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野良狼、拾いました   作者: 桔夜読書
28/38

ユニーク5000記念突破中編 〜星に願いを〜

甦りましたああ!下痢が5日間ぐらいヤバかったですけど生き返りましたああ!

とりあえず中編ということで、無理矢理1話にしたんでだだ長いです。所々編集の行き届いてない部分もあると思いますがご容赦を。

基本好き勝手書きました。久しぶりにはっちゃけた感が尋常じゃないです。

とある日の朝。

「んん……」

小鳥の鳴く声と爽やかな陽光が緩やかな起床を促してくる。

「……ん」

声がする。自分の声ではない、それも女性のものだ。普通なら、または以前の自分なら慌てふためくところであるが、ここ最近ではすっかり慣れてしまった。別にいかがわしい意味ではなく、布団に潜むであろう女性の奇行にだ。

眠気ゆえに光を拒む瞼を意思を総動員してこじ開ける。

「……?」

まだ寝惚けているのだろうか。目の前にはてっきり彼女の顔か銀髪があると思ったが、視界に映るものは黒い髪だった。

「…れ……」

恋、と呼ぼうとした声が止まる。聞き慣れた彼女の声がしたからだ。自分の口から。

いや、ありえない。そうこれは寝ぼけているに違いない。深呼吸をして、もう一度彼女の名前を…

「む…のぞみぃ」

と、思った時だった。

目の前の黒い髪の物体が寝返りをうつとそこには見慣れた自分の顔があり、その口から発せられた声は紛れもなく自分のものであるのだが…自分が決して言葉にしない寝言。むしろ彼女が口にするような言葉を発していた。

「なっ……え?」

驚きの声を挙げようとして聞こえたのは彼女の声。そして、それに戸惑い挙げた声も彼女。しかし、それは間違いなく自分が発したもの。

その事実にフリーズしていると、目の前の自分の顔がゆっくりと瞼を開き、青い瞳が露になる。

「む…おはようなのだ……む?」

「……おはよう……」

目の前の自分が普段あまりしない表情をひとしきり繰り返し…

「……私?いや、私は…望…?あれ?……こ、これはどうゆうことだ!?」

覚醒し雄叫びを挙げる。どうゆうことか…自分が訊きたいくらいだ。

何故、二人が入れ替わっているのか?


布団から這い出て、向き合ったところで冷静に…

「とりあえず、落ち着こう。そう、これはきっと悪い夢に違いない。もう一度布団に入って」

なれるわけもなかった。

「望、お前も落ち着け」

ペシッ。軽く頬を叩かれる。この痛みは残念ながら現実のようだ。

「…何でこんなことに…」

「わからん……いや、もしや…」

「何か心当たりがあるの?」

「…昨日の流れ星を覚えているか?」

「うん」

昨日は数年に一度の流星群ということで、恋と二人で天体観測をしていたのだ。

「その時にやったではないか…願い事を3回唱えるという願掛けを…」

「……はっ!?」

確か、二人して冗談半分でやった覚えがある。互いに羨ましがっている身長を交換したいとか…

「そう…それで時間短縮の為に…交換交換交換、と言ったよな?」

「いや、まさかそんなわけ…」

あまりに非科学的すぎて俄には信じがたい。

「世の中、ギフトなどが存在するのだ。お伽噺みたいなことが起きても…否定しきれまい」

そう言われると何も言えない。

「……とりあえず、どうしよっか…?」

「また流れ星に頼む、という訳にもいくまい。今はこの体で過ごすしか無いだろう」

「ですよね…」

どうしようもない現実に乾いた笑いが込み上げてくる。

「互いに助け合っていけば大丈夫だろう。頼りにしているぞ」

「恋……そうだね。悲観していても駄目だよね…」

恋に勇気づけられ、少しだけ前向きになる。

「それでだ。望…早速1つ聞いていいか?」

「?…いいよ。何でも言って」

いきなり何だろうかと疑問に思うが、さして気にとめることなく快く応じる。

「うむ……これは、どうすればいい?」

正座したまま恋が指差したのは、彼女には馴染みがないが、自分は15年間付き合いのあるアレで、

そして起きて間もないアレは中の人間が何であろうと生理的にさも当然のようにパジャマを突っ張らせていた。

「………その、治まるまで、待ってもらえれば、大変有難いです……」

顔を真っ赤にしながら懇願する。というかそれ以外は不味い。非常に不味い。

「そうか…それにしても窮屈だな…少し位置を…」

そういってパジャマの中に手を伸ばそうと…

「だめえええええ!!」

甲高い悲鳴を挙げながら全力で止める。

「ぬおっ!何をそんなに慌てている…?」

「いや、だって、そんな躊躇いもなく触ろうと…」

恋の姿をした望がもじもじしながら上目遣いをする。普段見れないシュールな光景に恋は少しため息を溢す。

「…いいか…互いの体が入れ替わった以上、例え嫌でも慣れねばならんのだぞ?もし、いざという時に上手く動けなかったり躊躇っているようでは話にならないだろう」

その男らしい口調とさっぱりした考え方を語る、自分の姿を見て何だかいたたまれない気持ちになる。

「そうは言っても…心の準備が…」

そう言いながら本来感じないはずの重みを持つ胸を見下ろす。自分は一体これとどう向き合えばいいのか皆目見当もつかない。

「では1日中、用を足すのを我慢するとでも?もしこれが長く続くのなら風呂にも入らねばならない…覚悟を決めろ」

「恋は…その、恥ずかしくないの?」

「恥ずかしいという気持ちもあるにはあるが…それ以上に興…げふんげふん…もとい覚悟が出来ているから問題ない」

「今、興味っていいかけたよね!?もしかしてこの状況楽しんでる!?」

まさかの不穏な発言を問い質す。

「よ、よいではないか!こんな貴重な体験、多少の役得が無くては損だろう!男子ならではの色々な体験をしてみたっていいではないか!」

まさかの開き直りで反論をしてきた。

「だから妙に前向きだったの!?一体僕の体で何をするつもり!?」

「それは…言葉にするのはちょっと…」

「言えないようなことっ!?」

これは不味い。深刻に不味い。24時間体制で恋を見張らねば、自分の沽券に関わる事態だ。

「まあ、落ちつけ…とりあえず朝食を食べよう…」

きゅるるる

そう恋が言って意識したからか、自分のお腹が音を立てた。

「成る程、中身が変わっても空腹になる時間は変わらないようだな」

「はあ…そうだね」

無駄に冷静な分析と燃費の悪さに少しげんなりしながらベッドを降りる。

「……………」

「どうした望?急に立ちすくんで…」

「…立てばわかるよ」

「一体、何を………!?…こ、これは……!」

恋にも伝わったようだ。この感動が…そう、そもそも何を流れ星に願いをしたのか。その目的は叶っていたのだ。

「景色が…違う…!」

「これが…170の視かいたっ!?」

頭に衝撃がっ!?

