アイスと気まぐれすぎるお姉ちゃん。
「あーつーいー・・・」
扇風機がフルで動いてるのに暑い。なんていうか室温が高いから風がぬるい。
本当に嫌になるなぁ・・・もう・・・なんて思っていると。
「えいっ!」
「うっひゃあああ!!?」
首にとても冷たいものがあたって声が裏返った。振り返るとアイスを2つ持って満面の笑みのお姉ちゃんがいた。
「うふふ~びっくりしただろう!」
「うん・・・とても・・・」
私の返事に満足したのか、お世辞にも『大きい』とは言い難い胸を張るお姉ちゃん。・・・妹として悲しいよ・・・
まぁそんなことはどうでもいいんだけどね。とりあえずアイスをもらおう。
そう思って手を伸ばしたとき・・・
「ただいまー・・・」
とやるせない声が玄関から聞こえた・・・と同時に勢いよく立ち上がる姉ちゃん。そしてそのまま玄関の方にかけていった。
「えっ・・・待って・・・!?アイス・・・」
そして玄関の方から聞こえる話し声。
「おかえりー!」
「おっおお・・・アイスじゃん・・・あ、ただいま」
「食べるー?」
「おう!くうくう!!」
・・・あっそれ私にくれないんだ!?
この時私が思ったこと。それは・・・
(もう自分で動こう・・・)