12話 濡れたままのSMプレイが収録されてます
もうなんというかすみません。大学が始まりサークルの活動が本格的になり、バイトも人が減り忙しいのです。理解してくれとは言いません。ただ、更新をサボっていたとかじゃあないのです。
とりあえず急場で更新した感が強いですがお許しを。プロット無いので展開が未知数すぎて辛いです。しばらくしたら敵的な存在が登場するぐらいしか頭に無いです。雑極まりないですすみません。
朝食を食べ終え、日課の瞑想の時間。ここまで長かった。
食事をしてる彼女をろくに見れない。どうしても唇を意識してしまう。人生経験は豊富なつもりだったが、そちらの経験はあまりにもお粗末だった。妹はノーカンである。
瞑想もいつもは一人で行うのだが、同居人が「私も付き合おう」と言い、あまり見つめられると色々大変なので即座に許可し、今は二人で仲良くならびながら行っている次第である。
この瞑想は能力をどのように形と為すかをイメージすることを目的としている。元々魔力や能力に固定された形はない。それを形にするのは自身のイメージに他ならないのだ。勿論、単純に魔力を能力に変換して放出しても構わないが、いかんせん無駄が多い。よい能力者というのは自身の能力を洗練させたもののことを指すのだ。
そして、望はよい能力者と言える。
今、彼は体内に魔力を浸透させている。そこに雑念はなく集中力は限りなく洗練されている。これは肉体強化のイメージに近いが、多く送り込んだからと言ってそれに見合う効果は得られない。勿論、ある程度はあるがすぐにガス欠になるので推奨しない。実際はギリギリのラインを見極め身体中に魔力を行き渡らせるのが効率が良いのだ。
対する隣の恋は
「恋」
「む」
恋の迸る魔力は自制が効かないのか軽く身体中から放出され、蜃気楼のような銀の幕が出来上がっている。しかし、瞑想に入るその姿自体は堂に入っており、刀を扱うものとしての威厳が窺える。要はあまりにも魔力が多いだけで、彼女自身にそれほど落ち度はない。
しばらくして、それも終わったのか立ち上がる。額には僅かながら汗が滲んでいる。
「やっぱり恋は大変そうだね」
「うむ…やはり微調整や細かい作業と言うのはあまり性にあわない」
家へあがりながら話す。その表情からは釈然としない様子が見てとれる。ただ、先ほどの事もありあまりまじまじと顔を見れない。
「ま、まあ、何事も日々の鍛練だよ」
「ああ、間違いない。それにしても望の魔力制御はかなり精密だな…どれくらいしているんだ?」
無論、期間のことだろう。一瞬、正直に言うのも躊躇われたが、あまり短くても不審がられるので正直に述べた。
「もう7年くらいかな」
「欠かさずにか?」
「そう…だね」
「凄いな。だがそんな幼い時からやっているなら頷ける練度だ。しかし、本当によく続けられたな」
「強くならなくちゃいけないから」
言葉に迷いは無かった。強くなる。それは彼の心の中で決して消えることのない誓いである。
「…そうか」
恋はその言葉の力強さに何か特別なものを感じ取ったのかそれ以上は何も言わなかった。当然の疑問を口にすることなく。
なぜ?と…
色々と騒がしい朝を終え、ようやく出発の時である。昨日よりはいくばくか遅いが、それでも十分過ぎる時刻である。
しかし、ここで問題に気づく。というより失念していた。
「あ、おはようござい…ます…」
「あら望くん。おはよう…あらそちらのお嬢さんは?」
「あ、えっとその…」
そう、ご近所さんである。ここは住宅街である。当然回覧板や買い物帰りの井戸端会議等々でそれなりに親交がある。しかし、この状況は不味いのではないか。奥様方のネットワークは侮れない。しかも情報はその辺のギャルのメイクを越えて盛っている。
つまり、家を出たとこを見つかった時点で……詰んだ。
「今、家から出てきたわよね。どうみても親類じゃないし。望くん独り暮らしよね。どういう関係かしら?ねえねえ?」
嗅覚と洞察力が尋常じゃない。それと好奇心も。
「えーと、そのですね。彼女」
「彼女!?彼女ですって?最近の高校生は進んでるのね〜」
最後まで言わせてくれない上に単語だけ拾っていく。
「あ、だからそうじゃなくて」
弁明を試みるも上手い説明が思いつかない。そうしてる間に矛先が恋に向く。
「ねえねえ、あなた?望くんとはどんな関係?」
「私は……望の飼い犬みたいなものです」
「はい?」
何を仰っているのでしょう彼女は?