「169だっ!全く失礼な…」

とことんそこはこだわるんですね…

「ふむ…しかし、これが普段望の見ている景色か…」

「いいなあ…6センチの差ってこんなに違うのかあ…」

羨ましい。しかし、未だ自分は成長期…まだ伸びしろはある。いつかはこの景色を眺めたい。もちろん自分の体で。

「さて、感慨に耽ってないで早く朝食にしようではないか」

「はいはい」

そういって下へ向かうのであった。


「やっぱり体が思った通りに動かないね…」

困難、という程ではないが料理をするとき微妙にぎこちないものを感じた。やはりリーチや体のバランスなどが影響しているのだろう。

「確かに…箸を持つ手に違和感を感じなくもない」

そういって感触を確かめるように箸を動かす。これでもし利き手が違っていたなら日常生活に支障を来していただろうが、幸いにしてお互いに右利きだった。

一応、少しだけ時間はかかったものの食事を終える。

「では、改めて…学校はどうする?」

「今日ぐらい休むっていう手もあるけど…」

「しかし、これが続くようならずっとという訳にもいかないしな…体を慣らすためにもある程度は動く必要もあると思うが…」

「そうだね…渓や波涼にはなんていう?」

「……秘密だな。言って援助を求めてもいいが、何故か混乱を招く気がしてならない」

「だよね…」

深い溜め息をつく。多分、助けてはくれるだろうが、それ以上に何をされるかわかったものではない。

「つまり、これを隠し通す必要があると…」

「ああ。まあいざとなったら言うしかないが…二人でなんとか出来るならそれに越したことはないだろう」

「出来るかなあ…」

いきなり女子のように振る舞えって…いや、恋だから難易度は低めだろうか…奇行は天然で流してくれそうだし。

「今、私を馬鹿にしなかったか?」

獣じみた勘の良さは健在なのか青い瞳が睨み付けてくる。自分で言ってて悲しいが、自分より迫力がある。

「い、いや…そんなことないよ」

「そうか…まあ幸い時間はある。互いに確認出来ることは確認しておこう」

少しだけ疑いの眼差しを向けながら話を先に進める。

「そうだね」

「さて、その前に厠へ行ってくる」

そういって立ち上がる恋。

「うん………いやちょっと待ってええ!!」

あまりに自然な動作だったから反応が遅れてしまったが、まだその段階にいく程に覚悟は完了していない。

「全く…まだうだうだ言うのか…男らしくないぞ」

その潔さに惚れます。どうせ自分は見た目も中身も女々しいですよ。グスン。

恋の言い様に少しだけ心を痛めながら、この事態をどう乗りきるかを思案する。

「考えても時間の無駄だ。他には漏らすか膀胱炎になるしか無いのだからな」

「う……」

正論だ。反論の余地はない。でも思春期男子の心情としては辛いものがある。

「それに、私だって自分の体を見られるのだからおあいこではないか?」

恋にその類いの羞恥があっただろうか…いやない。当然、出会った当初よりはまともな感覚を知っただろうが、根本はそれほど変わってないはずだ。

だが、そういったところで問題は解決しないわけで…

「往生際が悪いな。漏らすぞ…」

大分尿意が迫ってきたのか苛立たしげに責めてくる。

「うう……わかったよ…」

残酷な現実の前に折れるしかないのであった。



「全く…手間を掛けさせおって」

何故、彼はこう…男女間の問題に関してはああも敏感で優柔不断なのだろうか。それとも自分が鈍すぎるのだろうか。いや…

「私だって、少しは…」

顔を赤らめ一人ごちる。

「では…いざ」

一気にズボンを下ろす。下半身のものがとうとうその姿を晒す。

「ぬお……それにしても、なんでこんな形状……………//」

以前波涼に教えてもらったことを思い出す。そして、このタイミングでそれは不味かった。

「む?……な……お、おお…」

これは…確か男性が性的興奮を催した際の生理現象。

「ふん…おお」

ちょっと力を入れて動かす。上を向きながらぶんぶんする。ついでに腰を揺らしてみたりする。

「これは…面白い……はっ!?」

しまった。つい遊んでいたが、まだ用を済ませていない。不思議と厠に入ると尿意が込み上げてくるが、割とすぐそこまできている。

だが、問題が発生した。

「ぬ…このままでは…」

そう、出口がこのように上を向いていては、用が足せない。つまり…方向を修正する必要があるわけだ。

「さ、触るのか…」

ごくり、と喉をならす。まさか自らの手でこれに触ることは想定していなかった。

「ええい!ままよ!」

ガシッ!!

「ひゃ…」

おもいきり掴み過ぎて、変な感覚が体を走ってしまった。

グイッ!

下へと無理矢理下げる。しっかりと方向はあっている。よしと思いそのまま下腹部に力を込める。だが…

「ぬ…でない、だと?」

力んでも出ない。何故だ?

