人達を私は愛している。そんな愛した者達が害されるとわかれば、私は自らの身がどうなろうとそれを排除する」
目には強い意志が燃えさかっていた。。
「だからこそなんですね」
過去のこの人の言葉に少なからず引っ掛かりを憶えていた。まるで自分がいなくてもいいようにしているのだ。卒業といういなくなるではなく、死でいなくなるということ。
「自警団の立ち上げをしたのも自分が死んだ後でも学園を守れるようにと」
個々では実力のある者達だが、それはあくまでも『個』なのだ。『個』であればミリア会長のような絶対的な強さがない限り、『集団』に負ける可能性がある。ならばこちらも『集団』をつくり備える。
結果、ミツギさんが軸となり『集団』が出来上がった。
その言葉を聞いてミリア会長は言う。
「そして自治会には、もともと優秀で真面目なレイミィがいるし、あと、私の目の前にいる優秀で優しい君がいる。学園の事をこれ以上安心して任せられることができるだろうか、ああ、確実に任せられる」
何、人生を生き抜いた老人が言う言葉を使うんだ? そうはいってもまだミリア会長は十代だ。それを使うのはまだまだ早すぎる。
「レイミィを次の自治会長に任命する。君は彼女の右腕になって支えてやってくれ」
こんなのは間違っている。なぜ何もかも悟ったような顔をするんだ? 俺はそんなこと認めない。認めてたまるものか。
「お言葉ですが、ミリア会長、言わせていただきます」
誰かを守ろうとする者が、こんなにも優しい人間が死んで言い訳なんてない。絶対にない! あってたまるか!
「この俺があんたを『死』から守り抜いて見せる、どんな手段を使ってでも」
「ありがとう、でも自分の体の事は自分がよく分かっている、それは変えられない事実」
「会長、待っていてください」
意志を固めた俺は立ち上がる。
「君はいったい何を……」
俺の背中に何か言葉をかけてきていたが、俺は立ち止まることなく扉を空け外へ出る。
俺の名前を呼ぶ声が部屋から聞こえるが気に留めずに俺は歩いていく。
やたらと廊下が長く感じた。それでも俺は歩き続けていかなければならない。
理不尽な物語に終止符を打つために。
「カシィア」
俺は立ち止まって自分の精霊を呼ぶ。
『なに?セルファ』
「お前この展開を読めてたのか? 答えろ」
『ええ、読めていたわよ』
「だからこの前の【精霊空間】でむちゃくちゃな値切りに応じたのか?」
トゥルゥを助けるときに【望む結末】を得るための【対価】を俺は無理矢理に値切った。むろん内心では無理だと思っていた。だからそれが通ったことで内心に不審ががあった。
カシィアはその【望む結末】によって生じる未来に俺にとって良くない結果が起こると知っていた。だから俺の無茶な値切に応じたのだ。
その結果、【望む結果】によって俺はミリア会長に出会い、今の現状を引き起こしているのだ。
『んー、正確にはそれもあるけど、それだけじゃないわ』
まだ何かあるのかよ。あいかわらず聞いたら馬鹿正直になんでもしゃべるな。
当然かもしれない。彼女は精霊なのだ。人間の価値観で判断するもではない。
「カシィア。俺と【契約】だ」
『どんな、契約?』
いつもは飄々とした顔をしているが、【契約】という言葉を聞くだけで表情を変える。
精霊と交流することができる俺だからこそ分かることがある。
精霊にとって契約とは絶対的な存在だ。契約の内容をいろいろと交渉することはできるが、一度了承してしまうとそれを反故にすることは絶対にしない。
それはおそろしいほど忠実である。なぜかと言われても分かりはしない。俺は精霊ではなく人間なのだから。彼らの事は彼らにしか分からないだろう。
「それは今から【精霊空間】で話す」
『ふふ、もったいぶっちゃって、これだから、セルファは面白いわ』
「早くしろ」
『もう、せっかちなんだから』
そういうと一瞬にして周りの空間が白黒になり凍り付く。カシィアの【精霊空間】にはいったのだ。
相変わらず、居心地が悪いな。
『対価交換の部屋にようこそ』
俺は人等ため息をついてこれから自分が起こすことを自分の精霊に話し始める。
自分の【望む結末】を得るために…………。




