18話 どんなファッションも結局素材かーー!!
今回はやばいくらい難儀しました。ファッションのファの字も知らない私には、家族に同人誌がみつかるくらいに難儀しました。
とりあえず家の中のイラスト集や画集をみて研究とかしましたが、結局こんな感じです。ちなみに写真集やファッション誌などありません。
皆様の想像力で上手いこと補完していただければ幸いです。
南館で小休止程度の食事を済ませ再び西館へ。
「西館よ!あたしは帰ってきた!」
劇の舞台と言わんばかりに手を広げ高らかに叫ぶ波涼。一応、平日で人は少ないもののよく堂々とふざけられるなと思う。
「はいはい、ふざけてないでいきますよ」
華野さんはもう慣れたのかボケにはあまり触れず波涼の背中を押していく。多分、これが一番正しい波涼対処法なのだろう。
「それで、どうするの?」
とりあえず何をすればいいかを波涼に聞く。情けないことこのうえないが自分に出来ることはほとんど無いのだ。
「全く…あたしばかりに頼っちゃって…そんなんじゃ二人の時にエスコートできないよ〜?」
「なんのこと?」
「何ってれんれんと二人っきりで来たらどうするのってきいてるの」
「いや、スーパー以外で出かけることも無いでしょ…」
「………はあ、そうですねー」
何故か酷く疲れきった顔でぼやく波涼。
「れんれん…ファイト…」
そして遠くを見つめるように目を細めながら呟くのであった。
さて、先ほどの下着のコーナーから変わって今は婦人服のコーナー。季節的に春物から少し早いが夏物を取り扱っているようだ。しかし、恋が学校以外で出かけるような用事があるとも思えないので、とりあえず最低限Tシャツやズボンにスカートを選べば問題ない……はず
「まあ今回はその考えは間違いじゃないね」
「ほっ…」
今回は言葉の暴力にさらされずに済んだ。
「今の恋ちゃんにお洒落はレベルが高すぎますからね。そっちは追々教育するとして、今は普通に外出するのに問題ないようにシャツやパンツやスカートを買っておけば概ね大丈夫だと思います」
「私は教育される必要があるのか…?」
「はい」「うん」
「……服もまた、買いに来たりするのか?」
「「もちろん」」
二人の間をおかない返答にどこか疲れた顔を返す。彼女がこういった買い物を楽しむ柄ではないのは明白である。
「でも、服選びというかれんれんに問題があってね…あたしたちじゃ少しサポート仕切れない領域があって…」
珍しく曖昧に言葉を濁す波涼。
「なんだ?改善できることならするが…はっきり言ってくれ」
「いや…その…れんれんは悲しいかな……おっきいんだよ、ね…」
波涼の言い放った真実に沈黙が訪れる。
「………………………………それは、私の、身長が、か?」
たっぷりフリーズしたあと事実を否定したいが決して聞き間違えをしないように、といった具合にゆっくりと確認を取る。
「えーと……まあ…もちろん胸も、ね」
「も?」
緊迫した空気が流れる。先日の授業で身長に関する話題がタブーであることは承知している。しかしこれは通らねばならない道。
「………そのあたしたちみたいに小さいのに比べたら、幾分か身長も…」
「でも恋ちゃんおっきくて羨ましいです。170くらいありま」
「ちょ!?ぺんぺん!それはだ」
「おっきいとか言うな!!!!それと私の身長はまだ169だ!!!」
「ふぇぇぇぇぇぇ!?」
おおかみさんが吠えました。目の前の獲物は涙目です。
「れんれん落ち着いて!ぺんぺんに悪気は無いんだよ!」
ふーふーと荒く息を吐いて人間をやめにかかっている恋の背中をさすって落ち着かせる。ちなみに望は素早く耳と尻尾が出ていないか、近くに血のついた石仮面が落ちてないかを確認。