「どういうことだ…」

おかしい。一度手を放して確認を…

「む…まずいっ!ぬ、あ、あああ!!」

全力で握っていたために塞がっていた尿道が解放されたことで、尿が押し寄せてくる。上へと。

咄嗟に下に向けるも些か遅くトイレ全体を汚す羽目に。

「どうしたの恋!?」

外から望が声を掛けてくる。用を足した後の虚脱感と、やらかしたことによる放心状態でちょっと反応が遅れる。しかし、徐々に色々なものが込み上げてきて泣きたくなった。

「……ううう…ううう…のぞみぃ…少しだけ…待っててくれ」

自分が落ち着く時間と、ここを掃除し終える時間を。


「すまなかった…」

「いや、その…気にしなくていいよ…」

これはもう事故だとしか言い様がない。自分にとって当然のことが、恋にできると思ったことも悪かった。

「次からは気を付ければいいから…」

家でよかったと心から思う。これが学校や公共の場だったらと思うと背筋が凍る。

「うん…」

大分ショックだったのかしおらしく頷く恋。ちょっとアンモニア臭い。

「それじゃ…僕もいってくる、よ…」

「望…気をつけて…」

まるで戦場にいくような悲壮感を出して立ち向かう。いざ。


「まずは…」

パジャマを下ろし、便器に座る。出来る限り下には視線を向けないように気を付ける。

だが、問題発生。

「で、出口は…どこ?」

わからない。どこからどのようにして出るのだろうか…

「大丈夫…大丈夫だ」

探索は避けたい。とりあえず女性は座って用を足すのだからこれでいいはずだ。

そう思い。見えないように足を閉じて下腹部に力を込める。

「……ひゃっ!?」

太ももが濡れている!?何があったかと驚き思わず足を開く。

「わ、わあああああ!」

すると、股から真っ直ぐに出てきた尿は便器の淵に当たって霧状に霧散しながら飛び散る。

「どうした望!?」

外から恋の声が聞こえる。だが、もうどうしようもなく辺りは大変なことになっていた。

「ううう…グスン…ごめん…」

その言葉に事態を悟ったのか、恋は静かに。

「次から気を付けよう…互いに」


「苦しい戦いだった…」

「魔物は日常に潜んでいるんだね」

完璧に疲弊しきった二人。この調子では先が思いやられる。

「過ぎたことは仕方ない。早速だが、望…いくつか確認したいことがある」

「何?」

黒歴史を水に流し話を本題へと移す。

「ギフトと私の耳についてだ」

「あ…」

それは確かにどうなのだろうか…体が変わったことでどのような影響が出るのか。

「少し、庭で確認してみようか」

「ああ」

早速庭へと出て、能力を使ってみる。すると…

「こっちは入れ替わってない…」

望は氷を、恋は風を出すことができた。つまり、ギフトは肉体に依存するようだ。

「おお!風だ!」

「僕の体は魔力少ないからあんま遊ばないでね」

「む、そうだったな…では、耳と尻尾は…」

恋からは出なかった。

「……あれ?……てことは…」

試しに念じるようにしてみると

ポン

「うわっ」

「どうやら、こっちも肉体に依存するようだな…」

そういって、こちらへ歩み寄ってくる恋。

「…うん…なんか複雑な感覚だ…ひゃんっ!?れ、恋!?」

いつの間にか間近にいた恋が耳と尻尾を触ってくる。

「ふっふっふっ…これは貴重な体験だぞ。今のうちに堪能しておくべきだと思わないか?」

そういって耳や尻尾を執拗にいじめぬく。

「あん…ちょ…ちょっと、恋…はん…これは」

妙に体が疼くのを感じる。なるほど、つまりあの日の恋もこういう感じに……復讐か!

「理解したか?そう…あの屈辱、恥辱、恨みは決して忘れはしない…」

「や、やめ…んっ」

「なんだか、自分が悶えている姿をみるというのは…こう、悪くないな」

「何に、目覚めてる、の!…ふあっ」

マズイ。何かが込み上げてくる。確か女性の絶頂は男性の数倍の快感だとか…

「無理無理!いやっ…恋、お願い…もうっ…あ、あんっ…ひゃ、ひゃああああ!」

ビクンビクン!!

「ふっ…思い知ったか…」

「……た、たてない…」

かつてない快感に倒れこみ痙攣する。これはマズイ。トイレに行ってなかったらどうなっていたか…



その後はとりあえず着替えを済ませ、学園に向かいながら今後の方針について対策をたてることにした。「うう…すーすーするー」

「気持ちはわかる。私もこちらの方が楽だ」

慣れないスカートに不快感を感じながら歩みを進める。対する恋は特に苦もなさそうだ。

「それにしても…隠し通せるだろうか…」

恋が不安を滲ませて呟く。

「今日のところはあまり人と喋らないように過ごすしかないね…あとは口調さえ気を付ければ、当面は凌げると思うよ」

「ああ……コ、コンナカンジカナ?」

「れ…望…棒読み過ぎじゃないか?」

「っ…仕方ないだろう!やれと言われてすぐにできるかっ!」

「…だが、やらねばならないだろう」

表情や仕草までちゃんと真似る望。

「妙に上手いな…」

「そう?普段の恋を見てれば簡単だよ」「おかしいな…私も望のことはよく見ているはずなんだが…」

「まあ…少しずつ慣れてくしかないよ」

多少の不安はあるが、自分がフォローすればなんとかなるだろう。

そんな少し楽観的な考えを抱きながら学園へと向かうのであった。


「おはようございます。神無さん。恋ちゃん」

教室に向かう途中、声を掛けられる。今日に限ってと思わなくもないが意を決して振り替える。そしてそこには予想通り…

「おはよう…ぺんぺん」

「おはよう…か、華野さん」

「はい。おはようございます」

華乃なづなの姿があった。


呼び方をシュミレートしておいてよかった。比較的自然に挨拶が出来たことに安堵する。だが、問題はここからだ。

「最近なかなか会えませんでしたね」

「そうだな…」

「ふぇ?れんれんとは昨日トイレで会いましたよね?神無さんとは買い物以来ですけど…」

「!?…あ、ああそうだったな…ついうっかり」

失態である。流石に自分も恋が何処で誰と会ったかまでは覚えていない。

「そうですか。あ、そういえばれんれん昨日は流れ星にお願いしたんですか?」

しましたとも。叶いましたとも。現在進行形で。

「あ、ああ…れ…望と二人でな」

「…ということはあのお願いは口にしな…」

「っ…それは!」

急に何か慌てたような恋。しかしなづなは怪訝な様子で。

「ふぇ?…あの神無さん。少し待ってください。今からガールズトークですので」

「あ…」

そういって望を連れて少し離れてしまうぺんぺん。まずい。昨日の話をするとしたらそれは実にまずい。

「れんれん。昨日の話覚えてます?」

「えーと。なんだったろうか…」

「ですから…流れ星への願い事です」

そういって困った様子で下から見上げてくる。というか、近い。いや、体的には問題ないが、精神的には問題ありまくりである。

「ああ…」

「それでいったじゃないですか…神無さんとずっと一緒にいたいって言うって」

え?それは…どういう意味?ずっと?いつまで?