「昨日、彼に窮地を助けられまして。借りが多くあるため返すまでは私は望のペットみたいなものなのです」
「…」
奥様も呆然としている。まずい何か弁明せねば…
「えっとですね。彼女に行く宛が無かったので家に部屋が余ってるので貸したのですよ。で、彼女は恩義を感じてそれを返したいと」
「あ、ああ…そういうことなの、ね?…じゃあ疚しいことは何もないのかしら?」
「無論です。食事、睡眠、入浴を二人で健全にこなしています」
「ごふっ」
膝が崩れそうになる。しかし、弁明を…駄目だ。ある意味事実だから否定するにも…
「あらあら…最近はおさかんね〜それじゃあ望くんこの辺で」
「あ…」
奥様は不敵な笑みと共に違う奥様にご挨拶に向かっていった。これでしばらく好奇の目に晒されることは確実だ。
「恋…居候してることは誰にもいっちゃいけないよ」
「?了解した」
おそらくこの忠告が無駄であることは本人が一番理解しているのだろうが、心に仮初めの安寧をもたらす為の緊急措置である。
「先行きが不安だ…」
思わずため息と共に呟く。心なしか1日でかなり老けたように思えるが気のせいだろう。
その後は、教室まで何事もなく辿り着き…たいと思っていたが、どうやら運命の神様は悪戯が趣味とみた。思いがけぬ出会いというのはかなりの割合で転がっているのだ。
「あ、あの……せん……はぅ」
今はバス内である。かなり満員気味の中、恋と他愛ない雑談に興じていた。
「あのっ、す、すみません」
「「?」」
そんな中である。今にも消え入りそうな声が聞こえたのは。
振り向くとそこにはおとなしそうな少女が瞳を潤ませながらこちらを見ていた。
「えっと…なにか?」
何かに怯えてるのかわからないけど、出来るだけ優しく応対する。
「あの…その……うは………ました……はぅ」聞き取れない。
バス内の混雑もあるが少女は緊張しているのかこちらの鼓膜に伝わる空気の振動は微々たるものだ。
あれ?この子どこかで…
ふと気付いた。よくみれば同じ制服を着ている。更にこの気弱な雰囲気…
「あっ!もしかして昨日の?」
「あ、は、はい……です」
「む?ああ、昨日の…あのあとは大事なかったか?」
恋も気付いたのか話をふる。
「ふえ……はい……とか……まで」
とりあえず会話がままならないので、学園まで沈黙を選んだのは仕方のない話だろう。
学園前の停留所。
それでとりあえず会話を再開する。
「えっと、それで昨日はあのあとは大丈夫だったの?」
「は、はい。なんとかおかげさまで…はぅ」うん。ウィスパー手前だけどなんとか聞き取れる。会話続行。
「まあお礼なら恋にしなよ」
「あの…本当にありがとうございました。その…私、怖くて、何もできなくて…ふえ」
瞳に涙を浮かべる。昨日のことを思い出してしまったのか。
「いや、大したことはしてない。私も見てて気分が悪かったからな。気にするな…えっと」
「あ、華野です。華野なづなです」
ちなみにこちらの自己紹介はバスで軽く済ませてある。
「そうか、なづなか。春の七草と同じとは風流な名ではないか」
「あ、ありがとうございます。その、お友達からは、よくぺんぺんって言われます。はい」
「ああ、なづなの別名はぺんぺん草だもんね」
「い、いえ、ペンギンに似てるからって…はぅ」
「…………なるほど」
最初はあれっとか思ったけど、その説明は彼女の醸し出す雰囲気から納得した。
可愛らしい小さな黒い瞳。少し長めのストレートの黒髪。やや小柄な身長。小動物的な愛らしさと見た目のおしとやかな雰囲気が同居しており動物に例えるならぺんぎんに当てはまる。それと今わかったが、はぅは照れ、ふえは怯えなどを表すとみた。まだパターンがあるのだろうか。
「ふむ…よくみると…可愛いな…ぺんぺん……むぎゅ」
「えっ?ふえええ!?」
恋が真面目な顔でなづなへと抱擁する。対するなづなは胸にうまりながら手足をパタパタさせてる。
「あ…これが昨日の波涼の気持ちか…」
何かを確かめるようになづなを精一杯抱き締める。そして…なづなの手足が力なく落ちた。
「ちょっ!恋!華野さん息できてないよ!」
「ん?ぬおっ!大丈夫かぺんぺん!?」
「ん…んん…川で…ぺんぎんさんが泳いでます…」「そっちいっちゃ駄目だよ!戻ってきて華野さん!」
肩を揺らし呼び掛ける。
「ふえ?おはようございま……ふええ!?はぅぅ…」
とりあえず目覚めていきなり百面相をする元気があるようで安心した。