とりあえず落ち着いて言語活動ができるレベルに至ったので会話を再開する。ちなみに華野さんは涙目で波涼の後ろでプルプルと震えている。こちらは回復に時間がかかりそうだ。知らなかったとは言え御愁傷様である。
「えと、それでね。れんれんはあたしたちに比べると…そう、体型が良いの!」
言葉を選んで身長…もとい慎重な会話をする。
「体型が、か?」
ジロリと睨んでくる。声も低くなっており、一般人なら逃げ出すにちがいないレベルで怖い。
「そ、そうそう」
波涼もちょっと腰がひけてる。
「ほ、ほらあたしたちってその…悲しいかな…メリハリのない体型じゃん。しかも小さすぎるしね。だから、れんれんみたいに体つきが良くてあたしたちより少しだけ高い人が着る服にあまり馴染みが無いんだ、よ」
精一杯言葉を選んでいる姿が涙ぐましい。
「ふむ…つまり私みたいなデカイ女の着る服など知らんと?そういうことなのだろう……ふん。どうせ私は……どうせ……ううう…」
うっわ…めんどくさっ…
明らかにその感想が皆の頭を過った。すねたあとに勝手に落ち込むとか繊細すぎて困る。
「その…なんでれんれんはそんなに身長が高いのが、嫌なの?」
まさしく根本的な質問である。それを改善出来れば光明が見えるのでは…
「ううう……おっきいと可愛くない、だろう…それに私は…言葉づかいも可愛くないし、声も低いし、目付きは怖いし…何もいいところがない……町で声をかけてもこの髪と目もあいまって怯えられる……だから、せめて小さくてもう少し可愛らしかったら、よかったのに…」
一匹狼の独白。きっとこっちに来てからの苦労が恋にそんな先入観を与えたのだろう。
「でも、みんながみんな。そんなじゃないよ…」
励ましの言葉を掛けようとする。このままでは寂しがりやのくせして人間不信になりかねない。
「いや、みんなそうだ。私に会ったものはみんな最初に驚きを露にする。私が変だからだ」
「違うよ」
恋の言葉を即座に否定する。
「違わぬ!」
負けじと声を大きくして恋が目を怒らせる。
「違うって…はあ…」
多分、恋は勘違いをしている。それを証明することは可能なのだが、方法があまり気が進まない。
「あのさ…僕が昨日屋上でいったこと覚えてる」
ともすれば告白のようなあまりリピートしたくないことなので、とりあえず聞いてみる。
「………あ、ああ……」
少し思い出したのか怒りと違う感情で顔が赤くなる。しかし、まだ怒りが大半だ。
「最初に会った時、僕がどう思ってたか覚えてる?」
「忘れる、わけがないだろう…」
少し震える声で返す。良かった…内容は恥ずかしいけど忘れられたらショックだ。
とりあえず真実を教えてあげよう。
「多分、それ」
「は?」
急な言葉に反応できないでいる。
「だから、恋にあった人は多分最初に僕と似たようなことを思ってるってこと」
「そんな…」
「だって普通驚くよ。恋みたいな綺麗な人がいたら、今日だってすれ違う人の殆どが恋にみとれているよ。銀髪で日本人離れした容姿のモデル体型の美人」
「いや、それはきっとぺんぺんや波涼をみて」
まだ事実を受け止めきれないのか必死に否定する恋。しかしここは誉め殺しておくに限る。前にも言ったが少しくらい自分に自信をもってもらわないと。
「いやいや、大半恋のことを見てたよ。視力2の僕が言うんだから間違いない」
「だが…それこそデカイ女がいるからって」
「身長169なんてそれほど珍しくありません」
恋の言い訳を論破していく。徐々に追い込まれていくせいか、何故か縮こまって上目遣いで抗議してくる。
「で、でも私が美人だなんて…そんなわけ」