パニクる望。物凄い勢いでずっとの辞書的な意味まで考えたりもするが答え見つからず。

「あ、それともやっぱり変えました?他の候補も迷ってましたしね」

他…一体どんな候補があったのだろうか…気になる。しかし他人の願い事を勝手に聞いていいものか。いや駄目だ。ここは上手く誤魔化しの一手を…

「いや…」

「神無さんが自分をどう思っているか知りたいとかですか?」

制止をかけようとしたが、その中身にまた動揺が走る。

華野さんはまだあるのかそのまま口を開く。

「それとも神無さんに…」

また自分の名前、そう思った瞬間。

「…でんこうせっかだ!」

「アイアイサー!」

まさしく電光石火の速さで何かが迫ってくる。というかこの鳴き声もとい声は…

「おっはよー!れんれんぺんぺんー!」

後先を考えない突撃。咄嗟に後ろに飛び退き回避する。しかし、哀れ華野さんにそれが出来るはずもなく。

「どーん!」

「ふええええええ!?」

暢気な掛け声と悲痛な悲鳴が響き渡った。


「はぅ…酷いです…波涼ちゃん」

「ごめんごめんっ!朝だからテンション高くてさー。ほら、それに振られた以上はやらなきゃあたしじゃないじゃん!?」

「じゃん、じゃないですよぅ…神無さんも振らないで下さいよ…」

「いや、わ…僕は…恋に行くように振ったんだ…よね」

かみかみになりながら、なんとか言葉使いを誤魔化す。

「まさかのぞみんが出会い頭にいきなり、指差しででんこうせっかを選ぶとはね…やっぱ先手必勝だよね!」

「あ、ありがとう…」

「そういえば渓はどうした?」

いつもならそろそろ現れる頃合いだ。しかし一向に姿を表す気配が無い。

「酷いんだよー渓ったら日直だからってあたしを置いて先に行っちゃったんだよー」

「ああ…なるほど」

確かに日直の時は幾分か早く行く必要がある。

「着きましたね。それじゃ皆さんまた今度。それと…」

教室の前に辿り着くとなづなは望を引き寄せ…

「あの話はまた誰もいない時にしましょう」

そういって耳打ちするのであった。


「うぃーす。おはよーさん」

「渓のばっきゃろー!あたしと日直どっちが大事なんだよー!」

「…………日直だな」

「真面目に考え込んでそれ!?あたし日直以下!?」

「自然の摂理だ。諦めろ」

「がーん!」

崩れ落ちる波涼。口からがーんと言って落ち込む人を初めて見たかもしれない。



そのまま授業をいくつか終えて昼休み。英語が無くて本当に良かったと思いながら、つつがなく昼食を終えた時。



「そういやお前らも昨日の流れ星見たか?あれは凄かったよなー」

渓が机に座りながら話を振ってくる。やはり昨晩の流星群は流行の話題なのだろう。

「渓も星なんてみるんだ、な。意外だ」

「そりゃあ多趣味だからな。望遠鏡もあるぜ」

そういえばそうであった。

「で、お前らは何願ったんだ?末長い未来?フォーリンラブ?はっ!弾けろ!リア充!爆ぜろ幸福!」

「フォーリンラブって…自分で振っといて何をいきなり…」

「んっ?恋…英語わかったのか?」

「っ!?」

大失態。まずい上手く誤魔化さねば…

「…少し勉強をしてな…」

「れんれんやるじゃーん!よしあたしが問題出しちゃる!犬は?」

「ど、ドッグ」

「おー!…あれ?のぞみんどったの?」

横を向くと、頭から煙を出している恋が…まずいっ!これはフォローしきれない…!

「い、いや…何でもない」

言葉使い!言葉使いぃい!

「?なんかおかしいなぁ…れんれんも何をそんなに慌ててるの?」

「っ…べ、別に」

勘のいい波涼が何かを疑い始めた。

「………………」

ゆっくりと望に近づく波涼。そして唐突に…

ガシィ!

胸を鷲掴みにしてきた。

「なっ…何やって!?」


「貴様……れんれんではないな?」

「っ!?」

後ろへ飛び退く望。

「あたしはれんれんのことなら何でも知っている…」

そう手をわきわきさせながら言う波涼。どこの大佐だよ…この子怖い。

「な、何を…」

「なられんれんなら知っているはず…買い物の時にした話を…」

「っ…わ、忘れてしまったな…」

苦しい言い訳だ。わかっているが手の打ちようがない。だが、まだ何か…

「…なあ望…ハーワーユー?」

「私たちの負けだ…」

駄目でした。


とりあえず周りに話が聞かれないように教室でも人気の少ない場所へと寄る。

「さあさあ説明プリーズ。のぞみん?」

そういって話を振ってくる…恋の体をした望を見ながら…

「わかったよ…」

諦めて説明をする。結局半日しか持たなかった。

「なるほど…じゃねーよ!何その羨ましい事態!俺と代われ!」

「なーに?あたしと交換したいの?」「はっ…恋ならいいが何で好き好んでまな痛ああああっ!!速くね!?反応速くね!?があああああ!やめて!下半身がお別れしちゃうう!」

「渓の下半身はあたしがしっかり面倒みてあげるよ」

「どういう意味だあああ!腰が使い物にならなくなあああ!」

「大丈夫あたしが頑張るから渓は動かなくていいよ…えい」

「ぐへぇ!?」

「…きたねえ花火だ」

そこには腰から下がありえない方向を向きながら痙攣する姿があった。

「で、その本当に入れ替わってるんだよね…?」

「信じがたいことにな…」

「そっか…でも知ったからにはあたしが全力で手助けするから安心してよ」

そう胸を叩いて宣言する波涼。実に助かる。

「ああ…ありがとう。波涼…最初から言えば良かった…」

全く何で隠していたのか…

「でも…まずはのぞみんの反応を一通り楽しもうか…」

「えっ?ちょっ?波涼さん?」

「だって、ねえ?」

目が語っている。こんなに楽しいことはないと…

「いや、僕なんかの反応なんか…」

「いいじゃあないか…忘れたの?のぞみん…のぞみんもあたしのターゲットに変わりは無いんだよ?」

「ひ…い、い、いやあああああ!!」


「僕、もうお嫁にいけない…」

「なんかちがくね?」


午後の実習。着替えという本来なら最難関であるイベントは腕輪のおかげで問題ない。しかし…

「実習か…」

この慣れない体で行うのはかなり不安がある。しかも今日の実習は矛刀だ。体の動きから何か勘づかれるかもしれない。そう思案に耽っていた時。

「みなさーん」

何故かきこえるのは盾衣先生の声。何かと思うと、とことこと走ってくる先生がいた。

「今、学内で急に具合が悪くなっちゃった子がいて、対応出来るのがかー…矛刀先生しかいないの。だから今日はこの時間は矛刀先生の指示で私が監督を務めますね」

これはありがたい。これなら無事

に今日1日は潜り抜けられそうだ。

「で、今日は…ドッチボールをします」

『え?』

え?体育の時間?いや、ある意味そうだけど…

「あ、もちろん。魔力で身体強化をしてだよ。で、ボールは二個。だからみんな怪我しないようにね。わかったかな?」

理解した。つまり魔力で身体強化をして常に周りに気を張りながら50分間動き続ける必要があると…かなりのスタミナを要するというわけだ。


クラス内で適当にチームを分けたところ、望と渓。恋と波涼に分かれた。

「よっしゃあ!やるぜ!」

全員が授業ということもあるが、それなりにやる気を見せて体に気合いと魔力をみなぎらせる。

「負けないよ!いくよれん…のぞみん!」

波涼はあれで恋のフォロー出来るのだろうかと少し不安になる。

「準備は大丈夫かな?それじゃ始めます」

ピューという少し弱々しい笛の音と共に試合が開始される。


試合は苛烈を極めた。ギフトこそ使わないものの肉体強化をしての戦いだ。

まず常人であれば瞬殺は免れない。

以下、一部始終。

「しねえええええ!!」

「北斗真剣二指真空!!」

「左手は添えるだけ…」

「ボールは友達!凶器じゃぶはあっ!!」

「せんせーボールが破裂しましたー」

「私の波球は108式まである」

「盾衣先生…(普通に)ドッチボールがしたいです」

「ゴッドハド!!」

「大守…ボールを3つ持っている…だと…!?」

「秘技!消える魔球!」


なんというか…混沌としていました。明らかにドッチボールの枠組みを越えた技の数々。人が吹っ飛ぶような物理法則を無視した弾速。一応ギフトは使ってはいない。


そして試合は終盤…息を切らしているものの未だ互いの内野には4人ずつ人がいた。

その中に望の姿はない。彼は慣れぬ胸の重みと、乱れる着物に気を取られて波涼に討たれた。今は外野で他の女子に話しかけられ当たり障り無い会話をしている。


それとは裏腹に内野は白熱していた。ボールは減ったものの未だ緊張の解けない接戦が繰り広げられている。

「あと1分かな」

先生が残り時間を告げる。

「こいつで決めるしかねえな…」

今、ボールを手にしているのは渓。彼も些か疲弊しているものの、体力・魔力共に高いため、スタミナ切れと言うには程遠い。

「これは…ヤバいよ…渓の目、あれは本気の目だよ…のぞみん…大丈夫?」

「気合いは十分なんだが…この体では…」

対して波涼は珍しく疲れを露にしている。いくら元気と言えど女子である。むしろここまで立っていたことが凄い。

そして、それは恋も同様だ。

「望のやつ…もっと鍛えておけ…」

柄にもない悪態をつく。それほどの疲労だ。正直、肉体的な疲れなどかなり久しい。この体は体力も魔力も普段の自分よりかなり少ない。もちろんペースを守ろうとはしたが、やはり50分は辛かった。