「と、とんだご迷惑を…」
「いや、今のは私に責がある。つい、抱き締めたくなる衝動に駆られてしまったのだ」
物凄くよくわかるけど実行に移すところが怖い。
「ま、まあとりあえず教室行こうか。華野さんは?」
「あ、私はその、の、能力者なので、そちらに」
気まずそうに告げる。おそらく普通と違うから引け目を感じているのか。だが、こちらもさるもの。
「じゃ、同じだね」
「え?もしかしてお二人も?」
「ああ、私らはA組だ。ぺんぺんは?」
「し、C組です。す、凄い偶然ですね。感激です。はぅ」
癖なのだろうか照れるように笑うなづな。
その後は談笑しながら正門へと歩く。生徒が疎らに見える。
「ん?あれは…」
恋が遠くに何かを見つけたのか目を細める。その視線を追った先には…
猛スピードでこちらへ駆けてくる波涼の姿があった。
「れええんれええんん!!」
そのまま勢いを全く殺さず宙へと舞う。
そして恋はそれを昨日と同じように反射的にカウンターを入れた…と思った瞬間、波涼が弾けた。変わりに大量の水が恋に降りかかる。
「ふっ…残像だ!なんちて!昨日と同じ轍はふまないよ!」
その声は下からだった。謎の分身の影の後ろから本物の波涼がついてきていたのだ。
「隙あり!」
そしてそのまま波涼は全力のダイブをかました。
隣にいたなづなに。
「ふぇぇぇぇ!?」
いきなり抱きつかれ錯乱するなづな。声量は本日一番である。
「はっ!?つい他の可愛い子に反応しちゃったよ!あたしの本能凄いね!」
それを掻き消すテンションの波涼は自画自賛しながらも可愛い成分を補給していく。しかし
「とりあえず迷惑だから離れろ」
そう声を掛けて波涼の首根っこをつかみひっぺがす渓。ナイスタイミングである。正直、今の状況に全員ついていけてない。
「いやーすまないね。まさかそっちに行くとは俺も思わなくて。俺はA組の深山。よろしくね。おっす。お二人さんおはよう」マイペースに謝罪を述べ、さらっと自己紹介し、いつも通りあいさつをする渓。とりあえず説明を要求する。
「ん?まああれだ。あの波涼の分身は俺製作。能力の無駄遣い?言うな…波涼に押しきられたんだ。え?俺の能力?ああ、流体操作とでも言うべきかな…出せないけどあればなんでもできるみたいな。エコな能力。ほら」
説明を終えて、早速散らばった水を操る渓。プルプルと動いている。
「で、色合いはあれだ。水中の光の反射を少し工夫してだな…」
水が赤く変色した。こちらの目の錯覚を利用した技巧らしい。
「ちなみに先ほどの波涼人形製作時間30分の大作だぜ。俺の貴重な睡眠時間を返し、やが、れ…」
と言ったところで渓が止まる。視線の先には。
「そうか、30分か…では私の服が乾くのはどれだけの時間が掛かるんだろうな…」
ずぶ濡れのままお怒りの恋がいた。
罰として昼休みに恋に弁当を献上することが確定した。主犯の波涼は教室に着くまでの間、恋にほっぺたをつねられるという苦行を与えられた。
以下、一部始終。
「ほら、きびきび歩け」
「ひはいひはい」
「んん?聞こえんなあ?」
「ほっへはひひれはう」
「準備はできてる」
「!!?」
かくも騒がしく各々の教室へ向かうのであった。
新キャラだしてみました。出る予定はありましたが設定は全て5分で考えました(笑)ちなみに私は動物の中でペンギンが一番好きです。どうでもいいですねすみません。今回のおまけは少し時間遡ります。似たようなおまけがあった気もしますが気にしません。
以下おまけ
ガールミーツトイレ
神無宅お泊まり一日目。本泣きも終わり部屋の体裁を整え終えた後のこと
「お腹がいたいぞ…まさか望…食事に何か…」
「そりゃあんだけ急に食べたら美味しい食事も毒に変身するよね」
「厠は…どこだ…」
「廊下にあるよ」
ドタドタドタドタ……ドタドタドタドタ
「の、望…あれは厠なのか…?」
そのセリフに望は全てを悟ったように感慨深げに瞳を閉じる。
「そうか…恋もこの道を歩むのか……恋、あれは今風の厠。通称洋式トイレ。あれを制さずして現代生活を制するのは…不可能だ」
「な、なん…だ…と?」
絶望と腹痛に身をよじる恋。顔も二つの意味で蒼白である。
「くっ…ならば公園……」
グルルルルル
腹の中で獣が荒れ狂う。
「ぐああっ…だ、駄目だ。ま、間に合わない」
「いま、公園て…まさか、ね」
「頼む…望…恥を偲んで頼む。手伝ってくれ。耳が出たら取り返しのつかないことに」