「じゃあ、僕がおかしいの?恋のことを可愛いとか綺麗だって思うのはこの世で僕一人だけ?」
「そ、そうだ。そうに違いな」
「恋は僕のことおかしい人って思ってるんだ…ふーん」
「いやっ!ち、違うぞ!そんなことは…あ、でもそうなると…ぬああ…」
わざと拗ねたような顔を作ると目に見えて取り乱す。少し楽しくなってきた。
「で、納得した?してないならまだまだ自滅覚悟で誉めるけど?」
実はこの作戦、こちらも精神的にかなりのダメージを負う。横でニヤニヤしてる波涼を視界にいれるのが辛い。本音を容易に言えない世の中なんです。
「………………うん」コクりと頷く。ちょっと涙目で上目遣いでこの仕草は反則的に可愛いよね」
あ…
「もうやめてくれ……//」
完璧に熟した顔で懇願する。おっとこれ以上なにかを思うと口を滑らせかねない。
「のぞみん…天然のSとか…恐ろしい子…!」
「さてさて、最初に言った理由でれんれんの服は選び辛いのはわかった?」
「ああ」
「なので、れんれんはこの雑誌を参考にするべきだという結論に至りました!」
どこからともなくファッション雑誌を取り出す波涼。開かれているページには恋に近いスタイルの人たちがモデルとして服を着こなしている。
「そうか…確かにこれなら恋が着ても違和感ないね」
「まあ普通の人がこれをすると違和感が仕事したり見劣りしちゃうけど、生憎れんれんは素材がいいから大丈夫なんだよ」
「私たちにはできませんよ」
「れんれんのモデルばりのスタイルならそれを平然とやってのける!そこに羨む憧れるう!」
そう、普通にファッション雑誌を真似してしまえばモデルほどのスタイルが無いとひけをとってしまうのはままある話だ。そのモデルに対する憧れが強いほど生じるギャップは無視できない。
「なので、恋ちゃんにはこの中から着てみたいものを選んで欲しいのです。何か好みとかありますか?」
「…いや…とりあえず動きやすいものを」
今、ほんの僅かだが迷いがあった。少しだけある部分で目が止まったのだ。恋にしては自然だったため二人は気づいてないようだが…おそらくは気のせいではないはず。
「ほんとに?」
「ああ…とりあえず服に疎いから実用性を重視してだな…」
「それが本当に着たい服?」
「っ!……そ、そうだが何か?」
動揺している。きっと本人は全力でポーカーフェイスを決めているのだろうがもう誤魔化せない。
「いやね…雑誌を見てるときちょっとだけ止まってたからさ…なんか良さげなものがあったんじゃないかなーって思ったんだけど…違う?」
「ちちち違うぞ!べ、べつにこの服ちょっと可愛いなとか着てみたいななど全く思っていないぞ!」
「思ったんだね」
「思ったんですよ」
「で、どれ?」
「う…お、落ち着け…」
容赦ない返答に加え、笑顔で雑誌を突きつける。あまり時間をかけてられないので早く吐いてほしい。
「落ち着くのは恋だよ。さあさあ言ってごらん怒らないから」
「子供をあやすような口調で話しかけるな!!なんか惨めな気分になるだろう!!」
必死の抗議。しかし戦力差は圧倒的。
「大人なら、こんなに手間を取らせないよね?」
「まだ15だし」
「恋ちゃんですし」
全く言葉に窮すことなく全員でフルボッコ。結構最後の華野さんのは酷いと思わなくもない。
「うううう……みんなしてそんなに私を苛めるのが楽しいか!」
「「「……」」」
「そのとうとうバレたか、みたいな反応はなんだ!薄々気づいていたがあんまりだろう!」
涙目で吠える。さすがにやりすぎたろうか…
「ごめんごめん。すねないでよー素直じゃないれんれんがもう可愛すぎてさ~。だからほら素直になればいいんだよ、ね?」
「ふん」