「さあ…これで終わりだあああああ!」

そういって渓が全力で繰り出したのは回転のかかった地を這うような一撃。

まるで銃弾の如く突き進み、触れることもままならない。ターゲットとなった波涼は…

「あ、これは無理」

明らかに自分の許容オーバーと即座に判断し回避を試みる。だが、足はもう死んでいる。誰もが終わりだと思った。せめて怪我をするなと願った。しかし、波涼は…

「今のあたしは…トム・クーズ!」

と言った瞬間…膝より上体を倒して、某サングラスをかけたエージェントの如く、すれすれの回避を成功させる。

巻き起こる歓声。しかし、魔弾はまだ生きていた。

「まあがあれええええええ!」

「なっ!?」

渓が言うとボールは予めそう行く予定だったのか、緩やかな弧を描きながら波涼の左後方にいた恋へと迫る。

まさかのカーブ。ボールは未だにその威力を保っている。回避は…不可能。既に体力は底をついている。万事休すか。

しかし、目は死んでいなかった。

「…まだだ!」

足に全力を注ぎ込み足を開いて飛び上がった。と思ったが…

「む?魔力切れか!?」

既に体力どころか魔力なく。飛び上がったのは僅か30センチ。しかし、ボールは低空。なんとかなるのでは…周りは一瞬、そう考えた。

「あ、あぶねえ!そのボールは…」

渓がそう言った瞬間…なんとボールが徐々に上へと上がっていく。そのままボールは見事に、空中の恋へと向かう。それもちょうど急所のあたりへ。

スローに見える時の中、開いた脚の真ん中にめり込んでいくボール。

グシャアアア…

「っっっっっっっっっつ!!!!????」

訳、なんだこの痛みは!?え!?あり得ないあり得ないあり得ない!?


更に容赦のない回転がうねりをあげながら対象を潰しにかかる。

ギュイイイイ…

「××∀■∩▲!!!!」

訳、助けて助けて助けて痛い痛い痛い痛い死ぬ死ぬ死ぬ殺してああああ無理無理ごめんなさいごめんなさいごめんなさい望望望いいいいいい!!!


響く断末魔。そのままボールと共に外野へと吹っ飛ぶ恋。望は既に涙で直視出来なかった。静まる一同。今、目の前で起きた惨劇を未だ理解できないでいる。

「はっ……!!大丈夫!…のぞみん!」

いち早く起動した波涼がすぐに駆け出す。つられて他の面々も群がるように駆けよる。

「あ…が…」

辛うじて意識がある。しかし、ろくに話せないのか顔をぐちゃぐちゃにしながら呻いている。

「破裂…はしてないよね?」

「もししてたら俺は望に殺される…」

そういってちらりと望に目を向ける渓。そこには青い顔で立ち竦む姿があった。

「とりあえず動けるようになるまで大守さんが見ててあげて。他の生徒は教室に。私は矛刀先生に連絡してきます」

そういって立ち去る盾衣。他の生徒も心配そうなものの、出来ることはないと教室に向かう。


「の…ぞみ…」

「恋!」

喋れる程度に回復したのか名前を呼んでくる。

「すま…なか…た」

「…無理しないでいいよ…今は休んで…」

何に対する謝罪かはわからないが、今は休んでいて欲しい。


しばらくして矛刀が駆け付けてとりあえずの応急処置をしてくれた。正直、中がどうなっているかはわからないから痛みがあるようなら病院に行けとのことである。


「……グスン…死ぬかと思った…」

「まあ…それが最初にでてくるよね」

今は皆より遅れての下校。未だ覚束ない足取りで歩く恋。

「まさか、走馬灯が見えるとは…怖かった…うう」

「女性は絶対に体験しない痛みだから…でも良かったよ無事で…少し、休もうか」

そういって近くの公園のベンチに腰を下ろす。

まだ恐怖が止まないのか、震えながら口を開く恋。

「ズズッ…すまなかった…望の体を、危険にさらして…」

「いや、それよりも恋が無事で良かったよ…下手すれば命に関わるし…」

それは本当だ。確かに自分の体も心配だったが、恋が無事で本当に良かったと思っている。

「っ……う、ううう…駄目だ…今は、心が弱っている…ズズッ…あまり優しく…」

「弱っている時ぐらい、甘えてもいいんだよ…」

「…少し…胸を借りる…」

「元々恋の胸だからね…どうぞお好きに」

流石に声を大にして泣いたりしないで、嗚咽を押し殺すように静かに泣く。


「落ち着いた?」

「ああ…」

ポケットからティッシュを取りだして鼻をかむ。それで色々すっきりしたようだ。

「改めて…すまなかった」

「いいよ…僕の体だけど、痛かったのは恋なんだから…」

「あ、ああ…それもあるが、その…今まで望のアレにしてきた…私の非道な行いも…まさかこんなに痛いとは思ってもいなくて…すま…ごめんなさい」

「……二度としない?」

「この痛みに誓う」

やはり世の中の女性はこの痛みを知るべきだと思う。そうすれば、金的などと言う悪辣極まりない技が生まれることは無いのだ。

「それじゃあ許す。他に謝ることは…?」

「………心配をかけて、ごめんなさい…か?」

「よくできました。それじゃあ行こうか」

立ち上がる二人。

もうよろめくほどじゃないのか少し内股気味に歩く恋だった。


「な、なあ…望…」

「ん?なに?」

何か言いにくそうに恋がもじもじとしながら上目遣いでこちらを見る。仕草自体は可愛いが、自分の姿でやっていると思うと複雑な気持ちになる。

「その……大丈夫だろうか…?」

「何が?」

「だから…その…ちゃんと…これが機能するか…」

「あ…」

失念していた。確かに、意識を失いかけるほどのダメージを負って、機能に全くダメージが無いとは言い切れない。最悪、もう使い物にならない可能性も…

そこまで考えが行き着くと顔から血の気が引く。いや、そういう行為が好き嫌いとかじゃなく、自分もやはり男である以上、結婚をして子供を作る可能性が無いわけではない。別に普段の性活がどうとかではない。

「の、望…顔が青いぞ?大丈夫か?」

「はっ!?大丈夫大丈夫!うん大丈夫だよきっと…多分…おそらく…そうだといいなあ…」

駄目だ。確認しない以上確信は持てない。しかし、所有権は我に在らず。つまり、体が戻るまではどうしようもない。他の選択肢?そんなものは存在しない。いやあってはならない。