「………さっき言ったことは覚えてる?」
「あ、ああ…だが今は非常事態だ。やつの攻略を一人で行うのはあまりにも酷だ」
顔に冷や汗を浮かべながら懇願する。
「うん、そうだね」
「なら…」
「だが断る!流石に下の世話は不味い。そしてこれは僕も直面した試練。一人だけ楽はさせない」
ぶっちゃけ後半が本音。そして前半は翌日の朝に消える理由。
「そ、そんな…うううっ。望の薄情者!どうなっても知らないぞ!」
叫ぶときって力むよね。
「うう、あああああ!」
ドタドタ
トイレへ駆け込む。それは地獄への入り口と誰もが知っていた。読者と作者も。
「頑張れ恋。何があっても僕は気にしないよ」
自分を越える惨劇など無いと言わんばかりである。
トイレ内
「どうする…不味い不味い不味い…」
今、痛みの波がひいている。しかし、これも長くはもたない。いつくるかわからないタイムリミット。それに怯えながら、洋式トイレの攻略をしなければならない。
「まずは……脱ぐか…」
とりあえず半ズボンと褌を外す。借りたものを汚すのは流石に不味い。
「まだだ…まだ耐えてくれ」
お尻をおさえながら呻くように呟く半裸女。傍目から見たら一発で通報レベルである。
「まずは…」
蓋がある。開く。なんかある。開く。水がある。
「ここに用を足すのか…しかし、二つ目のこいつは一体?」
わからない。全くわからない。尻を抑えたまま便器をのぞきこむ。
「それにこの高さ。しゃがむには不向き。まさか座れと?」
忙しなく脚をもじもじとさせる。
「まずい、脱いだせいか尿意が…」
トイレあるある。脱ぐと尿意。そして与えられた時間は終わりを告げようとしていた。
「ぐっ!この感覚…やつがくる…」
グルルルルル
「あああああ…うう…」
ポンッ
耳と尻尾が現れた。つまり限界である。
「ぬう…ままよ!」
ドカッ
思いきり座る。そして…全てを解放。
■■■■■■■ー!
「はあ…」
満足した顔である。
ずずず
「なるほどな…こうやって座るのか…」
とりあえず余裕が出来た。まだ下半身は界隈に音を奏でているが、痛みは引いた。
辺りを見回す。
「これは…なんだ…?」
謎のボタン発見。
ずず…
「音…おしり?わけがわからんな…」
まあとりあえず押してみようと音のボタンを押す。
♪〜♪〜♪
びくうっ
ずず…
全身に力が入る。中身が出る。しかし謎の音に掻き消され音が聞こえない。
「な、なるほど。そういう用途か…コホン」
誰もいないのに咳払い。
ずず…
だが、今ので大分怖くなった。
とりあえず一度乾く前に紙で拭こう…
「紙が…ない…だ…と?」
望…これはお前の与えた試練か?後で怒ってもいいか?
「いや、そんなはずは…どこかに……あった!」
便器の後ろ手にあった。しかし、座ったままでは微妙に届かないため立つ必要がある。
「仕方ない…立つか………む?………む?…………あれ?」
出れない。いつの間にか便器にお尻がすっぽり嵌まっていた。便座なしに座ってしまったからだ。
ずず…
そう先ほどからのこれは蟻地獄に呑まれるように恋が便器に沈んでいく音だったのだ。
「こ、これは…もしかして…かなり不味いのでは……」
顔がひきつる。いつの間にか足も地から離れ、腰まで沈んでいる。
助けを呼ぶか…いや、まだ諦めるには早い。
「そうだ。まだ何か…こうなった人の為の起死回生の何かが…」
普通の人はこうならない。
「もしやこのおしりか?」
まだ押していない未知のボタン。
「いまはこいつに賭けるしか…ままよ!」
後に彼女はこう語る
あの時の私にいってやりたい。
迂闊なことはするなと
素直に助けを呼べと
ままよで一度失敗してるだろうと
ウィーン…ブシャー
「きゃあああああああああ!」
割とレアな女子の悲鳴をあげる恋。
少し深く嵌まっていたため、本来より近く更にずれたところ。つまり乙女の大事な部分に温水が照射された。
ドタドタドタドタ
「大丈夫恋!?」
悲鳴に反応して何か有ったのかと望が駆けつけてきた。
「あああ、うん、ふああ」
ろくに返事もできない。それをまずいと思ったのか望が扉を開く。鍵は忘れてる。
「恋!…………」
「はんっ、た、助け…」
涙目で助けを求める下半身丸出しの少女が目撃された。
無言でおしりを止める望。
「大体わかった…初めからついていくべきだったね…」
目をそらしながら後悔のため息をつく。
「ううううううう」
そのあとは語るまでもなく恋が半泣き状態で救出された。