相当頭にきたのか断固拒否の姿勢をみせる恋。先ほどより攻略が難しそうだ。難攻不落になる前にどうにかして素直に言ってもらいたいのだが…
「神無さん神無さん」
そう思っていた矢先、華野さんに腕をひかれる。
「何?」
「私に一計があります。そのためには神無さんの協力が必要なんですが…」
内容を聞かずに二つ返事で了承する。この状況を打開できるなら大抵のことはしよう。
「で、どうすればいいの?」
「はい。まずは…」
華野さんが恋にきこえないよう耳打ちをしてくる。
一通りの説明が終わったのか望から離れる。
「本当にそんなんでいいの?」
望はいまいちこの作戦に自信がないようだ。対するなづなは自信ありげに
「大丈夫です。これならいけます」
兎にも角にもやってみないことには始まらないので、望は作戦の決行を決意した。
「恋」
「む?なんだ?」
睨むように警戒してこちらを見てくる。
「どれが可愛いなって思ったの?」
「ふん。知らん」
「そっか…残念だな…はあ」
わざと落胆したように溜息をつく。すべて華野さんの指示だが、わざとらしくなってないだろうか。
「む?どういう意味だ?」
釣れた!と言わんばかりに視界の端で華野さんが小さくガッツポーズをする。
「いや…恋がこういう服を着た姿を見てみたかったなあって思って」
「っ!?なな、なんでだ?」
「見たいものは見たいんだよ。でも、強いて言うならきっと似合うだろうし、そんな普段は見れない恋の姿も見たいって思ってね」
これはほぼ本音である。しかし演技とばれないようにできるかぎり自然にいうよう心掛ける。
「でも、恋が嫌なら仕方ないよね……結構今日の楽しみにしてたんだけど」
最後にぎりぎり聞き取れるくらいの音量でぼやく。ここまでが華野さんの与えた作戦だがこれだけで恋が心変わりするとは…
「……これ」
「え?」
今、何か言ったような…
「…こ、これを…着る」
その指は波涼の持っているファッション誌の一部を指していた。顔は伏せていてよくみえないが、耳まで真っ赤なのがみてとれる。
「いいの?」
「の、望には世話になっているからな…これですこしでも恩返しできるなら構わん。別にこれは私がきたいとかじゃなくて…その望はこういうのが好きかな…と思ったから選んだだけだ」
「そっか……うれしいよ」
本当にそう思う。彼女が自分のために決心してくれたことは本当に嬉しい。そんなことを思いながら自然と伏せている頭に手を伸ばす。突然の感触に一瞬だけ恋が身をすくませる。
「!…また、子供扱いか…?」
「ううん。ありがとってこと」
「……お前が喜んでくれるなら私は別に構わんぞ…」
「ATフィールド展開!」
「世界が悲しみに満ちていく。むなしさは人々を包み込んでいく、孤独が人々の心をむいていくんですね」
「だからリア充って特別な生き物なのかな…?だからあたしたちは壁を殴るのかな?」
「これが涙。泣いているのは私?」
「怒ればいいと思うよ」
慌てて話しかけるもしばらくはATフィールドを展開され、まともに取り合ってくれなかった。
「で、れんれんはこれをご所望と?」
やっと復活した波涼が雑誌をみながら恋に尋ねる。
「いや、望が…」
あくまで自分ではなく望の趣味ということにしたいのだろう。
「はいはい。そーですね。とりあえず店員にきこうか」
適当に恋のこだわりを流し、店員を探す波涼。
「あ、いたいた…すみません。このモデルが着ている服を探しているんですけど一式ありますか?」
「はい。あるにはありますが、お客様には少し大きいサイズしか在庫が…」
愛想のいい若い女性店員が応対してくれるも、波涼をみるや少し困ったような顔で戸惑う。