「望…私が…」

「その先は口にしちゃ駄目だよ!」

「む…わかった」

ああどうしようどうしようどうしようどうしよう。


「…」

望が横で悶えている。やはり口にした以上、気になるのだろう。しかし、確認する術がない。いや、あるにはあるがそれをする勇気が無いのだろう。ここはやはり…いや、やめよう。流石にそれは失礼だ。

嫌がることをわざわざする必要も無いだろう。


そんな二人して思索に耽る中、無事帰宅。ようやく一心地つける。

まだ夕飯の準備をするには早いので今はリビングで脱力している。今日はあまりにも疲れた。しかし、まだ1日は終わっていない。なんならこの生活が続く可能性がある以上、1日でねをあげるわけにはいかない。

しかし今だけは休んでも構わないだろう。とりあえず私服へ着替え、今は何もしないでいる。すると…

「つまらん!」

頬を膨らませて急に何かに抗議を申し立てる。

「どうしたの…」

「いやな。この姿に翻弄されてばかりで楽しめていないだろう。やはり今のうちに苦労だけでなく役得も無くては割に合わなくないか?」

「わからなくもないけど…何を楽しむのさ…」

一体、どこからそんな体力が沸くのか。自分の体とは思えないスペックだ。

「波涼の提案ではだな…普段、相手がしない言動をしてみて相手を悶絶させるとか…」

おもしろそーですね。

「女の子の服きて外出とか…」

((((;゜Д゜)))コェェェェ

「あとは裸でぶらぶらするのが面白いらしいが…どれがいい?」

「最初のでお願いします」

即答するしかなかった。


「それでどうするの?」

「相手が倒れるまで恥ずかしいことをすれば勝ちだ。では私からでいいか?」

「どーぞどーぞ」

所詮遊び。暇している恋がやりたいならまあ付き合っても良いだろう。

「にゃんにゃん」

「ぐはっ!?」

満面の笑顔でぶりっこする自分の姿。これはヤバい。何がヤバいって寒気とか羞恥とか絵とか…

「どうだっ!?」

「…悶死したくなった……ならこっちは…」

「さあ来るがいい」

「私ってチョーかわいくなーい!?」

「ぬあああっ」

効いている!効いているぞ!

「くっ…ならば………怖くてトイレいけないよぅ…」

「だあああっ」

鳥肌たってきた!

「望…怖くて眠れない…」

「それは無いこともない」

なん…だと…?だから布団に…

「ふっ…くらえ!………僕にかかれば女の子の心も百発百中さ…」

「ああああ!どこでそんな台詞…!」

「てれびで見たのだ。はっはっはっ」


苦しい戦いが続いた。お互いに膝をつきそうな苦しみをこらえ恥ずかしい台詞や仕草をする。他人に見られていたらまさしく悶死するだろう。

「ふっ…もう限界のようだな…」

「くっ…ならば…」

ここで仕留めなければ確実に負ける。ここは…自滅覚悟の切り札を…!

真面目な面持ちで相手を真っ直ぐ見据える。そして…


「望…愛している…」

「なっっっ!!!???」

顔を赤くして崩れ落ちそうになる恋。しかし、すんでのところで堪えた。

「くっ…それは卑怯、だぞ…ならば…」

ああ…わかっていた。失敗したらそれ相応のカウンターがくるなんて…

「恋。愛してるよ」

「あああああああ!!!」

倒れた。見事に倒れた。

「やった!勝ったぞ!」

「悔しさよりも…色々と失った気がしてならない…」

一体自分は何をしているんだろう。

だが…目の前で満足げにしている彼女を見て、まあいっかと思えるのだからまあいいのだろう。

「じゃあ次は、2つ目の…」

「それは良くない!」

許容範囲は当然存在するわけだが。

「はあ…そもそも何でこんな思いつきを…まあ波涼の入れ知恵だよね」

「面白いからやるべきだとな…あとこんなものを渡されたな…」

そういってポケットから取り出したのは…

「っ!」

「あっ」

取り上げて潰す。そのまま腕輪から波涼に連絡を入れる。

『あははーバレちゃったかー』

「何で…盗聴器を仕掛けてるのさ…!」

そう恋が持っていたものは盗聴器。つまり、波涼は今までの会話を全て聴いていたのだろう。

「盗聴器?それはなんだ?」

「要は僕らの会話は全て筒抜けだったってこと」

「なっ!?騙したな波涼!」

『反省はしている。後悔はしてない』

『いや、面白かったぜー。なかなか聴けない台詞だったな』

やはりというか渓もいたか…

『のぞみんの声でにゃんにゃんって…アハハハハ!駄目!思い出したら笑いが…』

「まさか録音とかはしてないよね?」

『恋。愛している』

プツン

望の声が腕輪から聞こえ、すぐに通信が切られる。

「「…………あいつら…!」」静かにあのお調子者共を断罪することを誓った。

だが今は…

きゅるるる…

「…燃費の悪い体で悪かったな」

このあり得ない早さで空腹を訴える体に栄養を与えねばならない。


朝に比べて馴染んだのか、スムーズに夕食を済ませる。まさか、自分が3回もお代わりをすることになるとは思わなかった。向かいにいる恋は「もっと食べたいのに…」と恨みがましく呻きながら箸を置かざるをえなかった。少食の体で悪かったね…


時刻は19時。二人ともテレビを習慣的に見るわけでもないので、思い思いに過ごしている。読書に瞑想、筋トレと様々だ。

「む、筋トレしても望の体だから意味がないな…」

「後で戻ったら筋肉痛って言うのは勘弁してね」

そんな他愛ない会話を時折交えながら、時間は無為に過ぎていく。

しかし、知っているのだ。まだ難関があることを…だが、目を逸らしている。

「望…」

ビクッ

「な、なに…」

明らかに違う声音に本能的にとうとうこの時が来たかと思う。

「風呂入ってくる」

「…話し合いの場を設けたい」

ここからは机上の戦いだ。


腰を据えて話し合おうということで椅子に座って向かい合う。

「全く、朝も言ったが議論するだけ不毛だぞ…」

「いや、でも…何か手段が…」

「くどい」

「うっ…」

朝と全く同じ展開、しかし往生際が悪いと言われてもここはどうにか解決策を練りたい。

一応先ほどから対策を考えてはいるが人間である以上避けては通れないのは明白だ。どうしたものか。

「なら私が目隠しをして、望が洗うのはどうだ?」

「……いや…それは…」

他人に体を隅々まで洗われると言うのはどうなのだろう。いくら自分の体と言っても色々と気恥ずかしい。

「ならばどうしようもない。先に貰うぞ」

立ち上がる恋。

「あ、う、あああ…」

声にならない呻きをあげる望。恋はそれを見て嘆息をすると…

「朝にも言ったが…私も恥ずかしく無いわけでは無いのだ。一応殿方の体と言えば父上で見慣れてはいるが、お前は父上では無いだろう。察せ」

こんな恥ずかしいことをいちいち言わせないで欲しい。

「でも興味が上回るんでしょ…それに僕は慣れてないし…」

プチッ

「ん?れ、ん…?」

めそめそ泣きながら余計なことをのたまう望にいい加減堪忍袋の緒が切れた。

「ああ…そうだな。悪かったな…確かに私は興味津々さ。お前のことなど考慮にいれてなかった」

呼称が望からお前に変わっている。あれ、もしやお怒り?

「あ、いえそこまでは…」

「だがな…私だって考えた。だが結論は無理だ。そんなの本来は考えるまでもない。なのにお前はいつまでもうじうじめそめそしおって…それでも男か!!!」

「ひいい!」

一喝。自分すら見たことのない自分の形相を見て怯える。

「ふんっ…」

不機嫌そうに鼻を鳴らして、踵を返してしまう。

「あ、あ…」

望の呻きに顔と冷たい視線を向けてくる。そしてそのまま一言。

「ついでにお前が男か…“確認”してくる」

「え?」

風呂場へ向かう恋。

確認?どういう………………………………!!??

「恋!!!」

しばらくの思考を経てある可能性に気付き、慌てて風呂場へと走り出す。

「どうした?慌ただしいな?」

既に服を脱ぎ終え生まれたままの姿で、風呂場へと足を踏み入れようとしている。そして惚けた台詞とは裏腹に顔にはかなりサディスティックな笑みが浮かんでいる。その笑顔を見て確信した。

「か、確認ってまさか…」

「ああ…ちゃんとお前が男かどうか確認してやる。機能するか不安だったんだろう?」

「いいです!確認は自分でやるから!」

やらせない。何があってもそれをやらせる訳にはいかない。

「そうか。ならそうするといい」

「え?」

拍子抜けする。既に一世一代の攻防戦を覚悟していたのだが…

しかし、今日の恋はいつもとは違った。

「ほら、一緒に入るぞ。確認するのだろう。自分で」

「は?え?…………そういう意味じゃなあああああい!!」

一瞬、その光景を想像して鳥肌がたった。いや、絵的には一部男性諸君には喜ばしいかもしれないが、自分の体とは言え他人についてるモノをアレするのはキツイ。「なら、そこで指をくわえて待っているのだな」

その動揺を隙と見たのか、即座に中に入って鍵をかけてしまう。

「ああ!?恋!待って!早まらないで!後生だから!」

「あれもやだこれもやだと言いおって子供か!安心しろ。ちゃんと実況してやるから問題ない」

「問題しかないよおおおおおお!」

何その羞恥プレイ。新手すぎて快感どころか苦痛しかないよ。

「さて…まずはどうするんだったかな…」

「迅速に風呂を済ませて出てきてください…うう」

ひざまづいてマジ泣きしながら懇願するも届かない。

「いや待て…恋ならやり方を知らないのでは…」

そうだ。あの恋が男性の性活習慣について知っている知識など大したことは無いはずだ。

「まず大きくしなければならないのか…」

「何処でそれを!?」

「波涼」

性教育はこの子には早いってええええ!!

「……………………………………………」

「何考えてるの…?」

「……望の変態」

グサッ

「……お、大きくなったな。望、今のところ異常ないぞ」

僕の精神が異常を来す寸前です。

「ゴクリ………確か、握って……おお、凄いびくびくして……」

発狂していい?叫んでいい?いいよね?許されるよね?

「次は上下に……む、滑りが悪いな………れろ……苦いな」

「え!?今何したの!?ねえ!?」

「いや、滑りをよくしようとく…」

「やっぱ言わなくていいです!そういう時は唾液でいいか…」

「そうか垂らせばいいのか。助言感謝する」

一体何を説明しているんだ自分は!!

頭を抱えてゴロゴロと悶絶する。恥ずかしい死にたいが繰り返し頭をグルグルと回る。

「おお。いい、感じだ…んっ…」

自分の喘ぎ声を聞くとか羞恥しか無い。耳を塞ぎたいがそれはそれで状況がわからなくて怖い。

「はっ…なんかぬるぬるが…でてきたぞっ…」

「うーあーうーあー」

「……んっ…先っぽを、弄ると、もっと、出てきた…これは…感じているのか!」

「うあうあうあうあうあうあうあうあ」

もう言葉を放棄した。次は思考を放棄したい。いっそ人間やめたい。

「…ああああ…んっ…はあっ…くっ……うっ…」

「/////」

体中がむずかゆい。もうまともに思考をしたくない。

「……もうっ…そろそろっ…あっ…」

かゆうま。

「ああ…なんかくるっ…でるっ……あ、あ、あ…あああああああああっ…!」

URYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!

「はあっ…はあっ……この、ねばねばが……のぞみ…安心しろ。ちゃんと…たくさん出たぞ…」

「……………うう……良かったけど良くない…」

「うう…あちこちべとべとする…しかし…………苦いな」

「何でもかんでも味見しないで!!」

もう今日が夢であれば良かったのに!

「なあ望…まだ硬いのだが…もう一回やらねばならないのか?」

「自然に治まるまでどうかお待ちください」

泣いた。そして恨んだ。息子よ、お前は発情期か。



風呂を終えて、扉をあける。

そこには未だにふて腐れたように涙ぐんで座り込む望がいた。

「どうした?」

タオルを取って体を拭き始め、何気ない調子で訊ねる。

「どうしたじゃないよぅ…もう…やだ…うう」

余程、先の件が堪えているのか、さめざめと涙を流す。それが望の姿なら愛嬌もあるが、自分の姿でやられるとなんとも言えない気分になる。

「結果的に無事だとわかって良かったじゃないか…」

「そういうことじゃなくて…恋に…その、されたって言うのが…」こうなるだろうとはわかっていた。だから自粛していたのだが…

「悪かった…私も柄でもない嫌がらせをした…つい頭に血が昇って」

短気なのは良くないとわかっているのだが、直せといってすぐに直せるものでもない。

「だから泣くな。姿はどうあれ、望に泣いて欲しくはない…」

「…………この心の傷はどうすればいいのさ…」

暗い視線が射抜いてくる。うーむ、やはりやり過ぎたか。

「よし、何でも望の言うことを1つ聞くと言うのはどうだ?」

その言葉にピクリと反応する。

「…何でも?」

暗い瞳に明かりが灯る。しかし、明かりの色は黒だ。いかん、早まったか?

「あ、ああ。私に出来ることならな…」

「そっかあ…」

少しずつ笑顔になる。でも何故だろう、背筋に寒気が走るのは。

「じゃあさ…教えてよ」

「な、なにをだ?」

頭で警鐘が鳴り響く。逃げろと。聞いてはいけないと。しかし、罪悪感がそれを留め、彼の願いを耳にしてしまう。

「さっき…何を考えていたのか?」

「なっ!?さ、さっき、とは…その…してる時、か?」

それに頷く。見れば向こうも顔が赤い。だが、この質問こそがこちらの心に傷を負わせる類いと判断しての突貫だろう。そして悔しいことに、それを答えることは………恥ずかしい。

「そんなに…ききたいのか?違うだろう?これは嫌がらせだろう?もっと、こう、望の幸せに繋がるような…」

「僕は嬉しいよ。今、これ以上の喜びは無いね」

くっ、この質問。波涼ならまだしも望に答えるだと…ありえない。上手く誤魔化さねば…

「その…忘れ」

「嘘だっ!!!!」

駄目か。他に手はないか…?