「あ、いえあたしじゃなくて、この子に着せたいんです」
そういって恋の腕をひいて店員の前に置く。置く、という表現が使われたのは恋がまさしく置物のようにかたまっていたからに他ならない。
「あ、でしたら大丈夫ですよ。少々お待ちください」
そういうと素早く店内を移動し、即座に品物を持ってきてくれた。こういうときやはり店員は頼りになる。
「お待たせいたしました。試着いたしますか?裾のお直しなども承っていますのでお時間がありましたら是非」
「あ、お願いしまーす。あとこの子ちょっと服に疎くて試着もうまくできないんで手伝ってもらっていいですか?それとこの下着も一緒に」
そういって恋と先程買った下着を袋ごと店員に預ける。途端に捨てられた子犬のような目で恋がこちらを見てくる。
「ごめん。流石に試着は…」
「あたしたちだとれんれん嫌がるしね〜店員さんなら完璧だよ安心して」
「う…」
正当な理由を述べると、目に見えない耳をしゅんとさせたかのような雰囲気で店員のもとへ。
「では、こちらへ」
「は、はい。その…なにぶん不手際がお、多いと思いますが、ど、どうぞ…よろしくお願いします」
激しく緊張しながら連れられていく。何故か頭の中でドナドナが流れたのはきっと気のせいだろう。
数分後
「大変お待たせしました」
試着室から出てくる店員。そこにはいい仕事をしたと言わんばかりの満足げな雰囲気があった。
「お客様。よろしいでしょうか」
「………あ、いや」
店員の呼び掛けに対し中から緊張に震える声が聞こえる。まだ恥ずかしいとでも言うのか。
「あーもうじれったい!こっちから開けちゃうよ!」
そういって素早く試着室のカーテンに手を掛ける。
「なっ!待て!」
恋が慌てて声をあげるも、そんな言葉を素直にきく波涼じゃない。
「せいやっ!」
「あ……」
「…」
言葉が出なかった。どんな服を着るのかは大体知っていた。しかし、恋がそれを着ている姿はいまいち想像できなかったのだ。
だから、心の準備はしていたもののそれは大した意味を為さなかった。
ぴったりとした裾の短い七分丈の白いTシャツ。黒で可愛らしいロゴがワンポイントで左胸にプリントされている。上は紺のノースリーブジャケット。こちらは無地で装飾の類いはなく丈はシャツよりやや長い程度。これらによりウエストがより強調されている。そして下に履いているのはジャケットよりやや明るい色合いのホットパンツ。ヒップハングタイプでベルトは着けていない。パンツの裾を捲った裏地にはチェック柄が施されており、少しお洒落さや可愛さが感じられる。さらに下から伸びる足が綺麗で少しシックな色合いに白い肌がよく映えている。そして最後に脚線美を損なわないよう丈の短いブーツを履いている。
「何か…いって、くれないか…」
それを見事に着こなしている当の本人はその自覚も自信も無いのか、こちらのリアクションを待ち望むように体を縮こまらせている。
「え…あ、うん。凄く似合ってると思うよ」
自分の語彙の少なさにちょっと切なくなるくらいありきたりな言葉しか言えないのが残念だが、それだけで彼女にとっては十分だったのか満面の笑みで喜びを噛みしめている。
「ありがとう…そ、それと…可愛い…だろうか?」
「うん…いつも以上に、ね…鏡を見たときどう思った?」
「……じ、自分でいうのもなんだが…その…いいって思った」
体をもじもじさせながらまるでその事を恥じるようにぽつぽつと述べる。
「だったら大成功だよ。自信もっていいよ。恋」
「そのとーり!れんれん流石の着こなし!あたしにはできないよ〜」
「そうです。これなら何処を歩いても恥ずかしくありません」
「なっ…これを着て外を歩く、のか?」