「次に誤魔化したら……あの痛みを…」

「わかりました話しますどうかそれだけは…!」

思い出しただけで体が震える…!

しかも目が本気だ…!

「…その…だな……さっきは…」

「さっきは?」

顔が熱い。風呂上がりだからとかじゃなく熱い。

「………み……こと…」

「え?よく聴こえない?もっと大きく…」

な!?また言えと言うのか…

「の、ののぞみの、ことを…か、考え、てた」

「え?それは…」

まだか!まだなのか!嫌がらせにも程がある!

「だから……望のことを考えてたと言ったのだ!!」

「……な、なななんで…」

「そこまで言えるか…馬鹿者」

駄目だ。これ以上はここにいられない。

服を持って立ち去る恋。後には呆然としたままの望が残っていた。


「COOLになれCOOLに…さっきのは何かの聞き間違い…なわけないよなあ」

今は風呂。できる限り体からは目を背けながら考え事に没頭する。

「いや、ほらきっと恋が知る異性って僕しかいないから…その弊害に違いない。きっとそうだ」

とりあえず自己完結させておこう。あまり考えていると何かが破綻しそうだ。

「僕のこと…か…」

笑ったりは出来ない。何故なら自分も人のことは言えないのだから。

「いや、あれは、恋の体が…体が……」

そう誘惑のもとはあの恋の…いや、この恋の…体。目の前に…

「いやいや待て待て今何を考えた?いや考えるな煩悩退散煩悩退散」

だが、こんな奇跡2度と来るだろうか?いや、こない。この期を逃していいのか…

「さっきやられたし…別に」

悪魔の囁き。そう、これはやられた分を返すと思えば…

気がつけば手は既に下半身へと伸びていた。


「んっ…あっ…」

今、恋は風呂場の扉の前で佇んでいた。

タオルを洗濯機に入れに来たら、望が私の体でしている…100歩譲ってそれはよしとしよう。私もやったからな。一方的に咎めることは出来まい。だが問題は…

「ん…れん……はんっ」

度々出る私の名。いや、きっと望には他にれんという名の知り合いが…いや、多分ないな。

とすると、この対象は私となるがそうなると問題は…何故か。

「んっ…はあっ…ああ…」

いや、考えるまでもない。さっきの自分と同じだろう。

「つまり…」

冷静ぶっていたが限界だ。顔は真っ赤だし、心臓は戦った後よりも速くて荒い。次に口を開いたら恥ずかしさで叫びそう。

「ああ…れん…んっ…あ、あ、あああああ…」

果てたか。私で。私のことを想像して。私の、はしたない姿を想像して………やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

「うわっ!?恋、いたの!?」

はっ、しまった。つい口に…

「…きいてた?」

「……不問にする。だから…今日のことは…忘れよう」

「…そうだね」

こうしてまた黒歴史は水に流されるのであった。



今は庭に出ている。きっかけは、昨日と同じように星に願えば戻るかもと、恋が言ったことだ。

「2日連続で流れ星ねえ…」

「既に奇跡が起きているのだ…また起こらないとも限らないぞ」

奇跡は滅多に起こらないから奇跡なのだが。

「そんな簡単に奇跡なんて起きないよ…」

「何を言っている。私たちの周りにはたくさんの奇跡があるではないか」

「?」

恋が真顔で突拍子もないことを言う。

「私とみんなが出会えたこと、これを奇跡と言わずしてなんと呼ぶ」

そのまま、星空に視線を向けながら言葉を続ける。

「あの日、たまたまあのバスで痴漢があって、たまたま乗り合わせた私がそれを捕らえ、たまたま気になった望が私を追って…出会った。偶然がこんなに重なればまさしく奇跡だろう?」

「奇跡、かあ」

「む、その顔はまだ信じて…あ」

光る何かが夜空を流れようと…

「恋!」「ああ!」

即座に反応して願いを口にする。

『交換交換交換!!』

星は一瞬にして見えなくなってしまった。間に合っただろうか…

「…恋…ってあれ?」

声が、というか場所も入れ替わって…

「む?…ん?おお!これは…」

『戻った!!』

今回はえらく即効である。だが何はともあれよかった。

「なあ…言っただろう?奇跡は起こると」

「そうだね…これは本当に奇跡だね…でも…」

そういって一旦言葉を切ると、恋に向き直って…

「僕らが会えたのはきっと運命だよ」

「運命、か…望にしては歯の浮くような台詞だな…」

自覚はある。でも他になんと言うべきか思い付かなかったのだ。

「でも、嫌じゃない…それに今日は星が綺麗だ。少しぐらいの気障は許されるだろう」

「例えば?」

「…今夜の星はまるで宝石のように美しい」

「……」

「私がこんな台詞を言うのが意外か?ふっふっふ…」

「…星や宝石なんかよりあなたが綺麗です」

「ぷっ」

急に吹き出す。

「…はっはっはっ…一体、何を言っている…望には似合わない台詞だな」

その反応は酷くないだろうか。

「まあ不貞腐れるな…それにしても、星より綺麗か…気障にも程があるぞ」

「そう言う割には少し口元が弛んでいるよ」

「なっ…これは…その気障な台詞に苦笑していただけだ」

まあそういうことにしておこう。

「でもな、私は星や宝石ほど高くは無いぞ?」

「?」

おもむろに立ち上がり腕を後ろ手に組んで歩く。そのまま振り返って…

「だって…星や宝石は手を伸ばしても届かないが、私は手を伸ばせば届くところにいるからな」

「………」

星をバックにそう言って、こちらに手を伸ばす恋は、本当に星より綺麗で。近すぎて眩しいと感じるくらいに。

少しだけ、眩しさと嬉しさに目を細めながら手を伸ばす。手が繋がる。

「実はな…願い事なんだが…交換と願ったのは嘘だったんだ」

静かに耳を傾ける。

「私が本当に願ったのは、望とずっと一緒にいたい、という願いだ」

「…」

「なづなから聞いていたかな…恥ずかしい話だが、願い事ときいて思い付いたのは望のことだけだった」

「なんで…?」

静かな問いかけ。

「わからんが…多分、私の中には望ばかりがいるのだろうな。だが今回思った…星に、奇跡に頼るのは馬鹿らしいとな」

「別にそんなことは無いよ」

「かもな…だが、やはり願いは自分で叶えるべきだ」

そういって自分を握る手に力を込める。

「だから、これからもずっと一緒だ。奇跡などではない。自分たちの力で」

「そうだね。ずっと一緒、だね…」


星が瞬くある日の願い。それを聞き入れるのは自分たちに他ならない。

願わくば、それが運命であると信じて

さて、改めましてユニーク5000突破させて頂き誠にありがとうございます。

地道にやってきてなんとかここまで書いてこれたのは、例え僅かでも読んで頂ける皆様がいたからです。

本当にありがとうございます。

これからも、時折変態性が垣間見える作品ではございますが

野良狼、拾いましたをよろしくお願いします。



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