まるで心外だと言わんばかりに驚く。いや、服なんで当たり前でしょ。
「まあ…それは後日頑張ってもらいましょう…うひひひ」
何故か怪しい笑みを浮かべる波涼。断言しよう。その後日は自分も頑張ることになると。
「あとは、普通に動きやすい服をいくつかチョイスして今日は買い物しゅーりょー!!」
今の試着で大体どのようなものが似合うのかもわかってきたし、あとは波涼たちの腕のみせどころだろう。
「で、さっき軽く食べたけど夕飯はどうする?」
先程は手軽にファストフードで済ませてしまった。当然それは食べ盛りの年代にとっては微々たるものでちゃんとした夕飯は別で取らねばならない。特に…
キュルルルル
「!?…はっ!?」
突然の音と共に恋が露出しているへそを即座に抑え、その行動がすぐに誤りだと気づく。
「まあどっちにしろバレバレなんだけどね…」
「神無さん。それはデリカシーに欠けてますよ。恋ちゃんだって女の子なんですから」
「まあまあ…れんれんも限界が近いようだしパパッと終わらせて食事だよっ!」
「くっ…すまない………何故鳴るんだ…!」
少し涙目のまま着替えるために試着室に再度引っ込む。
そして着替え終わった恋と、服をいくつか購入して南館へと向かうのであった。
そういえばコミケにマイクロソフトが出展しますね。わけがわからないよ。まあ私はまた5日間泊まり込みで聖書(同人誌)を手にいれるため、(金で)契約したサーヴァント(ファンネル)を従え、固有結界ヲタの軍勢との決戦に望む次第です。
以下おまけ(R17、9)
もしもみんなで1日恋を無視したら
朝
「のぞみぃ…おはよう…」
「…」
「む?なんでベッドに?すまない…また寝ぼけてしまったようだ」
「…」
「お、怒っているのか?いやしかし悪気があったわけじゃなくて、ただ本能が…」
「…」
「き、聴いてるか望?」
「…(着替えよう)」
「…………うう」
学校
「おはよう。波涼、渓」
「おはようさん」
「おはよーのぞみん」
「お、おはよう」
「…」
「…」
「でさ、今日の授業なんだけど」
「あ、俺宿題やってねー」
「わ、私もやってないなー」
「望見せてくれよ」
「仕方ないなー」
「わ、わたしにも」
「波涼は大丈夫?」
「あたしはまあなんとか大丈夫だよ」
「なんで…みんな無視するのだ……」
昼
「いただきまーす」
「の、望今日も弁当美味しいぞ。いつも忝ない…」
「いやーおいしいなー」
「うう……弁当がしょっぱい……」
帰り道
「頼む!朝のことなら謝る!それ以外に何か私がしたのならそれも謝る!だから無視しないで!」
「…」
「何故だ!?何故無視をする!おこっているならそう言ってくれ!」
「…」
「酷い……酷いぞ望………ううううう…ひくっ…ぐすっ…うわああああ!」
「…」
走り去る恋。
公園
「わたし…なにかしたかなあ…もしかして、もう誰も話してくれないのか…ひとりぼっちは…嫌だよう……」
「ぐすっ……前は一人でも平気だったのにな……」
「どうしたらいい?どうしたら話してくれる?せめて……せめて話を………もう…耐えられない」
「無視されるくらいなら……怒られるほうがましだ……ならいっそ……」
家へと向かう
夜
「………」
「………(何も話さなくなった?)」
「…」
「…(とりあえず食べ終わったらお風呂に入ろう)」
「なんで急に……悪い予感しかしない…」
シャワーを浴びながら警戒する
「………いない?部屋かな?」
リビングに人はいない。おとなしく寝たのだろうか…
「…確か…この前買った…」
部屋である服を探す恋。
「まあ仕方ない…今日は寝よう」
ベッドに潜る
深夜2時
「ん?」
体が重い…何か乗っている?
目を開くも暗闇でよくみえない。しかし徐々に目が慣れて…
「のぞみ…」
下腹部あたりに下着姿の恋が乗っていた。
「………」
思考がフリーズする。
「そうか…ここまでしても無視か…なら…この先はもう…こうするしか…」
暗闇でその身を倒し、望の体に張りつく恋。その体は薄い下着一枚しか身につけておらず生の体温を実感させる。
「え…ちょ…」
目の前に恋の顔、心なしか上気している。
「波涼に昔きいた…夜這いだ。もうお前に無視されるくらいなら…こうして怒られたほうがマシだ……んっ」
唇を塞がれる。あまりの展開についていけない。ただわかったことが一つ。
「(やり過ぎた!)」
たっぷり時間をかけての接吻。
「ぷはっ」
「………はあ、はあ(酸欠で喋れない)」
「っ!?……強情な…まだ無視するのか……私は、私はお前に…嫌われたくないのだ!」
涙がポロポロと顔に落ちてくる。もう限界だ。
「恋…」
「!?」
「あのね…今日無視したのは、こういうこと…まあベッドに入ってきたりとか…そういう自分を大事にしないことをやめてほしいからしたんだよ…明日になったら言おうと思ってたんだけど…まさか1日でこんなに…」
「…じゃ、じゃあ望は私のこと嫌っては、いない?」
「うん。それはないよ…まあ言ってみれば今日のはおしおき…みたいな?」
「バカ!バカバカバカバカバカバカバカ!ううう…ほんとうに怖かったんだぞ…またひとりぼっちになるかと思って…ばかあ…ううううう…うえええん……」
泣きながら抱きついてくる。やはり何事もやりすぎはいけない。もう少しで取り返しのつかない…
「だから……おしおきだ…」
「え?」
「お前のいいたいことはわかった……でも、許さない。絶対にだ」
「えーと?」
「おしおきだ……私もな…覚悟を持ってここに来た…それこそ、私がどうなってもいいぐらいの覚悟をな」
そういって片手を薄い下着へと手を伸ばす
「………」
だらだらと汗が止まらない。抱きつかれているから暑いのだろうか…いやこれは冷や汗だ。
「私はその覚悟を無駄にしたくない。こっちはちゃんと準備を、んっ、してきたからな…」
「じゅじゅ準備?」
「この下着は…波涼が選んだものでな…あっ…要所に穴が開いていてな…あの時はよくわかってなかったが…あんっ…今ならわかるぞ…」
卑猥な音が伸びた手の先から暗闇へと響く。
ゴクリ
「いや…恋?流石にそれは…」
我々の存在が危ぶまれる。
「知らん。私はもう…我慢できない。それに…」
手がこちらの大事な部分に触れる。
「これがずっと当たっていてな…痛かったぞ…」
「そ、それは…」
「お前に選択する権利はない」
ギュッ
服の上から鷲掴みにされる。
「なっ…」
「確か、これを…」
そのまま、容赦ない握力で刺激を与えられる。
「あっあっんくっ…はあ…不味いって…恋。そんな…」
「何を言っている…そんな気持ちよさそうな顔で…くっ」
もう片方の手で自身を愛撫する。
「ほ、ほんとうにイっちゃう!…だから…ちょっと待って…」
「おしおき、だからな」
ゴシゴシ
「おお、パジャマが染みだらけだ…私の下着も、もうびしょ濡れだからな…ちゃんとんんっ…洗濯せねばな…あ、くるぞ…あ、ああ…くっ…んはっ」
「あ、もう…限界…あ、あああ…もうだめ!」
ギュッ
「ぐっ!?」
「ハア…おしおき、なのに…そんな、気持ちよく、させると?」
握りつぶさんばかりに握られ、出口を塞がれ行き場のない欲望はびくびくと脈をうちながら下がっていく。
恋は非常に気持ちよさそうな顔である。2つの意味で
「さあ、これからが本番だ。私を怒らせたことを後悔しながら快楽と苦痛に溺れるがいい」
「そ、そんな…」
夜は長い。
朝方、ベッド横には白目をむいて気絶した望。ベッド上にはすやすやと眠る恋がいた。
ぶっちゃけはしゃぎすぎた。何事もやりすぎはいけませんね。これは本編には関係ないのでスルーでお願いします。




